初冬の池田の夜に:茶臼山古墳からの夜景は思わず息を呑む
ごきげんよう、今夜は仕事終わりに、
少し池田へ遠出していわゆる夜遊びを楽しんできた。
夜遊びと言いつつただ夜の池田市内をうろうろして、
食べたいものを食べるだけ食べてあとはゆっくりする、
いつも通りのわたしの日常の片鱗である。
翌日が休みの前日の仕事終わりはやけに心が舞う。
きょうも16時の終業間近となれば、
どこへ行こうかはやる心を何とか抑えながらタイムカードを切り、
わたしは地元の阪急の駅へ。
17時近くだろうか、十三駅で宝塚線へと乗り換える。
ただ、自転車で行っても電車で行っても、たいして所要時間は変わらず。
しかし今日は寒すぎる。
3年後の手術のためにお金を貯めているとはいえ、
たまにはいいだろうと思い電車に乗ることにした。
駅には数人撮り鉄と思わしき人物が。
そういえば今月の17日にダイヤ改正が実施されるため、
やけにヘッドマークから車体にラッピングが施されており、
阪急電鉄の本気度をうかがえる。
普通列車でゆっくり行くのもよしとは考えたが、
意外にも乗客が多くて、次の急行を待つ。
急行は豊中まで止まらないのか、
優等列車のほうが空いていて快適。
こうして六甲の山に沈む夕暮れもゆっくりと楽しめる。
池田まで乗った車両は、なんと進行方向に座席が向いてある、
8両編成注2両にしかない、豪華なクロスシート車両
仕事終わりにふかふかの座席で、
ゆったりと疲れをいやす。
はぁ~…これぞ週末のヒロインだと、
少しはなが高くなる。
17時半ごろに池田に到着
今日は綺麗な月が濃紺の夜空に輝いている。
とはいえまだそれほどお腹は空いていない。
そうだ、夜景を見にいこうっ!
というわけで夜景を見ながら何かつまめないものかと、
駅前のショッピングセンターの1階にある和菓子屋で、
月見団子を買う。
いつも池田に来たらば五月山へ行くのだが、
あいにく今日は電車で来てしまったため、
徒歩での移動がメインとなるため、
歩いてまわれる範囲内に夜景を眺められる場所がない者かと、
iPhoneを滑らせてみると、
”茶臼山古墳公園”
見てみると、西から東までの方角を眺められるそう。
周りを遮る木々も少なめとも書いてあった。
もうこれは行くしかないと思って足をすすめる。
茶臼山公園への行き方は各々調べておいて欲しいのだが、
池田駅から歩いておおよそ20分程度だった。
途中、月と池田城跡とのコラボが見られたりして、
行く道中でも楽しめるものはたくさんあった。
さて、茶臼山公園近くの自販機で、
ミルクセーキを買って向かう。
到着
18時過ぎのことだった。
まず感想としては、標高が高すぎず低すぎず
ちょうどいい場所にある感じ。
何がどこにあるかだいたいわかる。
そう、わたしが求めていた夜景スポットはこれだ!
なんとここは、西は阪神高速の絹延橋から東は生駒山のほうまで見える。
とにかく遮る木々も少なく、見える角度がとにかく広い。
これはいい場所を〆たものだ。
月や星空もきれいに見える。
さすが五月山の麓だけあって田舎だ。
しばらくはiPhoneのなうプレを聞いたり、
ミルクセーキと月見団子でお月見したり、
山麓特有の凍える寒さをも凌駕するくらい、
非常に居心地のいい場所だった。
あれから1時間近く夜景を眺めながら思ったことは、
少しここ最近気がかりだったあらゆることが、
軽くなった、或いは明確になったともいえるだろうか。
簿やいでいたものが解消されたような気分となった。
是非とも大学時代の後輩の女の子を誘って、
二人でこの夜景を見ながら、
生きていく上での闇というものを、
切り開けるヒントが得られるのではないかと思った。
それくらいに、今回訪れた茶臼山公園は、
久しく感じえなかった新鮮な風というものを、
わたしに与えてくれたかのようだった。
ここからの夜景を眺めて新たな課題も一つ生まれた。
そう、わたしがかれこれ5年以上愛してやまない、
後輩の女の子についてだ。
わたしはいったい彼女へ抱く好きという気持ち、
いったいこれはどういうものか。
恐らくこれもこの先の未来から送られた、
運命の分かれ道に落ちている残滓というものなのだろう。
そういう意味で、年末のこの時期に来たということは、
非常に大きい意味合いがあったような気がする。
19時ごろに山からの吹きおろしに耐えかねて退散
池田駅に戻ってきたのは19時半過ぎ
そろそろお夕飯にしてもいいだろう。
しかしこんな駅から近い場所に、
息を呑むような絶景が見られるとは。
そんな絶景を見た後は少し美味しいものでもいいだろう。
池田駅前は、全体的に昭和から平成への過渡期を感じる
そのためか、建物のデザインから店から何まで懐かしさを感じる。
それでいて山が近い
少し都会と山が調和している街の光景
これは北大阪ではよく見られる。
いい、いい!
わたしはこういう時代を先取らないけど、
現代でも存在できるそういう街の景色が好きだっ!
さて、わたしは池田駅前に3店舗あるインド料理屋さんのうち、
一番駅チカのタージマハルエベレストというインド料理屋さんへ。
ここはわたしが初めて池田で入ったインド料理屋さんだ。
今回はハッピーセットを注文
まずは前菜のサラダ これはどこも同じだろう。
ほどなくしてメインディッシュが到着
ハッピーセットというもので、
チーズナンに、ライス、目玉焼き、シシカバブ、チキンティッカが、
一つの白いお皿にまとめられている。
ちょうど小食のわたしにはぴったりのディナーセットかもしれない。
値段も手ごろで、このメインプレートのほかには、
前菜のサラダや食後のドリンクまでついて1350円なのだから、
本当にお手頃に異国情緒あふれるディナーが楽しめるのだ。
夜景を見に少し登山をしたのか、
やはり食が進む。
五月山の麓とはいえ、標高は駅前と比べて高い。
美味しい、とにかくおいしい。
素敵な夜景を眺めた後にはぴったりな食事だ。
これはぜひとも春先に後輩の女の子を誘うしかないなと、
シシカバブを咥えながらニタるのであった。
食後は、まりあの冬の風物詩 ホットチャイが。
やはりホットチャイしか勝たんのである。
1日動き疲れた身体に染み渡る幸福のミルク感
そしてティーカップがこれまた花柄で素敵なのだ。
20時も過ぎそろそろ眠くなってきたくらいに、
このアツアツのホットチャイを飲むと、
なんとも心地いいんだろうか。
もうこのままどこへ行ってしまってもいいような気がした。
ということでごちそうさまでした。
帰りにあんこナンをお土産にテイクアウトすることにした。
食後は駅前の自販機でミルクティーを買い、
おなじみサカエマチ商店街へ
ここなら何でもいい、そんな心安らぐ昭和の商店街
その商店街の入り口近くにベンチがあるので、
池田へ来たらばそこで休憩するのは毎回恒例のことなのだ。
テイクアウトしたあんこナン、
家に帰って食べようかと思ったのだが、
せっかくまだ温かいのでここで1枚だけ食べることにした。
いわゆる食後のティータイムだ。
飲み会帰りの中高年が、コンビニであんパンを買うのと、
7割方同意義だとわたし論でみている。
しばらくは温かいミルクティー片手に国道を南北へひた走る車を、
眺めながら物思いに浸る。
やはり後輩の女の子のことが忘れられない。
それだけ私にとっていま必要な相手なのだろうか。
あんこナンは、インドと日本との奇跡の出会いだろう。
テイクアウトおやつにはもってこいだ。
今も昔も変わらぬ池田駅の光景
変わるべきところは変わり、残るものは残る、
それがはっきりとわかる池田の街並み。
時代遅れがここまで共存できるこの街があるのは、
きっとここに住む者たちの弛まぬ郷土愛からだろうか。
さて、帰ろうか。
とにかく今日は色々と楽しい1日であった。
さて、明日は休みなので、
年末までにやらなければならないことでも片付けようか。
さくらい まりあ