前回は、明晰夢を見るためには "昼間ずっと意識を持ち続けていること"が重要であることをお伝えしました。
今回は、もう少し具体的な明晰夢習得メソッドのいくつかをご紹介いたしましょう。
オリバー・クラークの「明晰夢」を見る方法
『明晰夢通信』という夢に関する情報を扱う雑誌に、明晰夢を見るためには "昼間ずっと意識を持ち続けていること" が大事であると寄稿したオリバー・クラーク。
彼はこの寄稿文の中で、自身が実践した明晰夢習得のための方法を紹介しています。
それは、どんな方法だったのでしょうか。
それは自分の左の手のひらに「意識」の「い」の字を書き、時計を見る度に、また、そうでないときも、それに目をやる、という方法です。
この訓練をはじめて1週間後に、彼は初めて明晰夢を見ます。それ以降も1週間に1度の頻度で明晰夢を見ているそうです。
夢をよく覚えていられる人、勿論、明晰夢を見ることが出来る人は、日中の行動や思考に、意識が注ぎ込まれている人だと言えるのではないでしょうか。
自分の社会的な役割に追われ、スケジュールに追われ、それをこなすことに慣れてしまっている人は、一日の行動が無意識的、機械的になってしまう傾向にあります。
それをこなし、予定通りに終わらせることが出来たとしても、能率的、効率的に進行されたものであっても、真にクリエイティブなものとは言えないのかもしれません。
何故それがクリエイティブなものにならないのかというと、それはやはり、1つ1つの行動や思考が「意識」されたものとは言えないからなのではないでしょうか。
昼間に、真の意味で目覚めていないのなら、当然、睡眠中も目覚められないということになります。
逆に言えば、昼間なるべく「意識的」な行動や思考が出来れば、睡眠中に目覚めることができ、尚且つ昼間の時間帯をよりクリエイティブに過ごせることになります。
そしてそれが自己実現へ繋がって行くことは明白なのです。
こういうことからも「私はここに在る」という意識の重要性が理解出来ます。
今、様々なメディアで取り上げられ一般的な認知度も上がって来た「マインドフルネス」などは「明晰夢」を見るためには最適なのかもしれません。
さまざまな「明晰夢」を見る方法
さて、他にもいくつか「明晰夢」を見る方法が紹介されているので紹介しましょう。
私が実践した方法
ここからは、私が実践した方法を紹介しましょう。
チーズを食べると明晰夢が見やすくなる!?
もう1つ面白い方法があります。
実はイギリス産のブルー・チーズ「スティルトン・チーズ」を食べると明晰夢が見やすくなるというのです。
これにはある経緯があります。
イギリスなどでは「就寝前にチーズを食べると悪夢を見る」という迷信が古くからあり、これを憂いた「英国チーズ委員会」という団体が200人(男女100名ずつ)の被験者に対して実証実験を行ったのです。
スティルトンの他、チェダー、レッドレスター、ブリティッシュブリー、ランカシャー、チェシャーの6種類のチーズをそれぞれ7日間、就寝30分前に20g食べて、見た夢を起床後に記録するというものでした。
すると被験者の大半が「悪夢」ではなく、「楽しい」「不思議な」夢を見ることが分かり、その中でも「スティルトン・チーズ」を食べた場合に突出して「楽しい夢」「不思議な夢」を見たという結果が出たのです。
チーズの種類別・夢の傾向
このようにチーズの種類で睡眠の質から、夢の種類までもが大きく左右されることが分かります。
明晰夢を見たいなら「スティルトン」、好きな芸能人の夢を見たいなら「チェダー」、懐かしい思い出に浸りたいなら「レッドレスター」を就寝前に食べると良いということになりますね!
何故「スティルトン・チーズ」にこのような効果があるのかは、はっきり分かっていませんが、ブルーチーズのバクテリアや真菌(トリプトファン、トリプタミンなど)に睡眠に影響を与えるような効力があるのではないかという説もあるようです。
実際に就寝前に20g以上の「スティルトン・チーズ」を食べて、明晰夢を見たという方のお話を聞いたことがあります。
食べて寝るだけをいう簡単な方法ですから、試してみる価値はあるかもしれません。
私自身もスティルトン・チーズを就寝30分前に食べる実験を行いましたが、非常に鮮明で示唆的な不思議な夢を見ています。
参考文献