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【明晰夢で人生を豊かにする!⑦】あなたも明晰夢を見ることができる! 〜 様々な明晰夢習得メソッド


前回は、明晰夢を見るためには "昼間ずっと意識を持ち続けていること"が重要であることをお伝えしました。

今回は、もう少し具体的な明晰夢習得メソッドのいくつかをご紹介いたしましょう。

オリバー・クラークの「明晰夢」を見る方法

『明晰夢通信』という夢に関する情報を扱う雑誌に、明晰夢を見るためには "昼間ずっと意識を持ち続けていること" が大事であると寄稿したオリバー・クラーク。

彼はこの寄稿文の中で、自身が実践した明晰夢習得のための方法を紹介しています。

それは、どんな方法だったのでしょうか。

それは自分の左の手のひらに「意識」の「い」の字を書き、時計を見る度に、また、そうでないときも、それに目をやる、という方法です。

この訓練をはじめて1週間後に、彼は初めて明晰夢を見ます。それ以降も1週間に1度の頻度で明晰夢を見ているそうです。

夢をよく覚えていられる人、勿論、明晰夢を見ることが出来る人は、日中の行動や思考に、意識が注ぎ込まれている人だと言えるのではないでしょうか。

自分の社会的な役割に追われ、スケジュールに追われ、それをこなすことに慣れてしまっている人は、一日の行動が無意識的、機械的になってしまう傾向にあります。

それをこなし、予定通りに終わらせることが出来たとしても、能率的、効率的に進行されたものであっても、真にクリエイティブなものとは言えないのかもしれません。

何故それがクリエイティブなものにならないのかというと、それはやはり、1つ1つの行動や思考が「意識」されたものとは言えないからなのではないでしょうか。

昼間に、真の意味で目覚めていないのなら、当然、睡眠中も目覚められないということになります。

逆に言えば、昼間なるべく「意識的」な行動や思考が出来れば、睡眠中に目覚めることができ、尚且つ昼間の時間帯をよりクリエイティブに過ごせることになります。

そしてそれが自己実現へ繋がって行くことは明白なのです。

こういうことからも「私はここに在る」という意識の重要性が理解出来ます。

今、様々なメディアで取り上げられ一般的な認知度も上がって来た「マインドフルネス」などは「明晰夢」を見るためには最適なのかもしれません。


さまざまな「明晰夢」を見る方法

さて、他にもいくつか「明晰夢」を見る方法が紹介されているので紹介しましょう。

身体技法

眠りへ移行する時に、自分の身体が「どこか他の場所」にあって、ベッドに横たわっているのではなく、何か他のことをしている自分を単に想像する。

もし「どこか他の場所」にいる自分自身を鮮明に見ることができ、そしてそれが夢であることを忘れていなければ、明晰になれる。

自我点技法

入眠時に、間もなく自分の身体を知覚しなくなる、という考えに集中する。

数を数える

これは私自身も何度も試し「アストラル・プロジェクション(体外離脱)」に成功した方法です。

この数を数えるという技法は密教の「数息観(すうそくかん)」という瞑想法が有名です。

「数息観」は、座禅を組んで座り、自分の息を数えて行くものです(吸って、吐くを1つと勘定する)。私は、これを睡眠時に行ないました。

スティーヴン・ラバージ教授も眠りに落ちて行く間に数を数える方法を試して「明晰夢」を見ることに成功しています。

ある程度の注意深さを維持しながら、数を数える(「1つ、私は夢を見ている、2つ、私は夢を見ている・・・」)というものです。

もしかすると一番、実践し易い方法かもしれません。

記憶法による明晰夢誘導(MILD)

1.早朝、自然に夢から覚めたら、記憶するまで何度も夢を思い返してみる。

2.次にベッドに横になったまま眠りへと戻りながら、「次に夢を見る時、私は自分が夢を見ていると分かっていることを思い出したい」と自分に言い聞かせる。

3.リハーサルとして、夢の中に戻った時の自分自身を視覚化する。ただし今度は、実際に夢を見ていると分かっている自分を想像する。

4.自分の意図がハッキリしたと感じるか、寝入ってしまうまで、2と3の手順を繰り返す。



私が実践した方法

ここからは、私が実践した方法を紹介しましょう。

筋弛緩法

仰向けに寝て、足の指にまずは意識を集中させます。

つま先から足首にかけて力が完全に抜けて行くことを想像します。

この時に心の中で「力が抜けて行く」と言い聞かせるのも良いかもしれません。

つま先から足首にかけて力が抜けきったと感じたら、膝、腰、腹部、胸部、肩、と徐々に上に向かって脱力させていきます。

頭部まで、力が完全に抜けたと感じる頃には、その力が抜けたことをつま先から再び順に確認をしていきます。身体の各部へ意識を定めることで「明晰夢」へと移行し易くなります。

ブランコ法

これはアストラル・プロジェクション(体外離脱)を実践したい場合にも有効な手段です。

アストラル・プロジェクションへ移行しない場合は、大抵「明晰夢」の状態へ至ります。

まず何十メートルもあるような巨木の枝に吊り下がった手作りのブランコに乗っていることをイメージします。

そのブランコを漕いでいる時の目線で周囲の景色が動いていることを、ありありと想像して下さい。

そのブランコをどんどん強く漕いで、最終的には一回転するようにイメージします。自分の目の前に広がる景色がどのように変化するのか、なるべくリアルな想像が出来るようにします。

このイメージがクリアーになるごとに「明晰夢」に至り易い状態になります。

アストラル・プロジェクションの実践の場合は、揺れ動くブランコから飛び降りるイメージが出来た時に、体外離脱の状態へ移行する糸口が見出せます。

二度寝法

これもアストラル・プロジェクション(体外離脱)にも有効な手段です。

またこの状態で夢を見ると、非常に鮮明かつ、印象的な夢を見る傾向にあります。

ただし、ただまどろみに身を委ねるのではなく、必ず夢の中に足を踏み入れようとする意識が必要です。


チーズを食べると明晰夢が見やすくなる!?

もう1つ面白い方法があります。

実はイギリス産のブルー・チーズ「スティルトン・チーズ」を食べると明晰夢が見やすくなるというのです。

これにはある経緯があります。

イギリスなどでは「就寝前にチーズを食べると悪夢を見る」という迷信が古くからあり、これを憂いた「英国チーズ委員会」という団体が200人(男女100名ずつ)の被験者に対して実証実験を行ったのです。

スティルトンの他、チェダー、レッドレスター、ブリティッシュブリー、ランカシャー、チェシャーの6種類のチーズをそれぞれ7日間、就寝30分前に20g食べて、見た夢を起床後に記録するというものでした。

すると被験者の大半が「悪夢」ではなく、「楽しい」「不思議な」夢を見ることが分かり、その中でも「スティルトン・チーズ」を食べた場合に突出して「楽しい夢」「不思議な夢」を見たという結果が出たのです。

チーズの種類別・夢の傾向

スティルトン・チーズ

食べた85%の女性はファンタジー映画のような不思議な夢を見ることとなり、男性では75%が明晰夢のような非常に鮮明な夢を見ました。

チェダーチーズ

食べた65%の人たちは、ジョニー・デップなどの有名人の登場する夢を見ています。

レッドレスター

食べた65%の人たちは、学生時代や長年所在不明だった幼馴染、以前暮らしていた我が家や故郷などの懐かしい夢を見ました。

ブリティッシュブリー

食べた全ての女性が素晴らしいリラックスした夢を見ましたが、一方の男性は脈絡のない変わった夢を見ることとなりました。

ランカシャー

食べた人達の全体の3分の2は非常に現実的な仕事の夢を見ました。

チェシャー

食べた半分以上の人達は深い眠りを体験していて、夢を見ていたことさえ覚えていませんでした。

このようにチーズの種類で睡眠の質から、夢の種類までもが大きく左右されることが分かります。

明晰夢を見たいなら「スティルトン」、好きな芸能人の夢を見たいなら「チェダー」、懐かしい思い出に浸りたいなら「レッドレスター」を就寝前に食べると良いということになりますね!


何故「スティルトン・チーズ」にこのような効果があるのかは、はっきり分かっていませんが、ブルーチーズのバクテリアや真菌(トリプトファントリプタミンなど)に睡眠に影響を与えるような効力があるのではないかという説もあるようです。

実際に就寝前に20g以上の「スティルトン・チーズ」を食べて、明晰夢を見たという方のお話を聞いたことがあります。

食べて寝るだけをいう簡単な方法ですから、試してみる価値はあるかもしれません。

私自身もスティルトン・チーズを就寝30分前に食べる実験を行いましたが、非常に鮮明で示唆的な不思議な夢を見ています。

British Cheese Board 「Sweet Dreams are Made Of Cheese」

参考文献

「明晰夢 夢見の技法」スティーヴン・ラバージ(著)春秋社
「みたい夢をみる 明晰夢の技術」チャールズ・マックフィー(著)講談社
「ドリーム・テレパシー」M・ウルマン+S・クリップナー+A・ボーン(著)工作舎
「夢を操る - マレー・セノイ族に会いに行く」大泉実成(著)講談社
「臨死体験」立花隆(著)文藝春秋
「The Lucidity Institute」Website
「Dream Doctor - Making sence of your dreams」Website

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