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就活生注意!!〇〇のない自己PRは「ひとりごと」と同じです
最近、就活生からとある企業の最終面接での自己PRの相談を受けました。
その就活生はとても真面目ですし、頭も良い。志望先企業の志望理由やキャリアのことも考えているし素晴らしいなと思いました。
ただ、自己PRのためのプレゼン構成を見たときに「あ〜、これはひとりごとになってしまう」と思ったのでその旨アドバイスをしました。
振り返ってみると自分が面接官やったときにも「ひとりごと」になっているケースは見ていて意外と世の中の新卒の就活生も中途の就活生も知らないことなのかと思うのでnoteに残しておきます。
「ひとりごと」をなくすことで世の中に良い自己PR、良いコミュニケーションが増えることを望みます。
<かんたんな前提>
僕は自部署の面接などはやっていましたが、特に人事を経験したわけではありません。僕は今までマーケティングを通してコミュニケーションについてずっと考えてきています。その背景からのお話になります。
お話いただいた自己PRの構成と問題
今回の見せてもらった自己PRの流れは下記です。こちらです。ご本人のために若干修正しています。これを見て何がひとりごとなのかが分かった方はこの記事を閉じていいと思います。
<自己PRプレゼンの構成>
・自己紹介
・自分の特徴・価値
・特徴・価値の裏付けエピソード
・入社後どう活きるのか
・入社後すぐ辞めないか?内定辞退しないか?
ー志望理由(内定辞退しないほど本気の裏付け)
ー今後のキャリアプラン(入社後のことも考えている)
何が問題だと思ったのか?
それは採用担当者の悩み・課題・なりたい未来に関する擦り合わせがないということです。さらに言うと相手に自分の価値を説明するはずなのに、相手の立場に立っていないということです。
その観点があったの?ということを聞いたらやはり「ない」ということだったのでその点を説明をしました。
これ、構成として入れるかどうかは別としても「相手の悩みや課題」つまり「相手のニーズ」が頭に入っていない価値提案・コミュニケーションはすべて「ひとりごと」になります。
なぜにひとりごとなの??
はじめにちょっと思い出してほしいんですが、今日、昨日とかで記憶に残っている広告やニュースを思い出してください。
思い出すと分かると思うのですが、せいぜい片手に余る程度かと思います。世の中には下記のように広告やニュースなどさまざまな情報が下記のように溢れていて、実際に視野、聴覚の中に入っているかと思います。しかし認識・記憶できている事柄はわずかかと思います。
これはなぜか?細かい説明は省きますが「人間は自分の興味があることしか認識できない」ということです。また、その「興味があるもの」や「悩みに思っているもの」が「ニーズ」です。おそらく花粉に悩まされている方は花粉症に関するニュースは認識できたでしょうし、美容に意識が向いている方には脱毛や化粧品などの広告・ニュースは認識できたかと思います。
つまり花粉症でない方、「花粉に関して興味・悩みがない方」に対して花粉に関して話してもその人には言葉が届かず「ひとりごと」になるということです。
悩み・興味に対して提供できるもの=価値
もちろん面接の場なので「ひとりごと」でも面接官は聞いてくれます。
でも、ひとりごとは価値提供になりえません。
「価値とは何か?」考えてみましょう。
価値とは何か?それは先程の考え方と同じです。「ニーズに対して提供できるもの」が価値になりえます。上記のように花粉症で悩んでいる方には花粉症の薬や花粉を通さないメガネが価値になりますし、もしかしたら「花粉症きついね〜」って共感してあげることも価値になるかもしれません。
何が言いたいのか?価値はニーズありきであり、就活でいうと「面接官がどんな人を求めているのか」から自己PRをしないと相手にとって価値になりえないということです。
なので、まずは面接官やその企業の悩み、課題を仮説立てて考えて、それに自分がどんな価値が提供できるのかを考えることが必要になります。
<補足>
ここで注意したいのがニーズをどう捉えるかです。
「面接官がどんな人を求めているか?」を考えるか「その事業部はなぜ新卒採用をするのか?」「この企業は何に悩んでいるか?」など相手の主体を変えるとニーズは変わり提供価値の大きさも変わります。
反論!新卒だし面接官が配置とか考えるんじゃね!?
はい。ご説明した内容に関して上記のような反論があるかと思います。
例えば、相手のこと関係なしに「僕、ラグビー部で超頑張りました」って自己PR →面接官が「こいつはガッツがありそうだ!営業部に配置しよう〜!」→内定をいただきめでたしめでたし!
こういう話、全然あると思います!もちろんこれはこれでいいかもしれません。
ただ、ちょっと待ってほしいです。
就活生が初めて世に出るときに、自分の人生のハンドル面接官に委ねていいですか?というお話です。
せっかく世の中に出て世の中に価値発信・貢献するのだから自分の価値は自分で考えて発信したほうがいい、というのが僕の考えです。
まずは相手の悩みや課題を考えてみてください
今までの話をまとめると、相手の悩み・興味関心などのニーズに適さないPRは「ひとりごと」ということです。ひとりごとは相手に届かないばかりか価値にもなりません。
就活生から見たら世の中の企業・サービスは完璧に見えて悩み・課題が見えないかもしれません。でも世の中の企業・サービス・社会人は全く完璧ではありません。多くの企業が就活生と同じようにスキルや思考、行動量に限界があり、またコロナなどの状況の変化に合わせて悩んでいます。
就活生の方たちにはすでにある価値、まだ見ぬ価値がたくさんありますし、これから価値も増えたり変わったりしていきます。まずは気になっている企業の面接官、部署、事業に関する悩みや興味に関して考えてみてください。
<おまけ>
就活に関して偉そうに言いましたが、僕は紹介入社を繰り返したのでほぼ就活をしていないです。あくまでマーケティングやコミュニケーションの観点からの考えですのでご了承くださいませ。