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19. 膝カックンしすぎだよ --6度目の手術/右ひざ軟骨の骨棘除去--

高校3年の体育で右ひざ靭帯を損傷してから、ちょっとした拍子に膝がカクっと抜けそうになったり、ガクンとなって膝に水が溜まったり、そんなことが度々あった。

ちょっと後ろを振り返ろうとしたときとか、膝の曲げ伸ばしをしたときとか。でもこれはしょうがないよね。私には側弯もあるし、膝カックンくらいでどーこう言ってられないよ。と思っていた。

思ってはいたんだけど、なんだかここんとこ頻繁に起こる膝カックン。
カックンしすぎじゃね?と内心うすうす感じていた。
そうなると歩くのも動くのもビクビク。慎重に慎重に足を運んでいた。

そんなとき、ついに事件は起こった。
カレの家で夜ご飯をつくって、後片付けをしていたときだった。

ちなみにこちらのカレは年上で、結婚願望のない人だった。
結婚願望がない人なら結婚でもめることもないからラクでいいわ~なんて思いながらお付き合いしてた。

洗い物終了!と思って後ろを振り返ろうとしたとき、膝がガクンとなった。「あぁ、またやっちゃった」と思った。でも今回はものすごい痛みが走った。

イタタタタ。恐る恐る見ると、膝がぷくーっと腫れてきている。
カレも心配してくれたけど、もう夜中だし、明日病院に行こうということになった。

翌朝。なんとか松葉づえで歩いて車に乗り、いつも行っている千葉の病院まで車を走らせた。

レントゲンを撮ると、いつの間にか膝の軟骨に新しく形成された骨(骨棘/こつきょく)が、剥がれて関節の間にひっかかり、そのせいで今回、膝がガクっといってしまったらしい。

私の持病の変形性関節症は軟骨がすり減るというだけじゃなく、すり減りながら勝手に変形して、不必要に骨を形成してしまう、という症状もあり、その骨を骨棘といいます。見るからにイタそうな名前。

Dr.は言う「取っちゃったほうがいいと思うよ」
わたし「ぅえー、もぅ手術したくないーーー」

でも、この先、また膝がカックンして転んで、カックンして腫れて…を繰り返すのも、人工股関節にとっても良くない事だよねと、仕方なく手術を決意することに。

Dr.「じゃー、このまま入院ね」「ちなみにこちらの方は?」
わたし「カレシですぅ」
家族より先に先生に紹介することになるとはね。プハハ


ということで、着の身着のままで入院になった私。
家に電話する? どうする?私。
1か月やそこらだと思うから連絡しなくてもいっか。。と、ここはカレに甘え入院生活必需品を買って来てもらったりして凌ぐことにした。
入院は慣れたものだから、ダイジョーブ、ダイジョーブ。 

手術は膝にほんのちょっと傷跡が残る程度で時間もそれほどかからないということなので、せっかく全身麻酔をするなら、親指が内側に曲がっているのもまっすぐにしてほしい…とお願いした。
「全身麻酔にしてほしい」だの「ついで足首もまっすぐにしてほしい」だの、普通は医者に軽々しくオーダーしないよね? そもそもオーダー制じゃないのよ手術は♪ でもこの親指、もはや骨折してるんじゃないの?というほど曲がっていたので。

そして手術はぶじ終了。
そろそろ退院となったときにハタと気づく。

骨棘を取り除いたとはいえ、やっと歩けるこの状態でアパートに帰っても、一人では買い物も生活もままならないんじゃないか。ここは姉に頼ってしばらく家に居させてもらわないといけないかも。

このままカッコよく誰にも知られずに(会社にはお休みもらったけど)、元の生活に戻れると思ったのに、結局、姉に電話して親にも連絡がいき、なんで今まで黙っていたんだ!! と呆れられることになる。。クスン

そんなこんなで、思わず、カレの紹介が病院のロビーというヘンテコなことになった。
でもね。この人とは結婚しないと思うから、最初で最後の顔合わせだと思うヨ!と内心思ったけど、さすがに言わなかった。

その後、半年くらいで親指をまっすぐにするために入れたボルトを抜くという手術をして、私の大小計8回の手術は終了となりました。
他にもいろいろ治したいところはあったけど、もう、ホントに手術はこりごり。入院もこりごり。このあとは何があっても手術はしないと勝手に決めたのでした。