📗【文書版】✴️ 礼拝メッセージ『平和の王』新約聖書　マルコの福音書第11章1～11節　2024年3月24日

📗今日の礼拝メッセージのテキスト版もここに掲載いたします⬇️
📗礼拝メッセージ『平和の王』
新約聖書　マルコの福音書第11章1～11節　2024年3月24日

1さて、一行がエルサレムに近づき、オリーブ山のふもとのベテパゲとベタニアに来たとき、イエスはこう言って二人の弟子を遣わされた。
2「向こうの村へ行きなさい。村に入るとすぐ、まだだれも乗ったことのない子ろばが、つながれているのに気がつくでしょう。それをほどいて、引いて来なさい。
3もしだれかが、『なぜそんなことをするのか』と言ったら、『主がお入り用なのです。すぐに、またここにお返しします』と言いなさい。」
4弟子たちは出かけて行き、表通りにある家の戸口に、子ろばがつながれているのを見つけたので、それをほどいた。
5すると、そこに立っていた何人かが言った。「子ろばをほどいたりして、どうするのか。」
6弟子たちが、イエスの言われたとおりに話すと、彼らは許してくれた。
7それで、子ろばをイエスのところに引いて行き、自分たちの上着をその上に掛けた。イエスはそれに乗られた。
8すると、多くの人たちが自分たちの上着を道に敷き、ほかの人たちは葉の付いた枝を野から切って来て敷いた。
9そして、前を行く人たちも、後に続く人たちも叫んだ。
　「ホサナ。
　祝福あれ、主の御名によって来られる方に。
10祝福あれ、われらの父ダビデの、来たるべき国に。
　ホサナ、いと高き所に。」
11こうしてイエスはエルサレムに着き、宮に入られた。そして、すべてを見て回った後、すでに夕方になっていたので、十二人と一緒にベタニアに出て行かれた。
 
　主の恵みと平安が皆さんの上に豊かにありますように。
　この日も皆さんとご一緒に主の日の礼拝にあずかれますことを心から感謝いたします。

　今日はまずこちらの画像をご覧頂きたいと思います。

　特定利用港湾、皆さん、ご存じだったでしょうか？　初めて聞かれた方もいらっしゃると
思います。

　こんなふうに、情報を発信してくださっている方がいらっしゃいました。こういった重要なことが、国民や県民にほとんど知らされずに、どんどん進められているのです。
　そしてそれに加えて、最近は沖縄や南西諸島、こちらも、沖縄に去年位に行っていらした平林先生に聞いたんですけれども、ミサイルの配備などの軍事化のようなことがどんどん進んでいるそうで、テレビでは沖縄や南西諸島のミサイル配備のことほとんどやらないでしょう。テレビは大谷選手（や水原氏の賭博）のことばっかりで。―テレビは大事なことから目をそらさせることがある―
　まぁこういうことを言いますと、いや南西諸島にミサイルを配備するのは抑止力で日本の安全を保障するためなんだ、と。抑止力によって平和を作るんだ、という論があります。
　この抑止力による平和というのは、一見もっともらしく聞こえます。確かに互いの戦力が同じぐらいで、拮抗している場合には、攻めるのを思いとどまらせる力があるとは言われていますが、どうも詭弁のような気がするんです。というのはちゃんと理由があって、1950年に、ハーツという人が、国際政治研究において「安全保障のジレンマ」ということを言っています。これは何かというと、分かりやすく言うと、抑止力は相手の国に恐怖心をもたらし、相手国に軍拡を促すんだと、そしてその結果、軍事衝突が起こりやすくなるんだということが、もうすでに分かっているんですね。（古代ギリシャで、すでにアテネとスパルタの戦争を記したトゥキュディデスも似たようなことを言っているんですね。）
　ということは、抑止力によって作られる平和とは、多分、平和に見えて【平和ではない全く別の何か】であって、それをもし言葉にするとしたら、おそらく相手国にプレッシャーをかけるという精神的暴力であるので、もうすでに戦いを作っているんですよね。（武力衝突していないだけで。）

　だからこそ兵器で平和は作れない。だからこそ、平和の王としてこの世界に来られた主イエス・キリストのもたらす、力によらない、まことの平和というのが、どれだけ大事かということが、このことからもよく分かってくるわけです。

　今日はイエス様のエルサレム入城のできごとですが（入るに場ではなくて、入るにお城の城と書いて入城ですね）、この今から約2,000年前のユダヤの民衆が望んでいたことが、まさに力による平和、だったわけです。当時このイスラエル・ユダヤの国は、ローマ帝国に占領されて属国になっておりました。そのローマの圧政により、当時のユダヤの民衆は苦しんでおりました。だからこそ、あのかつてのダビデ王の時代の再来、イスラエルの独立王国を打ち立ててくれる力強いリーダーが現れるのを待ち望んでいました。旧約聖書にメシアの登場というのが至るところに預言されていますけれども、そのメシアというのは、旧約の預言はそうは言っていないんですけれども、しかしいつしか民衆は、そのメシアとは軍事的、政治的リーダーだと、そんなふうにして独立を勝ち取ってくれるそんなメシアなんだと思い込んでいたわけですね。
　だからこそ民衆は喜んでイエス様を迎えました。私たちの何百年の悲願だったことが今起こったんだ。ついにメシアが来られた。このイエスという方こそ、ダビデ王の子孫として、民族の英雄として来てくださったんだ、と思った。
　そして叫ぶんです。「ホサナ、ホサナ」って。これはヘブル語でして、意味は「今救ってください」という意味なんですけれども、もうイエス様時代には、意味が転じて、「栄光あれ、祝福あれ」ぐらいの、賛美の定型句になっていたんですね。日本風に言うなら、ニュアンスとしては、「万歳、万歳」ぐらいが近いんですね。
　弟子たちも民衆も歌いました。
 
　「ホサナ。
　祝福あれ、主の御名によって来られる方に。
10祝福あれ、われらの父ダビデの、来たるべき国に。
　ホサナ、いと高き所に。」
 
　これは詩篇第118篇の替え歌なんですが、今日注目したいことは、イエス様が、戦争に使うような・軍事パレードに使うような立派な馬に乗ってエルサレムに入られたのではなくて、ロバにのって入城されたことです。子ろばなので、背が低いです。おそらく不格好で、イエス様の足も地面につきそうだったかもしれません。そのロバに乗ることによってイエス様の目線も民衆と同じ目線だったでしょう。
　こういった、威厳など何もなさそうなイエス様を、民衆はそれでもメシアだと思った。それはなぜか？それは皆ユダヤ人ですので、旧約聖書をよく知っていたからです。皆そらんじるぐらいによく知っていた。そして当時のほとんどの人がこの時に思い起こしたであろう聖書のみことばは、旧約のゼカリヤ書第9章9節10節です。
 
旧約聖書　ゼカリヤ書第9章9～10節
　９娘シオンよ、大いに喜べ。
娘エルサレムよ、喜び叫べ。
見よ、あなたの王があなたのところに来る。
義なる者で、勝利を得、
柔和な者で、ろばに乗って。
雌ろばの子である、ろばに乗って。
 
　雌ロバの子であるロバに乗って来られる方があなたがたの王である、こういう預言をよく知っていましたから、預言通りだ。と思ったわけです。そしてその続きの10節をお読みしますと、
 
１０わたしは戦車をエフライムから、
軍馬をエルサレムから絶えさせる。
戦いの弓も絶たれる。
彼は諸国の民に平和を告げ、
その支配は海から海へ、
大河から地の果てに至る。
 
　と。これも暗記するくらいに当時の民衆は知っていたでしょうけれども、諸国の民に平和を告げというのは、「ははぁ、きっとこのイエスという新しい王様は、ローマ帝国を力によって根絶やしにするか何かをして、地の果てまでも平和に治められる、そういう平和を作られる、父祖ダビデのような偉大な王様にこの方はなられるに違いない」そう思って民衆は歓迎したのでした。
 
　民衆の、強い王を求める心は、その時に始まったものではありませんでした。イスラエルのかつての歴史に、王のいなかった時代、旧約聖書のサムエル記第一第8章というところに、とっても興味深い故事が伝えられています。それは紀元前11世紀という昔にさかのぼるのですが、神の民イスラエルが預言者サムエルに王を求めたというのです。まわりの外国には、どこの国にも立派な王さまがいるのに、なぜ私たちの国にだけ王さまがいないのか。私たちも、王に支配される国になりたい。そういう民の声を神はお聞きになって、サムエルにはっきりと言われました。「この民は、神であるわたしを捨てて、王の支配を求めているのだ」と。その上で、神はサムエルに言われました。そこまで言うならよろしい、彼らの好きなようにさせなさい。ただし、あなたがたの王がどういうことをするのか、それだけは先に言っておこう。そう言って、王の権利をこんなふうに伝えさせるのです。少し長いのですが、とても大事なところだと思いますので、最初から最後までお読みします。
 
旧約聖書　サムエル記 第一第8章11～18節

11彼は言った。「あなたがたを治める王の権利はこうだ。あなたがたの息子たちを取り、戦車や軍馬に乗せ、自分の戦車の前を走らせる。
12また、自分のために千人隊の長や五十人隊の長として任命し、自分の耕地を耕させ、自分の刈り入れに従事させ、武具や戦車の部品を作らせる。
13また、あなたがたの娘たちを取り、香料を作る者や料理する者やパンを焼く者とする。
14あなたがたの畑やぶどう畑や良いオリーブ畑を没収し、自分の家来たちに与える。
15あなたがたの穀物とぶどう畑の十分の一を取り、廷臣や家来たちに与える。
16あなたがたの奴隷や女奴隷、それにあなたがたの子牛やろばの最も良いものを取り、自分の仕事をさせる。
17あなたがたの羊の群れの十分の一を取り、あなたがた自身は王の奴隷となる。
18その日、あなたがたが自分たちのために選んだ王のゆえに泣き叫んでも、その日、主はあなたがたに答えはしない。」
 
と、こういうことですね。民にとって嫌なことばかりではないかと思いますが、それでもイスラエルの民は頑として自分たちの主張を曲げようとはしませんでした。「いいえ、私たちにはどうしても王さまが必要なのです」。そこから始まる歴代の王の支配を記録するのが、サムエル記第一第二、そして列王記第一第二です。列王記は王を列挙するという書名の通り、まさしく色々な王の支配の記録です。この四巻にわたる歴史書が何を語っているかというと、「なぜ国が滅びたのか」ということです。「なぜこの国は、滅びなければならなかったのか」という観点からのみ、イスラエルの歴史を物語ってきた。そしてこの歴史書は、国が滅びた根本的な原因をここに見ているのです。王を求めたから、だからこの国は滅びたのだ。具体的には、バビロニアという外国の軍隊によってエルサレムが陥落され、国の主だった人はすべてバビロンに捕虜として連れて行かれる、いわゆるバビロン捕囚ということが起こりました。
 
しかしそのあとも、エルサレムは神の都であり続けました。それはひとつの言い方をすれば、神がエルサレムを守ってくださったのだと言わなければならないでしょう。今申しましたバビロン捕囚が終わったあと、人びとはエルサレムに帰ることができました。破壊されたエルサレム神殿も再建することができました。しかしそれですべてが円満に解決するわけはないので、その後も、エルサレムはたびたび外国の王を迎えました。主イエスがこの世界においでになる前、紀元前2世紀に、やはりイスラエルは外国の支配下にありましたが、シリアの王アンティオコス四世エピファネスという王がエルサレムに来て、ユダヤ人の心のよりどころでもあった神殿を蹂みにじりました。その一番の中心、至聖所に異教の神を祭り上げました。
 
そこでユダヤのマカバイという人が立ち上がって、反乱軍によって、紀元前１６５年にエルサレム神殿を解放しました。つまり、ギリシャのいろんな神々が置かれていたのを全部取り除いていったのです。彼はさらにはユダヤの国の独立まで勝ち取って行きました。実は彼もメシアと呼ばれ白馬に乗ってエルサレムに入城したとも言われています。
 
それからまた100年くらいたって、紀元前63年には、ローマ帝国がユダヤを支配するようになりました。福音書をよく読むと、そこかしこにローマの支配を読み取ることができます。たとえば、福音書の中で取税人がどうしてあそこまで嫌われたかということも、その背景にローマ帝国の作った権力構造があったということを知れば、本当のところがよく分かるわけです。そんなエルサレムに、主イエス・キリストは、王としてお入りになったのです。マカバイのような戦いに強い馬に乗った王ではなく、柔和なロバに乗った王として。
 
　ところで、このエルサレム入城のできごとは、マタイマルコルカヨハネ4つの福音書記者全員が記していまして、ヨハネだけは書いていませんけれども、マタイとマルコとルカは、主イエスが弟子たちを遣わしてロバを借りて来るところをきちんと記しています。そして、マルコだけが、借りる時に、
 
3もしだれかが、『なぜそんなことをするのか』と言ったら、『主がお入り用なのです。すぐに、またここにお返しします』と言いなさい。」
 
　と主イエスがおっしゃったことを記しています。きちんと返されるのです。サムエル記であったような、無理やり取って行くような王ではない。ここはなんでもないことのようですけれどもとても大事なことのように思います。
　私は加藤常昭先生の説教集のこの箇所についての説教を読んだのですが、加藤先生も戦争体験者でして、こういうふうに書かれていました。
 
私どもは知っています。権力者が、これは自分たちに必要だと思った時には、何でも取り上げてしまうことを。もう若い方たちは知りません。やがて去りつつある私どものような世代の者は、まだ先の戦争の体験を忘れません。政府は徴兵と称して若い人びとを軍隊に駆り立て、その命まで意のままに用いました。また同じように教会をひとりで守っている牧師も、徴用と称して国の用に立つようにと無理やり連れて行き、無理やり働かせました。人だけではない。われわれは国の命令で、持っている金属を差し出さなければならなかった。私どもの教会は、教会堂の鐘まで持って行かれた。そして返してくれなかった。これが権力です。好きなようにできると思っている。主イエスは、ここでそのように好きなようにはなさらない。わたしの役に立ったら、後で返す、と言われたのです。
 
と、こうおっしゃっているのです。これまでの王のように力や権力をふるって身勝手なことをしない。「これはあなたのろばだから、必ず返すよ」って。このロバの持ち主の所有権を守ってくださった、という言い方もできると思います。そのような柔和な王だからこそ、最後の最後まで一振りの剣も使われることはありませんでした。無抵抗でした。それで捕らえられて、ローマによって十字架につけられておしまいになる。いや、自ら、自分から進んでかかりに行かれたのです。それは、父なる神のご計画を遂行するためでした。そのご計画とは、その十字架によって、私たちの罪をゆるすためだったのです。
 
私たちの罪とは何でしょうか？特に平和に反する罪、でいうならば、好戦的な人で、軍事予算をどんどん上げようと思っていたり、国民を戦争に動員しようとしたり、軍事産業の株などで儲けようとしている人たちだけが罪びとでしょうか？そうではないでしょう。虫も殺さないような穏やかな性格の人であっても、政治に無関心であることによって、権力の暴走を許してしまっているという意味で罪に加担していることもあるでしょう。加えて、学者が言うように、人間は遺伝的にも群れで生き残ってきた生き物なので、私たちの脳内物質のオキシトシンが、内側の集団のみの結束を強め、外の集団と競ったり戦うようにできているんだ、と。そんなふうに、それをキリスト信仰的な言い方をするなら、私たちは遺伝子ごと汚れているとか、遺伝子ごと罪にまみれている、という言い方もできるのではないかと思います。それなら絶望するしかないんでしょうか？いいえ、そうではありません。
まさにその私たちの罪をその身に背負うようにして、私たちの悪意や、あるいはもっと穏やかに、自分の身を守りたくても弱いからできないというところから来る恐れ、その恐れから来る、外への暴力性、そんな暴力性をその一身に受けられたのが、あの十字架ではなかったでしょうか？ある牧師は言います。私たちは皆、心のどこか深い所で「こちらに罪を犯して来る者を、火で焼きつくしてくれるような王が欲しいんだ」って。ドキリとしますけれども、きっとその通りなんだと思います。なぜなら、民衆たちは、主イエスに「ホサナホサナ」と叫んだその口で、数日後には、同じ主イエスを「十字架につけろ、十字架につけろ」と叫ぶのです。自分たちをローマから、力によって守ってくれると思っていたけれど期待外れだった。なら今度はやっぱりローマが怖い。ならばローマをやっつけてくれなかった主イエスに怒りをぶつけるのです。それは、ある意味、怖くて泣いていて、当り散らす子供のようなのかもしれません。
 
フランスのテゼの修道士ブラザー・ロジェは、しかしそれでもそのような人間の「善さを引き出す」と言います。プロテスタントではあまり言わない言い方だと思います。プロテスタントではおおむね、人間はどうしようもなく全てにおいて堕落している、という言い方をします。それは一方の見方としては正しいんですけれども、それはエデンの園での堕落以後の話なんです。人間に罪が入った後はその通りなんですけれども、もう一方で、エデンの園の神の創造のできごとでは、人間は、神のかたちとして、素晴らしい存在として創られたんです。その創られた素晴らしい神のかたちが、損なわれているので、その罪を、またその恐れを、取り除いてあげれば、人間の美しさ、素晴らしさが見えてくる、っていうんですね。それこそが、ある意味で、十字架の恵みなんだと思います。十字架によって罪ゆるされて、主に守っていただいている安心と平安が、おだやかな心を生み出し、恐れによる外への攻撃性を減らすでしょう。そのようにしまして、主イエスの十字架によって、まことの平和を求め、いやむしろ自ら周りに平和を作りだして行く人が、どんどん生まれ続けてきたし、これからも生まれ続けることでしょう。
 
確かに、究極の平和は、この地上においては完全には実現しません。この地上ではどうしても人間の命は有限であり、人間が弱い生き物であるということは変わらないので、罪の性質が完全に無くなることはありません。だから、ゼカリヤ書で預言されている、「軍馬を絶えさせる」「戦いの弓も断たれる」というのは、今であれば、たとえば「戦車や戦闘機やドローン兵器を絶えさせる。」「ミサイルや核兵器という弓も断たれる」ということになるでしょうか。それが完全に実現するのは、イエス様の再臨の時になるのだと思います。マラナタ主よ来りませ、と祈りながらも、再臨までの間、この世界をより良きものとするために、私たちもイエス様をお乗せする小さなロバとして、平和の使者として、歩むようにと招かれているのです。主のご用です。あなたが必要なんだ、って。主はあなたに呼びかけておられます。
私たちはこの地上においても、実際的な努力によって、平和を求め続けることもできるでしょう。政治であれば、平和外交や、ジェンダークォータなどで、武力以外で国際的な問題を解決しようとする、あるいは良き市民としてなら、きちんと選挙に行ったり、政治をきちんと監視したり、学んだり、声を上げたりすることも含まれると思います。しかしもっと大事なことは、むしろ主イエスのゆるしの福音を告げ知らせることによって、身近なところから、出会うその人その人の「善さ」を引き出すことが、一番の平和の作り方なのでしょう。私たちはこの闇の多い世界に、私たちに与えられた主の平和の光を、照り輝かせるようにと招かれているのです。
 
お祈りいたします。
恵みとあわれみに富みたもう、私たちの主イエス・キリストの父なる御神
受難週に入りました。その日曜日、主イエスのエルサレム入城のできごとから、主の語りかけをお聞きしました。平和の王として、柔和なロバの子に乗られた王として来られた主イエスはやがてすぐに十字架におかかりになります。その十字架によって、私たちは罪ゆるされ、善さが引き出され、平和を作りだすものとすでにならせていただいています。イエス様をお乗せする小さなロバとして、平和の使者として、私たち一人一人を、祝福して世に遣わしてください。主イエス・キリストの御名によって祈り願います。アーメン。