貸本屋三代目店主、令和7年の新春に所信表明する!のまっき♪


さても皆さま、実に、実〜に、お久しぶりでございます。
ワタクシ、貸本屋三代目店主のマリと申します。
どなたさんもお元気にお過ごしでございましょうか。

当店、さかのぼること約8年前に移転し、
その顛末を書き記そうとしてこちらのnoteを始めたのですが、
私自身の本業が忙しくなったことで、あえなくフェイドアウトすることに・・・。

ええ、あれから8年経った現在も、
当店、地味に地味〜に、さらなる低空飛行で営業を続けておるんですのよ。


あのコロナ禍の中、対面が難しい社会環境となり、
自然消滅の如く姿を現さなくなるお客さんもいれば、
地方移住や結婚、転職などにより、当店を卒業されるお客さんもいました。

そして、人々のコミュニケーションスタイルが変化し、
かつ、電子書籍が急速に普及し、
「待てば0円」などという無料漫画読みスタイルも浸透しつつある今。

ええ、皆さまのお察しの通り、新たなお客さんは増えず、
当店の会員さんは、かなり減っちまったのですよん、よよよ〜ん・・・。


まあ、そりゃそうです。そりゃそうなのですよ。
当店ときたら、時代の変化に対応することなど一切せず、
表に看板出さず、ドアに営業中の札出さず、
電話引かず、ホームページ作らず、を貫いているのでありますから。

つまり、当店の存在を外から認識できるのは、
開店時間に3階の窓の内側で光っている「貸本」の電気看板のみ、
ということなのでござります。

そして、ごく一部では
「あるかないか、わからない」「あれは店なのかなんなのか」
「探してもたどり着けない」「とにかくマボロシ具合がものすごい」等々、
なかなかの評判になっているほどなのですから・・・(苦笑)。


もちろん、ぽつぽつと新規会員となってくれるお客さんもいるのですが、
3階の看板だけ見て、あの真っ暗な外階段を上がってくる勇者は
そうそういないものなのですよ。

ええ、階段を上がってくる足音が聞こえた結果、
「これ、店じゃなくて人ん家じゃない?」とざわつく声がして、
当店の扉を開くことなく帰っていく方もいらっしゃるほどです(笑)。

そして、当店独特のコミュニケーションスタイル、
「お客さまは神様じゃない。人間です」を
進んで面白がれる方もそうそういないものでしょう。

先に挙げたのは、ご存知、『ラーメン再遊記』の芹沢さんの名言ですが、
当店の場合は、基本的に全く儲かっていない超赤字店舗なので
「店のようだが店じゃない。治外法権エリアです」という
独自の内容も含まれますのん。

無礼な輩や舐めた態度のお客さんは全員店主に叱られますし、
タメ口方式の接客と本音どストレートの真っ向コミュニケーションが基本のため、それが合わずに姿を現さなくなる方もおられるご様子でして・・・。
(もちろん、最近は多様性を重んじる世に合わせ、
入会時に「タメ口or敬語」を選択できる方式も取り入れてアップデートしております。が、当店のような尋常ならざる空間を好まれる奇特なお客さんは、必ずと言っていいほどタメ口を選択されるので、そこにも感心しきりなのでござりますが笑)


ええ、ええ。いいのですよ。それでよろしいのですよ。
こんなにも時代が大きく変わりゆく中では、
当店が淘汰されるのもまた一つの理(ことわり)であり、
ここ数年は「そろそろ辞めちゃおっかな〜☆」なんて
わりと気軽に思っていたのですから・・・・。


しかしながら、
「辞めるべきは、本当に今なのであろうか?」と・・・。

なぜなら、今もって新たに会員になるお客さんもいれば、
「休んでもいいから続けて」と通い続けてくれるお客さんもいて、
さらに言えば、休眠状態のnoteに反応してくれる方もいると知ったわけですから・・・。


ここで、ふと思い出したのが、少し前の出来事。
中学生の頃から通い続けてくれているお客さんが
新規で入会されるお客さんと会話する中、こう言っていたのです。

「今日、ここに来る前に空を見上げて気づいたんですけど、
この店の看板って、“上を向いて歩いてる人”にしか見つけられないんですよね!」と。

おうふ!! その言葉、なんだかすごく嬉しい〜〜〜〜!!!


スマホ全盛の時代、コスパ・タイパ・個人主義を重視する今の時代、
下を向いてスマホのみに向き合っている人も増えた昨今でござりましょう。

そして、先の見えない閉塞していく時代の中、
心が下を向き、俯いて街を通り過ぎるのみの人もいるのでござりましょう。


けれど、何気なく空を見上げた瞬間、
あるいは、上を向いて 意気軒昂と歩いてゆく中で
たまたま目に留まった蛍光灯輝く謎の看板に興味を示す方がいて、
そこから新しい関係性や新しい世界を広げていこうとする方もいる。
それでもって、7年間も休眠状態のnoteを見てくれる方々もいる。

そんな皆さまがこの世知辛い世の中に、確かに存在しているからこそ、
そして、そこから広がる新たな関係性や世界があるからこそ、
この今の時代に全くそぐわない当店が、いまだ続いているのでしょう。


嗚呼、それならば・・・・!!

「そろそろ辞めちゃおっか〜!」と、気軽に店を畳む道を選ぶより、
もう少しだけやる気を出してみようか、と思った次第なのでござります☆

そう。そうなのです。
これだけ長く漫画文化と漫画好きの人々にかかわってきた自分としては、
やっぱり、なるべくより多くの人に素晴らしい漫画を読んでもらって
人生をより豊かで楽しいものに変えていただきたいという思いがあります。

15年この店を続け、多くの人々に向き合って漫画をおすすめしてきた中、
諦めることなく、就きたい仕事に転職したお客さんもいれば、
諦めることなく、よき人生のパートナーを見つけたお客さんもいれば、
諦めることなく、楽しく充実した日々を送り続けるお客さんもいるわけで。


さらに言えば、私には、
より多くの素晴らしい作品を広めていくことで
作家さんの印税収入を少しでも支えたいという思いもあるのです。

そして、実際のところ、勧めた漫画を買うようになるお客さんも多々いて、
都度、数百円レベルではあるものの印税収入に貢献もできているわけです。
(もちろん、当店ではその作品を借りてくれなくなるのですが笑、
ほかの素晴らしい漫画をおすすめするので、無・問・題!!)


あらあら? あらあらあら〜・・・? 
するってえと、するってえと、ですよ?

この世界の片隅で、当店が金にもならぬ草の根の活動を
地味に地味〜に続けていくことで、
また誰かの人生がよきものに変わるかもしれませぬ。
そして、どこかの作家さんが創作活動を続ける一助となり、
またさらに面白い漫画が世に出るのかもしれませぬ。

そしたら「あなたも私も超ハッピー☆」ということに、
なるじゃあないですか!!

令和7年の新年を迎えるにあたり、そんなあれこれを思い返してみたら、
「やる気ない」とか言ってる場合なんかじゃあ、
ないじゃあないですか!!

つまり、まだまだやれることが色々ありそうだから、
さあ、皆さんご一緒に、上を向いて歩いていこう!じゃあないですかっ!!


さてさて、長々と当店の近況を書き連ねてしまいましたが、
ここまでお付き合いいただいた皆さま、まことにありがとうござります。

そろそろ「長えぇ〜〜!!」「何が言いたいんだあ〜!」という
皆さまの心の野次も飛んでいる頃やもしれませぬので、
いよいよ、新春の所信表明をさせていただきましょう!

本日より、貸本屋三代目店主のnote、再開させていただきます!!

うむ。令和7年は、皆さんにおすすめしたい漫画の記事を
定期的に投稿してまいる所存ですぞ〜〜!!
(移転の顛末は思い出しながらになるので、暇をみてちょこちょこ投稿していこうと思います。そして、時には有料の記事なども投稿し、家賃の足しにしてやろう、という逞しい目論みもあるので、当店のことをご心配くださった皆さま、どうぞご安心くださいませ。笑)

ま、そんなわけで。
当店、風前の灯火ながらも、
店主の中では小さき炎が再燃しつつござりますので、
どなたさんも、本年からもどうぞよろしくお願い申しあげますYO☆

追伸:あのう・・・、早々に申し上げさせていただきますが、
スキでもコメントでも、何らか反響くださると店主がウキウキして、
「よっしゃ、また書くぞ〜」となりますんで、
「応援してあげちゃってもいいよ?」という惜しみなき心ある皆さま、
このあたり、ちゃっかりよろしくお願いしちゃいますYO(笑)!!




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