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「介護現場での感染症予防策を再確認」

冬は感染症が流行しやすい季節です。特に介護現場では、高齢者の免疫力が低下している場合も多く、感染症への備えが非常に重要になります。インフルエンザやノロウイルス、新型コロナウイルスなどの感染症を予防するために、日頃の基本的な対策を再確認し、徹底することが大切です。

今回は、介護現場で実践したい感染症予防策と、そのポイントについてわかりやすくご紹介します。利用者も職員も安心して過ごせる環境を一緒に作りましょう。


感染症が流行しやすい冬の特徴
冬場に感染症が広がりやすくなる理由には、いくつかの環境的要因があります。

  • 寒さによる免疫力の低下
    体温が下がることで血流が悪くなり、免疫細胞が十分に働けない状態になることがあります。

  • 乾燥した空気
    冬は湿度が低下しやすく、ウイルスが空気中に長く漂いやすくなります。乾燥した粘膜は感染症に対する抵抗力も弱まります。

  • 密閉空間での接触が増える
    寒い時期は窓を閉め切ったり、室内で多くの人が集まることが増えるため、飛沫感染や接触感染のリスクが高まります。

こうした冬特有の環境に対応するために、基本的な感染症対策を改めて見直しておきましょう。


介護現場での感染症予防策
1. 手洗いの徹底
感染症予防の基本は、手洗いを徹底することです。

  • 正しい手洗い方法
    石けんを使い、指先や爪の間、手首まで丁寧に洗いましょう。流水で20秒以上洗うことを目安にします。

  • タイミングを意識する
    食事の前後、トイレの使用後、利用者の介助をした後など、頻繁に手洗いを行いましょう。

2. マスクの着用
飛沫感染を防ぐため、マスクの着用が欠かせません。

  • 正しい装着方法
    鼻と口をしっかり覆い、隙間ができないように着用します。

  • 交換のタイミング
    一日一回は新しいマスクに交換し、汚れた場合はすぐに取り替えましょう。

3. 室内環境の整備
室内の空気や湿度を適切に管理することで、ウイルスの感染リスクを低減できます。

  • 湿度を40~60%に保つ
    加湿器を使用し、乾燥を防ぎましょう。濡れタオルや観葉植物を置くのも効果的です。

  • 定期的な換気
    1~2時間ごとに窓を開け、数分間空気を入れ替えます。冬場でも換気は重要です。

4. 触れる箇所の消毒
感染症は接触感染でも広がります。頻繁に触れる場所をこまめに消毒しましょう。

  • 消毒が必要な場所
    ドアノブ、テーブル、リモコン、手すりなど、利用者や職員が触れる頻度が高い箇所を重点的に。

  • 適切な消毒剤の使用
    アルコールや次亜塩素酸ナトリウムなど、ウイルスに有効な消毒剤を使用します。

5. 利用者の健康チェック
感染症の早期発見と拡大防止には、日頃からの健康観察が欠かせません。

  • バイタルサインの確認
    毎日の体温測定や体調チェックを行い、異常がないか確認します。

  • 症状が見られた場合の対応
    発熱や咳、下痢などの症状がある場合は、速やかに報告し、感染拡大を防ぐための対策を講じましょう。


職員同士の連携も大切
感染症予防は、職員一人ひとりが基本的な対策を守ることが大切です。また、職員同士の情報共有や連携も欠かせません。

  • 情報共有の場を設ける
    感染症の流行状況や予防策について、定期的に情報共有を行い、全員が最新の知識を持てるようにします。

  • 体調不良時の早めの報告
    職員自身が体調を崩した場合は、無理をせずに報告し、他の職員との交代や勤務調整を行います。


60歳から介護職を選ばれた方々へ
60歳から介護職を始められた皆さんにとって、感染症予防は特に意識したいポイントかもしれません。基本的な対策を徹底することで、利用者だけでなく自分自身の健康も守ることができます。

例えば、手洗いやマスクの着用を習慣化することで、介護の現場にいる多くの人々が安心して過ごせる環境が生まれます。また、「今日は空気が乾燥していますね。加湿器をつけましょう」と声をかけるだけでも、周囲の感染症予防への意識が高まります。

初心者であっても、小さな努力の積み重ねが介護現場をより安全にします。一歩ずつ取り組んでいきましょう。


まとめ
冬場の感染症予防は、基本的な対策をしっかりと実践することが大切です。

  • 手洗いやマスクの着用、室内の湿度管理を徹底する。

  • 定期的な換気と触れる箇所の消毒を行う。

  • 利用者と職員の体調を日々観察し、早期対応を心がける。

介護現場では、小さな努力が大きな安心につながります。利用者も職員も健康で冬を乗り越えるために、感染症予防策をもう一度確認してみてください。一緒に安全で快適な環境を作りましょう!


介護職員が丁寧にドアノブや手すりを消毒し、施設内の安全を保っている場面

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