【9月6日】今後は雇用統計次第
現在の為替市場のトレンド
ドル円は現在、下値模索が続いており、一時142円台に下落する場面が見られた。米8月ADP雇用統計が予想を下回ったことを受けてドル売りが強まる一方、8月米総合・サービス部門PMIやISM非製造業景況指数が予想を上回り、ドルは一時144円台まで反発。その後、米長期金利の低下を受けて再び143円台に戻るという展開が続いている。市場は神経質な動きを見せており、特に明日の米雇用統計を前に下値リスクが高まっている。
米指標の安定した軟化から、ゴールドも引き続き買い目線を継続である。こちらも注目点は本日の雇用統計であり、景気悪化懸念再発の場合は、ゴールドにお金が集まりやすいので、下げたタイミングで買いたい。
昨日の振り返り
昨日発表された8月のADP雇用統計は予想を下回る結果となり、ドル売りが強まった。これによりドル円は一時142.85円まで下落。しかし、その後発表された8月の米ISM非製造業指数やPMI改定値が予想を上回り、ドル円は144円台まで反発したが、米長期金利の低下に伴い再び143円台に下押しされた。
本日の注目ポイント
米8月雇用統計 21:30
失業率:予想 4.2%(前回 4.3%)
非農業部門雇用者数:予想 +16.0万人(前回 +11.4万人)
市場の意思
市場の米雇用統計の結果を見極めるため、神経質な展開となっている。オプション市場では、雇用統計が悪化した場合のドル円のボラティリティ上昇に備えたポジションが増加している。下方向へのリスクが警戒されているようだ。また、FOMCでの利下げ幅が0.25%か0.50%かという点も、雇用統計の結果次第で市場の意思が固まる可能性が高い。米景気後退懸念再発か、米景気は底堅いのか。現在一番注目されている労働市場には注目だ。
今後の推移
米8月雇用統計が予想を上回れば、9月FOMCでの利下げ幅は0.25%にとどまり、ドルは下げ渋る展開となるだろう。しかし、予想を大幅に下回る結果となれば、0.50%の利下げが意識され、ドル売り圧力が強まる可能性がある。特に、ドル円は141円以下を目指す展開も考えられる。
現状で最も買われやすい通貨
現在の状況下で最も買われやすい通貨は円・ゴールド。
理由は、米国の雇用統計のネガティブサプライズが警戒され、リスク回避の動きから安全資産である円・ゴールドが買われやすくなるため。
※本記事は投資助言に関するものではございません。投資判断は自己責任の上お願いいたします。
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