効率より大切なものに気づかされた、ひとり旅
少し前の話になりますが、
ひとり旅で弓削島に行ってきました。
私は定期的にオンラインで
漢方カウンセリングを受けていて、
いつも話を聞いてくれるのが、はるちゃん。
広島で四代目の漢方薬局の先生です。
たまたま弓削島で、観光協会主催の
イベントに登壇すると聞いて
心が動くままに「行く！」と即答。
そして家族協力の元、
ひとりで行ってきたんです。
生まれて初めての瀬戸内海。
「凪」という言葉ってこういう事！
って感じられるおだやかな瀬戸内の海。
私が普段目にしている海とは
全く別物の景色がそこにはありました。
境界線、0。
こんなにも
空と海の境がなくて
息を呑むほどのグラデーション。
言葉が出ませんでした。
滞在中、島のおばあちゃんから
はっ！とさせられる深い言葉を聞きました。
「心からこの島が大好き！だから若い人にも、いろいろな人に来てほしいの！何もないけど、本当に幸せ！」
そして登壇した、はるちゃんにも。
「自然に触れて五感を刺激すると、心が柔らかくなる。その状態で普段の生活に戻った時、豊かだなぁ、幸せだなぁって感じられる。だから自然に触れたくなるんです。」
島で聞いた言葉の数々は
効率よりも大事なものがある
そのことに気がつかせてくれました。
私が住んでいる場所は
いわゆる都会で、
とっても便利で
なんでもあるし、どこに行くのにも
不自由はありません。
でもコンクリートのビルや
舗装された道路の中に身を置いていると
心が凝り固まるような感覚になったり、
いつも心のどこかで
不幸せではないけど、でも
すごく幸せでもない
みたいな空しさを感じていました。
弓削島のおだやかな自然を見た時、
ふわっと心が緩んで
柔らかくなったような感覚を
味わいました。
すごく不思議。
最近はAIも出てきたり
コロナ禍の影響もあったせいか、
ひと昔前よりも
人と接する機会がどんどんどんどん
減ってきている気がします。
世の中が便利になるのは
本当に素晴らしいことだと思います。
美容師は、
小さい時からお年寄りまで携われる
唯一の対面接客業
と教わりました。
髪を切るという仕事も
効率良く仕事することがすごく大切です。
だけれども、
私が25年続けてこれたのは、
効率だけではない部分があったから
だと思うのです。
心と心のふれあい
あたたかさ
その人の纏ってる空気感だったり、
なんでもない世間話だったり。
そういうものは
人だから感じられる部分で、
人間らしくてかわいいなぁ
と思うんです。
私たちはロボットじゃない。
そして、
たまたまご縁があって、
「今月の旅人」
として、弓削島（上島町）の広報誌に、
記事を書かせていただきました。
お話をいただいた時は
まさか私が！？
と思いましたが、
心が動いたまま書かせていただきました。
人って
幸せになりたい
自分らしく暮らしたい
って思うけど、
価値観は本当に人それぞれで
違っていい。
私は効率だけではなくて
自分でも気づいていなかった
大切にしたい部分があったから
弓削島の自然を見た時に
心が動いたんだと思います。
また行きます、弓削島に。
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