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鼻づまり・目のかゆみを和らげる対策と室内環境調整
冬の終わりから春にかけて、花粉の飛散が本格的に始まります。スギやヒノキの花粉が多く飛ぶこの時期は、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの花粉症の症状に悩まされる方が増えてきます。特に高齢者の場合、鼻づまりによる睡眠の質の低下や、目のかゆみで目をこすることでの感染リスクなど、花粉症の影響を受けやすいことが特徴です。
また、2025年現在も新型コロナウイルスの影響が続いており、花粉症の症状と風邪やウイルス感染の違いを見極めることが大切です。くしゃみや鼻づまりがあると、「もしかしてコロナ?」と周囲が不安に感じることもあるため、適切な対策をして快適に過ごせるようにしましょう。
今回は、高齢者が快適に過ごせるように、鼻づまりや目のかゆみを和らげる方法と、室内環境の調整方法について詳しくお話しします。
鼻づまりを和らげる方法
花粉症による鼻づまりは、鼻の粘膜が腫れて気道が狭くなっている状態です。そのため、鼻の血流を良くしたり、粘膜の炎症を抑えたりする工夫が有効です。
1. 温めて鼻の通りを良くする
蒸しタオルを鼻に当てる(温めることで血流が良くなり、鼻づまりが和らぐ)
お風呂に入る際、湯気を吸い込む(鼻の粘膜が潤い、通りやすくなる)
首や肩を温める(血行が良くなり、鼻の通りが改善される)
2. 鼻うがいをする
ぬるま湯に少量の塩を入れて鼻を洗う(市販の鼻うがい専用の液を使用してもOK)
鼻の中の花粉を洗い流すことで、炎症を抑える
3. マッサージで鼻づまりを和らげる
眉間や小鼻の横を軽く押してマッサージすると、鼻の通りが改善
ツボ押し(迎香〈げいこう〉というツボが鼻づまりに効果的)
4. 水分をしっかり摂る
こまめに水分を摂ることで、鼻の粘膜の乾燥を防ぐ
白湯や温かいお茶を飲むと、体が温まり鼻の通りが良くなる
5. 寝るときの工夫
枕を少し高めにして寝る(鼻づまりを軽減する効果がある)
加湿器を使って、寝室の湿度を50~60%に保つ(乾燥すると鼻の通りが悪くなる)
目のかゆみを和らげる方法
花粉が目に入ると、アレルギー反応で目の粘膜が炎症を起こし、かゆみが発生します。目をこすってしまうと、結膜炎になったり、ウイルス感染のリスクが高まるため、適切なケアを行うことが大切です。
1. 目をこすらないように意識する
目のかゆみがある場合は、冷たいタオルで目を冷やす(かゆみが軽減する)
洗顔をして、目の周りの花粉を洗い流す
2. メガネを活用する
花粉が目に直接入るのを防ぐため、メガネやゴーグルを着用
花粉カット用のメガネを使うと、目のかゆみが軽減される
3. 目薬で炎症を抑える
市販の抗アレルギー目薬を使用する(医師に相談するのがベスト)
人工涙液を使うことで、目の表面の花粉を洗い流す
室内環境の調整で花粉の影響を減らす
室内の花粉をできるだけ減らすことで、症状を和らげることができます。
1. 花粉を家の中に持ち込まない工夫
外出から帰ったら、玄関で衣類についた花粉を払う
すぐに手洗い・洗顔をすることで、体についた花粉を落とす
洗濯物は室内干しにするか、外干し後によく払い落としてから取り込む
2. 室内の空気をきれいにする
空気清浄機を活用し、室内の花粉を取り除く
換気をする際は、花粉の少ない朝や雨の日を選ぶ
3. 掃除をこまめに行う
床に落ちた花粉を掃除機で吸い取る(できれば水拭きも併用する)
カーペットよりフローリングの方が花粉がたまりにくい
最新のコロナウイルス対策について
2025年現在、新型コロナウイルスの流行は落ち着いてきていますが、高齢者施設では引き続き感染対策が重要です。特に、花粉症の症状とコロナの症状が似ているため、区別が難しいこともあります。
花粉症の症状:くしゃみ・鼻水・目のかゆみ(熱は出ない)
コロナの症状:発熱・倦怠感・喉の痛み(鼻水やくしゃみは少ない)
また、花粉症のくしゃみや鼻水が周囲の不安を招くこともあるため、こまめな手洗いやマスクの着用を心がけることが大切です。
60歳から介護職を選ばれた方々へ
60歳から介護職を始められた方にとって、花粉症のケアは、利用者さんの快適な生活をサポートする重要なポイントです。
「鼻づまりで寝つけない」「目がかゆくて不快」という声が聞こえたら、ちょっとした工夫を提案してあげるだけで、利用者さんの生活がぐっと楽になります。
また、自分自身が花粉症の場合も、しっかり対策をしながら無理なく働ける環境を作ることが大切です。
まとめ
鼻づまりには温める、鼻うがい、枕の高さ調整が効果的
目のかゆみはメガネの着用や洗顔で予防する
室内環境を整え、花粉を持ち込まない工夫をする
コロナウイルスとの症状の違いを理解し、周囲への配慮も忘れずに
花粉の季節も快適に過ごせるように、しっかり対策をして乗り越えましょう!
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