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可愛すぎる35歳。
先に断っておきましょう。このお話は橋本環奈や桜井日奈子のような奇跡の可愛さを謳ったものではなく筆者(35歳独身女)の奇跡的な幼さを記録したものです、あしからず。
一昔前、35歳女性のほとんどは家庭を持つ主婦だったようだ。子どもがだんだん大きくなり少々手が離れ、空いた時間にケーキ作りを習いに行ったりしちゃったりして。そんな時間の余裕もありつつ家事や子供の送り迎え。それが女の生業だった。
現代の35歳女性はそのワンパターンを逸しており、彼女たちの人生は以前より激しく可能性を広げた。社会で活躍する35歳女性なぞどの業界でも見つけ出すのに難くない。私も、激しく広げられた可能性の中に放り込まれた一人として、人生を謳歌している。かもしれない。
ということで、かつてのワンパターンがいかに広げられているかの一例をここにご紹介しよう。
端的に言うと私は、義務教育を経て4大卒後新卒で入った会社を1年で辞め、食や農、地域活性化を学び個人で独立した。直近は会社社長をしながら突如作家になるという新たな閃きに襲われ、毎日文章を書き始めたところだ。彼氏とは別れて2週間。結婚願望は”いい人がいれば”、パートナーは欲しい。
どうでしょうこの無限の可能性。
実際自分で書いていてじわじわ笑えるのであるが、たった数行で表す人生が他人事のように面白い。と同時にすでにこの時点で、私はとても幸せな成功者だと思える。
つまり、おわかりだろうか、この極限なき自由さが。脳内お天気と言おうか、周りが見えていないと言おうか、切り口によっていかようにも表現できるこの状況。にも関わらず自己評価が高いところにあっぱれなのだ。
一昔前35歳女性だった女性たちからは、昔は結婚して子育てをする選択肢しかなかった、という声をよく聞く。私に与えられた選択肢と言えば、むしろないんじゃないかというくらいにありすぎた。まさに自由だ。
だからと言って、同級生や同世代が皆こんな生き方をしているかというとそうでもない。ここにはもはや時代の特性で説明し切れない何かがある。おそらくこれは人と違うことに特別な感情を抱かない人種だ。この人種がもっと多くいるのが10代20代なのだろう。
でね。見た目こそどんどん老けていく35歳私だが、持ち前の自由な心が人生の可能性を広げた結果、いつまでも同じタイムラインを生き続ける羽目にもなっている。それは異性関係の分野である。
結婚したいという願望に現実みがない一方で、異性からのアプローチには子供のようにキュンキュンする。頻繁に顔を合わせるようになると途端に身だしなみが気になる。なんて可愛い35歳でしょう。
恐ろしいことに現代の自由はあどけない年寄りも生もうとしている。