リモート・メーデー:Vappu
vappu:メーデー
今日のフィンランドは、メーデー(Vappu)のお祝いムード一色だった。
Vappuはフィンランドにおいても、日本と同じく労働者の権利を祝福する日だ。もともとはキリスト教の祭事だったらしい。近代ではスウェーデンの影響もあり、Vappuは大学生のイベントとなりつつある。
去年のVappuの様子。ユバスキュラ市街地の高台・Harjuでは毎年こうして学生たちがオーバーオール(haalarit)を着て、Vappuをお祝いするのだ。
画像左のご婦人のように、老若男女問わず学生帽(ylioppilaslakki)をかぶっている。フィンランドでは高校の卒業パーティで卒業生がかぶる。そのあとはこうしてVappuの時にかぶる。
去年はFinnish family宅で揚げドーナツ(Munkki)と手作りSima(レモン味の発酵ジュース)をごちそうになった。
この紙テープみたいなやつはserpentiiniというおもちゃ。一巻きずつ取って、投げて遊ぶ。
こちらは2016年、交換留学時代にヘルシンキで撮影したもの。ヘルシンキ中心地は、Vappuになると人でごった返す。子どもは風船をねだる。オーバーオールを着た学生たちはプラスチックのワイングラスをカラビナでベルトループにつけていた。街行く彼らの仲間たちとすれ違うごとにそれで乾杯していた。
今年は残念ながら、昨年までのような大規模なお祝いはできなかった。その代わり'Etävappu'(online vappu, remote vappu)をお祝いした。みんなでetävappuをお祝いしよう、SNSを使って友達とhang outしよう、とフィンランド政府のインスタグラムすら注意喚起?をしていた。
'Vappu is not cancelled, it's going to be spent at home virtually',みたいなことを言っている。
そりゃそうだ。Ikuinen Vappu (Eternal Vappu),なんて歌もあるくらいだし。(去年フィンランドでめっちゃはやった)
私はresponsible Finnish residentなので、フィン政府の言うことをきいて、おうちで大人しくお祝いをした。
インスタグラム疎い系おばさんもここまで成長した。時々Vappuと関係ないものも混ざっているが、伝統的なVappuのお祝いに欠かせないものたち。
Sima:レモン汁、レーズン、水とイーストを入れて作る発酵ジュース(私は大人なのでアルコ―ル入りのものを購入。ノンアルコールのもある)。
Tippaleipä:揚げドーナツの一種。サクサクの歯ざわり。
Munkki:揚げドーナツ。カルダモンの香りがする。砂糖がこれでもかとまぶしてある。
Haalarit:オーバーオール。色は学生の所属学部を表す。
Muki(むき)はマグカップ、Munkki(むんっき)は揚げドーナツの意味。カフェなどで言い間違えてマグカップを買うことのないように。(間違えても店員さんは文脈で察してくれると思うけど)
私もオーバーオールを着た。
工場関係者か流通倉庫を管理してる人の休み時間みたい。しかも大学のTシャツまで着て、めちゃくちゃユバスキュラ大が好きな人みたい。
ユバスキュラ大学学生組合が、etävappuをYoutube上で開催していた。
毎年のVappuの様子がスライドショーで紹介されている。途中で演奏していたギターデュオ二人組が、しょっちゅうコロナウイルス関連のことをネタにしていて笑ってしまった。冒頭でスピーチをしている女性(学生組合幹部のリーダー)は私の友人でもある。友達が頑張っているのはいつだって誇らしい。
今日はSNSで友人と写真をシェアしあったりして、例年とは違うけれど楽しいVappuであった。旧い友人と連絡を取ることもできてよかった。
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ところで、昨日話したフィン語4の試験は、今日の午前中にどうにか終わってくれた。パスできているか自信がない。(できててもあまり成績良くないだろうなー)
Moodle上で試験を受けた。Moodleの試験は初めてではなかったし、先週模擬試験もあったので、試験形式で戸惑うことはあまりなかった。でもワードファイルを作ってそこに回答を書いて提出するように言われた問題もあって、ちゃんと正しいファイルをアップロードしたかな…と今さら不安になっている。多分大丈夫と思うけど…。
もう終わったことを心配してもしょうがない。だめなら再試を受ければいいだけのことなので、試験のことはしばし忘れることとする。
昨日修論の第二稿も提出したし、フィン語の試験も終えたので、今日の午後はつかの間の休息であった。