届かなかったセレッソの3つ目の栄冠 ルヴァン杯決勝観戦レポ
聖地 国立競技場でサンフレッチェ広島とのルヴァン杯決勝に望んだセレッソでしたが、1-2で敗れ昨年に続き準優勝に終わりました
またもATに、またも広島に、またも準優勝
この悔しさや虚しさをなにかに書き留めて置かないと気持ちの整理ができなさそうなので、駄文ですが書いていこうと思います
過去最高の雰囲気とフットボールの宿命
小菊監督体制2年目の今季のセレッソは躍進を遂げたと言っても過言では無いでしょう
歴代でも例を見ない壮絶な残留争いに巻き込まれることもなく、最終盤までACL出場権争いに参加できている
昨年降格候補にも挙げられ、実際低迷したということを考えれば、この結果は間違いなく躍進と言えます
さらに大阪ダービーでは久しぶりのシーズンダブル(ルヴァン杯も合わせれば4戦3勝1分)
川崎や浦和といった強豪クラブにもシーズンダブルを喰らわせるなど、小菊監督の手腕を疑っていた人たちを黙らせるような闘いぶりも見せてくれました
ただタイトルが獲れなければ、振り返った時には何も残ってないのです
大阪ダービーでシーズンダブルしようが、ATでの劇的逆転弾が産まれようが
タイトルに繋がらない試合は時が経てば記憶から忘れられていってしまうのがフットボールの宿命です
今回のルヴァン杯であれば、GLで躍動したニューヒーロー北野選手の記憶も準々決勝川崎戦で見せた逆転劇も準決勝浦和戦の圧倒ぶりも
ルヴァン杯が獲れなければ「そんなこともあったね」で終わってただの思い出話になってしまう
セレッソ大阪がイングランドのチームのように100年単位で歴史のあるようなチームになった時
100年後のサポーターは2022年のタイトルにも関わってない1試合を誰が覚えているでしょうか?
そして何より今季これまでチーム一丸となって戦ってくれた選手監督スタッフもそうです
「良い選手、人だった」ではなく「優勝メンバー」としてではないと歴史に名は残らない
我々に2022年、最高の闘いを見せてくれたセレッソの選手監督スタッフ達を100年後も語り継ぐために、我々が熱狂したあの試合を語り継ぐために、タイトルは必要だったのです
昨年度獲り損ねたルヴァン杯は
リーグ、天皇杯を逃したセレッソにとって2022年のメンバー、闘いぶりを歴史に残す最後のチャンスでした
早朝の8時から国立競技場でコレオグラフィーの設置を手伝うため多数のセレッソサポーターが集結したのも
遠い遠い国立競技場まで時間とお金をかけて遠征したのも
ゴール裏の面々が声を張り上げ、手が痛くなるほど拍手をしてくれたのも
全てはタイトルを獲って、我々を熱狂させてくれた選手監督スタッフをセレッソやJリーグの歴史に残し、みんなで笑顔でタイトルを持って帰るためです
選手監督スタッフも本当に一丸となって闘ってくれました
ただ現実は甘くは無かった
「噛ませ犬」から学ぶこと
セレッソは先制したものの、不動のセンターバック マティヨニッチ選手がラフプレーで1発レッドカードで退場
なんとか守り続けてはいたもののATには鳥海選手がハンドでPKを献上
これを決められるとさらにその後のCKでも失点しあっという間にひっくり返されてそのまま試合終了
2022年のセレッソは無冠で終わることが確定したのです
SNS上でもさまざまな討論が行われ、所謂「戦犯探し」やらも見かけました
確かにヨニッチ選手や鳥海選手のプレーは軽率でしたし、山本雄大主審のジャッジに文句を付けたいという言い分はわかります
でも敗戦の本質はそうではないのです
ラインの駆け引き等でヨニッチ選手のフラストレーションを溜めていったベンカリファ選手や鳥海選手の判断を誤らせた満田選手のCK しっかり2得点を決め切ったソティリウ選手
サンフレッチェ広島は本当に強かったしなにより勝負強かった
純粋にサンフレッチェ広島のクオリティが高かったが上の敗戦だと私は思います
我々は2年連続で相手チームのルヴァン杯悲願の初獲得の、所謂噛ませ犬となりました
このまま噛ませ犬のままで終わりたくないのはセレッソサポーターの総意でしょう
なら歴代の噛ませ犬から学ぶしかないのです
サンフレッチェ広島だってそうです
前週の天皇杯ではJ2甲府にまさかの下克上を許し、9回連続でカップ決勝で敗退となりましたし、
今年のリーグで優勝争いをしている川崎フロンターレも長年シルバーコレクターと揶揄されるほど無冠で勝負弱く
横浜F・マリノスも2013年にリーグで大逆転V逸を許しています
今年のJリーグのTOP3も実は噛ませ犬だったのです
負けて終わらなかったからこそ、諦めなかったからこそ噛ませ犬を脱却しタイトルを獲得することができているのです
セレッソも長年ガンバ大阪の噛ませ犬でしたが、近年は逆転できたじゃないですか
この3チームにできてセレッソができないなんて道理はない
我々セレッソファミリーに出来るのはここで諦めずに何度も何度もチャレンジすることです
そして、いつか噛ませ犬を脱却すること
それだけなのです
さいごに
スポーツ観戦っていうのは応援するチームによっては本当に報われないし不幸になることも多いです
ただそれでも次の試合は必ず来ます
もし報われたいのであれば、幸せになりたいなら
その時まで進み続けるしか無いんです
報われる時が来たならば、その時は今までの悔しさや虚しさを肴に酒を飲みましょう