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【1月15日】米CPIは最高の結果
市場の現在のトレンド&朝方までの振り返り
米12月CPIの結果を受けた米国利下げ期待の復活と、日銀の追加利上げ観測による円高から、ドル円は155円台まで下落。日米金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが強まっている。
インフレ率の低下と、雇用の安定を確認でき、米経済自体は順調に前進しているといえる。
ベージュブックでは、経済活動「わずかに、ないし緩やかに」上向いたとの報告。
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円
日本銀行の植田和男総裁は15日、来週の金融政策決定会合で米新政権の政策や春闘の賃金動向などを精査し、追加利上げを行うかどうか判断すると明言した。日本銀行が来週開催する決定会合について、利上げを約80%の確率で織り込んでいる。
ユーロ
ユーロドルは反発しているが、ドイツGDPが前年比0.2%減。2年連続マイナス成長となり、ファンダメンタルズ的にはまだ懐疑的な見方が多い。
ポンド
ポンドドルは序盤こそ上昇したものの、英国CPIが前年比2.5%と軟化し、英国経済への懸念と財政不安が重しとなり、1.22ドル台前半で停滞。
株式市場&暗号通貨
注目されていた米CPIが予想外に低下したことにより、米国債金利は低下し、利下げ観測が強まり、株価は大幅に上昇した。
イスラエルとハマスの停戦も好感した。
ビットコインは10万ドルを回復。
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FRB発言
リッチモンド連銀のバーキン総裁が新たな物価データについて「インフレ率が目標に向かって低下しているという従来のストーリーが続いている」と発言。
米シカゴ連銀のグールズビー総裁は、インフレ状況には継続的な改善が見られるとし、景気低迷を招くことなく金融当局が物価上昇を抑えられることを楽観していると述べた。
米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は15日、今後の金融政策は経済データ次第であるとの考えを示した。
本日の注目ポイント
22:30 米国小売売上高
22:30 新規失業保険申請件数
23:15 米国鉱工業生産
01:00 ウィリアムズ:NY連銀総裁の発言(投票権あり)
市場の意思&今後の推移
ドル円に関しては、米国のインフレ鈍化に伴い、利下げ期待が高まり、米国債金利低下から株高のリスクオン相場へと戻ってきている。
日銀の追加利上げ観測が確認でき、円高も進行しているが、現在の日本経済は好調といえるものではなく、日銀利下げ折込の低下や、実際に利下げがなかった歳の円安再開には注意。1月利上げスタンスが継続する限り、ドル円の上値は重いと考えられる。
ユーロとポンド短期的にはリバウンドの兆しがあるが、ファンダメンタルズが不安定で買いが続かない可能性が高い。
株式市場は最高の買い場となっている。米雇用の安定とインフレの低下、後はトランプ氏就任の1月20日にネガティブサプライズがなければ、1月の米株指数はかなり好調になると思われる。
ビットコインはトランプ氏就任時による金融規制緩和への期待、米国債金利の低下から強い買いが入っている状態。
現状で最も買われやすい通貨
米国株指数:ビットコイン
注目されていた米CPIが予想外に低下したことにより、米国債金利は低下し、利下げ観測が強まる。米国経済は堅調であることから、米国株式指数は買われやすい状態にある。
しかし1月20日の不確実性がぬぐえていないことには注意。
※本記事は投資助言に関するものではございません。投資判断は自己責任の上お願いいたします。