
【2月19日】ウクライナ・ロシアの先行きに注目
市場の現在のトレンド&朝方までの振り返り
ドル円は方向感のない展開が続いているものの、元日本銀行副総裁の中曽宏氏は、日銀は当面、1%程度を目指して政策金利を引き上げていき、その後も利上げの余地を模索する展開になるとの見方を示したことにより、利上げ継続と見られ、下向きの流れが継続。
ドルが主要通貨に対して上昇。関税措置やウクライナ和平交渉を巡る懸念から、安全資産としてのドルの需要が高まった。
米サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、インフレ抑制でさらなる進展が見られるまで景気抑制的な金融政策を維持する必要があると述べ、インフレ率の低下は今後も続くとの期待を示した。

トランプ米大統領は、自動車や半導体、医薬品に税率25%前後の輸入関税を賦課する公算が大きく、4月2日にも発表する可能性があると語ったが、すでに織り込み済みの為、市場の反応は薄い。
米株式市場は、米国とロシアの高官が会談したため、ウクライナでの戦争が終結するとの期待が高まったことも背景に上昇。しかし、地政学的な不透明感も漂っており、主要3指数はほぼ終始、マイナス圏とプラス圏を行き来する展開となった。世界株を選好する動きが継続し、リスク志向が2010年以来の高さ。
ゴールドは上昇傾向。米ロ高官はサウジアラビアの首都リヤドで協議を行ったが、当事国であるウクライナは今回の協議に招待されず猛反発。地政学リスクを巡り不透明感がくすぶる中、安全資産としての金買いが先行した。
本日の注目ポイント
10:30 高田日銀審議委員の発言
22:30 住宅着工件数
22:30 建設許可件数
04:00 FOMC議事録公表(1月28日・29日開催分)
市場の意思&今後の推移
タカ派とされる高田氏の発言によってはさらなる円高リスクもあると考える投資家も多いので、予想通り、もしくはサプライズ的ハト派に注意。金利上昇を容認ないし黙認すれば債券が売られる可能性がある一方、金利上昇が行き過ぎとの見方を示せば買い戻しが強まることには警戒。

現状で最も買われやすい通貨
ゴールド(米国株指数・円)
地政学的な不透明感や不確実性が続く限り、安全資産であるゴールドや円の需要が高まる。
日銀の利上げ折込は変わらず、円金利は上昇を見せており円買いにつながっている。
しかし、地政学的リスクの警戒度は低く、米ロのヘッドラインは市場を安定させ、リスクオンの動きもみられる。
売られやすい通貨
ユーロ
政治の不透明感や、財政問題について解決しておらず、ユーロの上値は重い。
※本記事は投資助言に関するものではございません。投資判断は自己責任の上お願いいたします。