おジャ魔女どれみ全51話を視聴した件

GYAO!で配信されているおジャ魔女どれみ（全51話）を2日かけて一気見しました。その感想と個人的に楽しかったポイントをまとめてみました。

本当は「＃」「も〜っと！」「ドッカーン！」のシリーズも見たかったんですが、1年ものを甘く見過ぎていました。普通に大変やった。でも面白かった。少女向けアニメ侮るなかれ。

あらすじ

主人公春風どれみ（9）は魔女に憧れる女の子。「魔女になって好きな人に告白する自信をつけたい」と考えていたところ、魔法堂にたどり着く。ひょんなことから魔女見習いになったどれみが、友達のはづきちゃん、あいこちゃんと魔女見習いの昇級を目指して行くストーリー。ちなみに「おジャ魔女」は魔女見習いの中でも足を引っ張る魔女につけられる愛称。

キャラクター

◎春風どれみ

自分を美少女と信じてやまない自意識過剰めな女の子。トラブルメーカーで惚れっぽいところがある。口癖は「ああ〜私はやっぱり世界一不幸な美少女」「ぷっぷのぷ〜（個人的に好き）」など。魔女見習いの衣装はピンク。

◎藤原はづき

どれみの隣の席の女の子。父は有名プロデューサー、母はインテリアコーディネーターのおうちのお嬢様。引っ込み思案で自分の想いをなかなか周りに言えずにいる。魔女見習いの衣装はオレンジ。

◎妹尾あいこ

大阪からの転校生であだ名はあいちゃん。父親と2人暮らしで家の家事もこなす偉い子。運動神経抜群で、思っていることを関西弁でズバズバ言うタイプ。魔女見習いの衣装はブルー。

他の少女向けアニメとの違い

◎明確な敵がいない主人公たちの成長がメインのストーリー

一般的な少女少年向けアニメや特撮だと悪の組織がいて、それに立ち向かうために変身したり、戦ったりするあらすじが多いと思います。一方おジャ魔女は、主人公たちが魔女見習い1級に成長することが目的。途中ライバルが現れる、「バッドアイテム」なるものを探すなどのミッションこそ出てきますが、1話から続くミッションは立派な魔女になることです。

上記のように明確な敵がいないので、毎話何かのモチーフの敵が出てくるという訳ではありません。代わりにクラスメイト（一部MAHO堂のお客様など）が話の展開軸になっています。各々の趣味や家族構成などがストーリーの主たるところにあるのが特徴です。個人的には「ちびまる子ちゃん」と「プリキュア」の間と思ってもらうとわかりやすいかなと思います（どちらもそこまで詳しくないけどそんなイメージ）。

◎ヒーロー名のないキャラクター

変身シーンのある作品だと変身前は本名、変身中はヒーロー名（キュ○〜〜、とかセー○ー〜〜、とか）があるかと思うのですが、おジャ魔女ではそれもありません。なので変身した後も普通に「どれみちゃん」「はづきちゃん」「あいちゃん」呼びです。なんなら魔女界の女王様も同じ呼び方をします。あくまで魔女は人間とは関わらない（こっそり悩みや問題を解決する）ので、ヒーロー名がなくてOKという判断なのだと思いますが、今見るとなかなか斬新だなと思ってしまいます。

◎ときどきどうしてもツッコみたい世界観

少女向けアニメを世代とはいえ、20代女子が楽しめるのか。答えはYesです。そのひとつが謎に大人びた台詞回しや世界観。たとえば学級委員選挙の時には後援会が発足し、候補者が公約を示す場面が。小学生（どれみの妹のぽっぷは幼稚園児）なのに妙に大人びた世界観が、ツッコまずにはいられないし、ついつい続きが見たくなる欲をかき立てます。

個人的な注目ポイント

◎主役3名の人間性

これは違いというより特徴といえると思いますが、主役の3名がそれぞれがかなり癖の強いキャラクターです。だからこそ、クラスメイトの多くと関わることができるし、敵のむちゃくちゃ設定がなくてもストーリーが円滑に進むのだと思います。

主人公のどれみはさまざまなことに興味を持って首を突っ込んでいくタイプなのですが、その前には興味をもつ物事に取り組む子に話しかけるはづきちゃんがいます。宝塚やプロレス、音楽や外国についての知識もあるはづきちゃん。彼女の興味の幅広さがクラスメイトの心を開き、各々のストーリーに繋がっていくのです。

一方あいちゃんは2人や問題が起こったときのツッコミ役。また、暴走しがちなどれみちゃんやはづきちゃんをいなす役でもあります。的確な大阪弁は聞いていて気持ちがいいです（ときどき9歳であることを思い出しておいおいと思う）。

◎おいおい作画集

たぶん今やったら炎上レベルの作画の荒さがあります。変身した後は胸にタップと呼ばれる変身アイテムがついているのですが、しょっちゅう魔法玉がなくなったただの◎になります（何言ってるかわからないかもですが、見ればわかります）。

あとどういう設定なのか、どれみのお団子は寝ているときもそのまま、はづきちゃんのメガネとポニーテールもずっとそのまま。突然姿が変わるとわからないからってことだと思うのですが、どういう原理やねんってツッコまずにはいられないです。

ちなみに

これを書いている人はラスト2話で普通に泣きました。というかここからどう次作である「＃（しゃーぷ）」に繋がるのか気になりすぎて「＃」の1話も視聴しました（この後、配信終了日まで見れるだけ見ます）。ツッコミどころは多いものの、1話1話にしっかりクラスメイトたちのストーリーとおジャ魔女の成長が見られる良作品です。興味ある方はぜひ。