【5月16日】CPIの低下でドル売り加速
現在の為替市場のトレンド
・米CPIが予想を下回ったことが主な要因となり、米ドル売りが強まる。ドル円は154円台に急速に下落。
・米ドルに対するユーロとポンドに対する買いが利下げ折込を巻き戻す形で加速している。
今日の注目ポイント
・ユーロドルとポンドドルの買いが続くかどうか。ファンダメンタル的なドルの弱さと、堅調に推移しているユーロ圏の指標からみても、テクニカル的に見ても上昇トレンド入りの可能性が高まっている。
直近の傾向
・米国のCPIが予想を下回り、年内に2回の利下げが完全に織り込まれる動きが見られたが、継続するかに注目。
・カシュカリ連邦準備制度理事が、利下げに関して慎重な姿勢を示しており、市場の動向を見守る必要があると発言した。
市場の意思
・FRBの利下げ期待が高まりつつある中で、米国債利回りの低下がドルの魅力を低くしており、ドル売りを強めている。
今後の推移
・FRBと他の主要中央銀行(ECBとBOEの利下げ期待)の政策方向性が市場のトレンドを作る。
・市場は米国のインフレ低下を確信に変えるためには、さらなる経済データと中央銀行の発言を注視することになる。
現状で最も買われやすい通貨
・ユーロが経済成長を見せており、最も買われやすい通貨と見られる。
ユーロドルの買いがメインシナリオ。
CPIの低下により、ドル売り円買いは時期早々であり、一時的な下落は見られるかもしれないが、下降トレンドに転換するまでは、継続的なインフレ指標が必要になってくる。
※今回の指標で、米国のCPIは低下したが、依然として高水準であることから、FRBの政策決定はデリケートなバランスを必要としている。
※本記事は投資助言に関するものではございません。投資判断は自己責任の上お願いいたします。