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週末読書シリーズはじめます。

今まで私は必要にかられた時にしかほぼ本を読むことがありませんでした。しかし、年齢も30歳を超えてさすがにもう少し知識があった方が良いなと思いはじめ、週末に読書をする時間を設けました。

どうせならただ読んで終わり!ではなく、アウトプットと記録の意味も込めて毎回簡単にnoteにまとめていくことに決めました。


Vol.1「最高の戦略教科書 孫子」

最高の孫子

記念すべきVol.1は誰しも一度は耳にしたことがある孫子です。ただ、実際にちゃんと読んだことがある人はそんなにいないんじゃないかと思っています。私もその1人でした。あっ漫画版の孫子の兵法は読んだことありますw

この孫子の兵法は世界中の経営者に愛されていて、有名所で言うと孫正義氏、ビル・ゲイツ氏なんかも愛読書として公言しているそうです。

ただね。勉強が嫌いだった私はすぐに思っちゃうことがあるんですよ。それは「そんな2000年以上も前の兵法が現代に役に立つのか?」って。

なので色々ある孫氏の本からも今回の「最高の戦略教科書 孫子」を選びました。この本、教科書ってついているだけあって、孫子の一文を現代に置き換えるとこういうことだよ〜と丁寧に解説してくれています。

あと個人的に気に入った点としては細かく解説できないことに関しては正直に「よくわかりません」って書いてありますw

ただそれに関しても理由が書かれていて、孫子を書いたのは孫武っていう人らしいんですが、この人の仕事は雇われの軍師的な感じだったらしい。今で言う経営コンサルとか営業コンサルとかですね。なので孫子の兵法に事細かくすべてを記してしまうと仕事が無くなってしまうので細かいノウハウは記されていないらしいです。より詳しく知りたければ私を雇ってね!ってことです。

この本は1部と2部に分かれていて全20章で構成されています。1部は「そもそも何を問題として、それをいかに解決しようとしていたか」、2部は「孫子の教えをいかに活用するか」が書かれています。

このnoteでは誰もが知っている「彼を知り、己を知れば、百戦して殆うからず」という言葉と「五事七計」についてまとめてみようと思います。


「知彼知己、百戦不殆」

彼を知り

孫子と言えばこの言葉でしょう。「彼を知り、己を知れば、百戦して殆うからず」。今までちゃんと読んだことが無い私でも流石に聞いたことがあります。

自分とライバルの力を知る重要さを指摘した名言ですね。
中国では1番好かれている名言がこれだそうです。ただ、中国では「己を知る」ことのほうが難しいという考え方があって、彼と己の順番が逆になって広まっているそうです。

しかし、相手を知って、己を知ればそれだけで戦に勝てるというわけではありません。その時の判断の指標に使ったのが「五事七計」だそうです。※「五事七計」は後ほど紹介します。

ここで個人的に学びがあったのは、ここで使われている言葉が「敵」ではなく、「彼」であることの意味です。これは「彼=目先の敵を含む周辺のライバルすべて」を指している可能性が高いとのこと。

孫子では目先の敵だけではなく、周辺の第三者までを含めて、常にライバル多数で戦略を考えているそうです。

まぁ、そうですよね。当時の中国はいっぱい国があるわけで、一国との戦争に勝っても、結果ボロボロの状態であればすぐに別の国に今度は侵略されるわけです。

でもこの状態って現代のビジネスにも共通するところは大いにあるのかなと思います。今や1対1のシェア取り合戦なんてほぼ無くて、どんなサービスでも複数のライバルがいるなんて当たり前です。

「五事七計」

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まず五事七計のうち「五事」とは敵と自分を比べるときの5つの基本要素を指しています。

【五事】
1、「道」→下々の人間と上に立つ人間を繋ぐ理念
2、「天」→昼夜、晴雨、寒暑、季節など時間的条件
3、「地」→地勢の険しさ、広さなど地理的条件
4、「将」→知謀、信義、仁慈、勇気など将軍の器量
5、「法」→軍の編成、職責分担、管理など軍政の条件

まぁ、ビジネスと似てますね。どれもその会社の将来に関わるところです。ちなみに「天」は物事を行うタイミングも含まれるそうです。これらの情報を得るために当時はスパイ網まで作っちゃったわけです。

しかし、これだと大事な2つの要素が抜けていると言われています。それが「卒」と「金」。兵士の数と資金ですね。ただ、これは現代で言う雇われコンサル、雇われプロジェクトリーダーという立場だったために言及出来ない要素だったのではないかと言われているそうです。

孫「資金と優秀な兵をください!」
王「ならん!それをどうにかするのがお前の仕事だろ!」

という会話が聞こえてきそうですw
これも現実の会社でもよくあるやり取りですよねw

次にライバルとの比較の切り口に使われていたのが「七計」です。

【七計】
1、主、孰れか有道なる

→責任者は、どちらが戦いの理由を下まで浸透させているか
2、将、孰れか有能なる
→将軍は、どちらが有能であるか
3、天地、孰れか得たる
→天の時と地の利は、どちらに有利であるか
4、法令、孰れか行わる
→法令はどちらが徹底し、兵器や兵站はどちらがすぐれいているか
5、兵衆、孰れか強き
→軍隊は、どちらが精強であるか
6、士卒、孰れかならいたる
→兵卒は、どちらが訓練され、組織されているか
7、賞罰、孰れか明らかなる
→賞罰は、どちらが公正に行われているのか


これを使って「勝てそう/無理そう」を決めていくそうです。これもこの内4つが優勢だから勝てる!といった単純なものではない可能性が高く、具体的にどのように判断を下していたかは孫武のみぞ知る状態だそうです。

ただ、これは新しい事業を考えるときに自社とライバルを比べる時にはほぼそのまま使えそうだと私は思いました。

あとは読んでいて思ったのは「就活生こそ読むべきなのでは?」ということ。結局、この孫子は雇われの身で書かれているのでA国とB国を客観的に比べる術が多く書かれているように感じます。就活でも同じように冷静に自分が貴重な時間を捧げる会社を選んでいかないといけません。


最後に

孫氏

今週読んだ「最高の戦略教科書 孫子」、一言で言うと面白かった。こういう昔の人の言葉や本は抽象的に捉えることが大事だそうです。そりゃそうですよね。国も違えば時代も全然違います。ただ、時代が変わっても不変の要素はあるわけで。
だからこそ今なお多くの人が読んでいるのだと思います。

今回紹介したのは本全体の20分の1くらいです。興味が湧いた方は是非Amazonでポチってみてください。

さぁ来週はどの本を読もうか。それでは。

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