283、6、46。 irukaは今
noteを始めます。あ、株式会社イルカの創業者/代表取締役の小林正樹です。irukaという折りたたみ自転車を作って売っています。開発には思いがけず長い時間を要し、10年ほどかかりました。その経緯はこちらをどうぞ。今日は発売から16ヶ月が経過したirukaの現状を「283、6、46」の3つの数字を使って書いておきます。
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283 - 延べ出荷台数
ひとつめの数字は「283」。irukaはこれまで1ロットあたり150台を2回、計300台を生産し、初期不良を除く283台を出荷した。
僕は自転車業界の経験がないので、この数字が客観的に大きいのか小さいのか(本当に)わからない。が、業界の先輩方からはポジティブに驚かれることが多いので、20万円を超える自転車のスタートとしては悪くはないようだ。
次のロットは350台を作る。現在は横浜の倉庫に日本向けの若干数が残るのみで海外向けの在庫は切れているため早く生産を進めたいのだが、最後に述べる理由で遅れている。
6 - 販売国数
ふたつめの「6」は、現在irukaが販売されている国の数だ(日本、インドネシア、香港、台湾、シンガポール、フィリピン)。
順調と言ってよいペースだが、僕としてはさらに欲張りたい。もちろん日本市場も大切だが、せっかく自転車というユニバーサルな製品を作るからには、やはり世界中の、できる限り多くの国の人々に使ってもらいたいではないか。当面の目標は20ヶ国としておく。
と言っている間に、太平洋の向こうの(僕としては)意外な国からオファーが来た。近いうちに7ヶ国目として発表できると思う。
ヨーロッパでも実はイタリアとスペインでは個人に乞われて直接販売した実績があるのだが、ディストリビューションを確立するには至っていない。コロナがなければ、すぐにでも実車を携えて欧州営業ツアーに出かけたいのだが。
46% - 海外出荷比率
最後の「46%」は、延べ出荷台数に占める海外向けの比率である。
表立って言ってはこなかったが、僕は以前から「株式会社イルカを海外売上比率50%以上の会社にする」という目標を設定していた。おそらく次のロットの出荷で60%を超えるだろう。発売から1年あまりで早くも達成が見えているのは、素直にうれしい。
インスタグラムのirukaアカウントのフォロワーも既に8割近くが海外の方であり、#irukabike のタグを冠した海外のフリッパー(irukaオーナーの総称)の投稿も増えてきた。
フェイスブックでインドネシアとシンガポールのirukaオーナーグループができるなど、海外のフリッパー同士の情報発信がさかんになりつつある。一方で、日本では一人で楽しみが完結しているフリッパーが多いのか(それはそれですばらしいことだが)そのような様子はまだ見られない。日本市場向けには僕自身がもっと積極的に情報を発していかないと、と思ったのもnoteを始める理由のひとつだ。
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さて今、コロナの影響で世界中で自転車需要が急増している。
市場に活気が増すのは良いことだが、一方で問題も起こっている。パーツの供給が追いつかず、多くのメーカーで生産がひどく滞っているのだ。中にはそのせいで廃業したメーカーもあると聞く。
irukaも例外ではなく、変速機をはじめ複数のパーツの調達がままならず、次のロットの生産は計画よりも大幅に遅れている。このあたりのことも、別の機会に詳しく書こうと思う。
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