Netflix 「Castlevania」ネタバレ感想と言うか呟き。 伯爵とリサ編。

アニメ「Castlevania」のネタバレ有りの感想です!
まずは伯爵とリサについて。

まずは、リサのキャラクター設定に驚きました。
知的で、自分の考えをしっかりと持った自立した女性。 ゲームでのリサのイメージは「聖も邪も分け隔てなくすべてを受け入れる、母性と受容性に富んだ女性」だったので…… 。
でもこれは好い方向へのイメージ違いでした。と言うのも私は月下以降の
悪魔城ドラキュラのヒロインが全員同じ性格の同じキャラに思えてしまって;もう悪魔城ドラキュラには『すべてを包み込む聖母系の女性』しか登場しないのかな~なんて思っていたので……;;
リサがこのような、知的でクールで自立してて、男性と同等にやり合うようなキャラに変更されていたのには驚きましたが、私はいいアレンジだなあと思いましたし、 伯爵が惚れるのもわかると言うものです。

ゲーム版の伯爵とリサの馴れ初めは不明ですが、ゲーム版伯爵はおそらくリサの、全てを包み込むような母性に心惹かれたのだと思いますが、アニメ版伯爵はリサの、周囲の噂や迷信に惑わされずに真実を追求しようとする積極性に惹かれたんだろうなあ。当時の女性像と言えば、自分で物事を考えずにひたすらに男に従うと言うのが当然だったと思うので、作中でも言っていましたが「とても珍しい考えを持つ人間(女性)」としてリサに興味を持ち、そして恋に落ちていったんだろうなあ。

アニメ版のリサの性格付けは、何故リサが魔女狩りの憂き目にあったのかと言う説明にもなっていると思います。神の教えと反する科学を勉強し、当時の女性の立場を軽々と越えた言動のリサがあの時代に魔女と断定されるのは当然であり、非常にわかりやすい理由になっている。アニメのCastlevaniaはテンポよく展開していくので、見ていて気持ちがいいです。

リサと伯爵のパートは、最初これはディズニーアニメだったっけ?と思うほどに微笑ましくて愛に満ちていて(笑)、見ていてほのぼのしてしまいました。と言うか伯爵は正真正銘の吸血鬼のようですが、残虐な人ではなかったんですね。それとも昔はぶいぶい言わせていたけど最近ちょっと疲れちゃったなみたいな感じだったのかな(笑)。 ドラキュラの城の前に串刺しにされた骸骨が並んでいるので完全無欠のいい人ではないんでしょうけど……。
あるいは史実のヴラド・ツェペシュ公を混ぜているのかな。ツェペシュ公としてぶいぶい言わせて、やがて闇の力を手に入れて吸血鬼となり、でも吸血鬼になったはいいけど何だか残酷な事に飽きちゃっから城に引きこもって科学に没頭していたみたいな。
人間に対しては「食料」以上の感情は無く、リサと出会うまでは家畜と同程度の存在だったんじゃないかな。別に嫌いでも好きでもない、愚かだが無害の存在だと思っていた、みたいな……。

リサが処刑された時にアルカードがもう青年だったので、少なくとも16~20年は二人の幸せな時間があったのでしょうね。人間の時間に換算してみるとそれなりに長い間、平和が続いたんですね……。
ドラキュラが人として旅をしたのは何年間だったんだろう。息子のアルカードはその旅についていったのか行かなかったのか……。旅に同行せず、リサの傍にいたのであれば彼女が捕らわれた際に黙っているはずはないと思うので、おそらくドラキュラの旅に同行したのでしょうね。父息子の人間界初めて二人旅を考えると何だか可愛いです。 (もしかしたら、ドラキュラとアルカードは別々に旅をしていたのかもしれませんが……)

そして、どうもアニメのアルカードは精神的にも肉体的にも『怪物性』が強いと思っています。もちろん人の心は持っているけど属性的には魔物に近いみたいな……だからリサは息子にも「人の世界を、人を知ってほしい」と思って、父親と一緒に旅に行かせたんじゃないかな。
そしてリサとドラキュラは結婚してからも別居していたのかな。それとも村のあれはリサの職場なのかなあ。職場だとすると、ドラキュラ城から毎日通うのが大変そうですが……(笑)。 (それとも、二人の新居だったのかな?)

リサはドラキュラを絶対に尻に敷いていたと思います(笑)!
魔王たるものが人間のふりをして、しかも魔力を使わずに自分の足で旅をするなんて、そう提案したリサを余程愛していないとできない事だと思います。自分より低いレベルの相手に合わすわけですからね。
伯爵はもちろん彼女なんて小指でねじ伏せられる力を持っているけど、彼女の気の強さ?を心地よく思い、王でありながらもリサの「騎士」であろうとしたんだろうな……。アニメ版のリサと伯爵の間柄……好きです( ;∀;) 

伯爵は人間に、心から愛する者を殺され、人間を理解しようとした自分の心を裏切られ、それでもまだギリギリの所で堪えて、人間たちに自分の罪を悔いる猶予を一年間も与えたのにそれもまた裏切られ……そりゃあ怒りますよね……。

アニメCastlevaniaはとても地面に足のついた、現実味が強い作品だと思います。作中で伯爵に一年の猶予の後に皆殺しにすると目の前で告げられているのに本気にせず、『黙って見ていた・声を上げなかった』と言う事を罪には思っておらず、罪に思っていないから反省もせず贖う事もしなかった民衆とか……。
無関心という罪、と言うのがすごくリアルです。アニメCastlevaniaは『人間』を、とても現実的に書いていると思います。そこもまた好きです(笑)。 
第二期が楽しみなアニメだなあと思いました。


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