Zwei!! The Arges Adventure を遊んでみた。
どうも、自爆王です。
ゲームのプレイ動画を見て、購入動機とする人は昨今では珍しくないでしょう。
それが、タイトルにある「Zwei!! The Arges Adventure」です。
きっかけはRiJ
で、その「ツヴァイ」はなんてゲームなの? というの疑問を抱かれても仕方ないです。
オリジナルは、日本ファルコムから2001年にPC向けに発売されたアクションRPGで、PSP版やPS2版といった移植もあります。
日本ファルコムといえば「イース」シリーズや、未だ完結が見えない「軌跡」シリーズ、そして条件はあるものの音楽のフリー使用を認める「ファルコム音楽フリー宣言」で有名だと思います。
そんなメインストリームからちょっと外れた所にあるのが本作でありますが、私がこれを購入する切っ掛けとなったのが「RTA in Japan」。
今となってはちまたで有名なチャリティRTA配信イベントなんですが、この放送中に「ツヴァイ」を走られた方が居て、作中のゆる~い雰囲気と優しいBGMに惹かれて、いつかやってみたいと思ってました。
ちなみにRTA in Japan(以下RiJ)は毎年お盆休み頃と年末に開催されていて、今年も8/10~8/15の間終日放送されています。
そんなツヴァイですが、オリジナル版がPC、しかも発売が22年前という事で今でもプレイできるのか? と思ってたらSTEAMで販売していたので、セールを待ってポチる。
操作できるインターフェースの幅が凄まじく広く、キーボードは言うまでも無くマウス操作もコントローラもOKと、実質何でも操作できる操作性には驚き。マウス+コントローラという組みあわせも勿論OKで、私も要所要所でマウスを使ってました。
めげずに がんばれ
上の言葉は、大体が私自身に向けた言葉ではあるんですが。
元々私は瞬発的判断力が求められるアクションゲームが苦手で、クリア出来てもカービィちゃんくらいのもの。それも超高難易度の物に至っては外部サポート(amiiboによるHP回復など)があって初めてクリア出来たとかそんなレベルです。
更に瞬発的判断力を求められる格ゲーやシューティングも苦手で、それ故アクションRPGのツヴァイはというと……
こんな具合でボス戦は負けまくってました。ストーリーを進めるうちに地水火風光闇の属性魔法が扱えるようになり、弱点を突いて攻略できるようになるし、レベルアップによる攻撃力増加は加速度的なものなのでレベルを上げれば何とか対応できなくはない、といった所ですが完全初見だとどーしても負けがかさむ。
一つ目のボスの時点で15回は負けていたのですが、二番目のボスである上の画像でも10回くらいやられてます。
それでも負けまくってパターン覚えて、でなんとか勝ちました。ゲームオーバー時のペナルティが、その時の持ち物を一部ドロップするというものだったのでタイトル画面に戻ってはやり直して、の繰り返し。
この作品、経験値稼ぎの部分が他のタイトルでは類を見ないもので、「食べ物を食べる」事で経験値が入る仕組みになってます。
上位の食べ物になるとHP回復力はともかく獲得経験値がどんどん増えていく仕組みで、下位の食べ物10個で上位の食べ物1つに交換して貰えるシステムもあるので、最終的に獲得経験値が1万~4万程度になるみたいです。
所要経験値もそれなりに高めですが、ある程度は操作テクニックと敵の挙動を見切ることで低レベル進行も可能でした。実際、上のゲームオーバー画像で戦っていた火属性のボス「フェニックス」撃破後から暫くはノーミス突破が可能になった関係で推奨レベルを下回った状態でした。
その後に手を焼いたのが、終盤に出てきた闇属性のボスである「デアボロス」、そしてラスボスの「魔王ヴェスパー」。後者に関しては後腐れ無いよう経験値を積み込んで、推奨Lv21に対してLv25まで上げて勝ったという逸話。RiJでは、ヴェスパーに対してLv20で挑戦してました。曰くの「Lv20なら勝率60%、Lv21なら70%」らしいです。
ゆる~い雰囲気と王道シナリオ
舞台設定はファルコムらしく? 現代×ファンタジーといった感じでセスナ機があったり、物語の舞台は浮遊大陸アルジェスであったりと、今風な世界設定となってます。
目に見えて分かる科学的ガジェットはセスナ機くらいですが、主な舞台となるプック村を見ていると技術レベルは現代に近いなーと。
主人公=プレイアブルキャラは交代制で、血が繋がっていない姉弟のピピロとポックルを使い分けていく形になってます。
ポックルが近距離戦、ピピロが遠距離戦担当となり、状況に応じて二人を使い分ける想定ではありますが、大体ピピロで何とかなっちゃう。というか遠距離攻撃が強いので、岩を押したり合体攻撃を使うときだけポックルを起用するなんてことに。合体攻撃は、ポックル始動で使う方が明らかにダメージが増えてました。
プレイしていてポックルとピピロの年齢を知るうちに「ん?」と違和感を覚えていたのですが、両親は既に他界しているとかなんとか。
更に、両親が再婚同士であるとか、なんというか2000年代でそこそこ攻めた設定だなーと。
そもそも、旅立ちの切っ掛けが村に祀られていた神像が奪われ、それを取り返すというものですが、冒険に憧れるポックルはともかくピピロの方は「ファッションに使うために(神像を奪還した後に貰える)報奨金が欲しい」というなんとも俗な理由でした。
ただ、そのゆるさが物語に緩急を付けていると分かったのが物語終盤。過去に魔王ヴェスパーを封じていた二人の男女が姿を現すことで、緩さから急転直下に世界存亡の危機という大変なことに。
魔王がかつての英雄に封印され、主人公達が魔王をボコして封印どころか消滅させるなんていうのはお約束の展開ですが、いかんせんピピロの冒険を始める動機が動機だけに、脱力感もあったりなかったり。
ゆるさの面では、一般モンスターの名前が全部ひらがなというのも後押ししてるかなと。ボスモンスターは流石にカタカナでしたが。
最終的にはこの魔王ヴェスパーを倒すことで物語は幕を下ろすのですが、キャラクターもデフォルメが効いていて可愛らしさが強く、音楽もとても耳に残る優しいフレーズが目立ったため、終始楽しくプレイできました。
特にラストダンジョンの「幻の大地 セルペンティナ」は「遂にここまで来たぞ」という達成感と「もう物語もおしまいなのか」という寂寥感が同時にやってくる、素晴らしいフレーズでした。
光属性魔法を習得出来る「アプリエス神殿」の時点で既にアルジェス上空(画面を見る限りだとかなりの高度)まで登っていたのですが、セルペンティナの後半は最早成層圏を突き抜けているレベル。地上から宇宙へ上がるというのは、スパロボを彷彿とさせます。
やりこみ要素もあるよ
そんなわけで「ツヴァイ」は実はもうクリアしてますが、エンディング前に重要人物のパラディスが「四魔将もこれで動けまい」みたいな事を言っていて「誰やねん」となりまして。
いあ、ホントにそれまで四魔将の「よ」の字すら本筋で出てきていなかったので余計「誰やねん」という印象が強く。
そんな「四魔将」とやらは、二週目以後に挑戦できるダンジョンに居るそうです。なので、今はその「四魔将」を倒すための経験値稼ぎをしつつ、アレンジ版のBGMで楽しんでます。
おわりに
今でもツヴァイは続編ともどもSTEAMで配信されているので、興味がある方は手に取ってみてはいかがでしょう。
軌跡シリーズと比べると本当に軽いノリでプレイできるので、ゆる~い雰囲気を楽しみたいならアリだと思ってます。