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エッセイ『秋桜』#シロクマ文芸部

「秋桜」と書いて「コスモス」と呼ぶようになったのは、あの歌がはじまりなんだって。
ショートショートを書こうとしても、あの曲のイメージが強すぎて、どうしても母との話しか思い浮かばず、いっそのことあの曲のことを書いてみようかと調べたら出てきたはなし。

では、なぜ「秋桜」と書いて「コスモス」と読むようになったのでしょうか。それは、昭和52年に山口百恵が歌った「秋桜」という歌謡曲が大ヒットしたからなのです。嫁ぐ娘が母を思う気持ちを歌った歌で、当時の山口百恵は18歳でした。
作詞作曲はさだまさし。曲のタイトル「秋桜」を「コスモス」と読ませ、歌詞の中でも「秋桜」と表記して「コスモス」と読ませました。

当時はあまり悲しい歌という実感がなく、山口百恵さんが歌ってる姿が悲しげで、そして何よりさだまさしさんのファンだったわたしは、本当にさださんがこの歌の歌詞を書いたのだろうか、だとしたらなぜこんな風景が思い浮かぶのだろうと思ったものでした。

秋の桜、コスモス。
桜と違って秋の訪れを静かに教えてくれる秋桜が、わたしは大好きでした。その秋桜を悲しい歌にしたさだまさしという人は繊細なこころを持っているんだろうと勝手に想像してました。
コンサートで見せてくれる楽しいおしゃべりのあと、バイオリンを弾くさださんは繊細な音楽を聴かせてくれました。
今回、秋桜という言葉から感じたのは、明るくてかわいい花なのに、冬に向かう強さを感じられる気がしてしかたありませんでした。

そんな秋桜の明暗な雰囲気を見事に短いお話にしてくれたへいたさん。
コスモスは勝手に増えるのかあ、そっか、やっぱり優しくてたくましいなって思いました。

いつもありがとうございます。



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PONO@こもりびと
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