5. 原因はあれじゃない?
なに? なにがどうしてこうなった?
股関節の手術の後は、前みたいに杖なしで歩けるようになりたい一心で
他のコトには注意を払ってなかったからかもしれない。
ある日、ふと気づいたら、
「なんか背骨曲がってきてない?」「右足首も内側に曲がってない?」
ってことになっていた。
父は、「ゴハン食べながら横向いてテレビ見てるからそうなるんだ」
とか。わけのわからないことを言ってたけど。
それはちがうと思う。
10歳前の自分の写真を確認しても、足首や背中はまっすぐだったので、
11歳を境にだんだんと変形が始まっていたらしい。
えーっ!!
かわいい靴、履けないじゃん。
スカートにシャツインできないじゃん。
…..心配するのそっち? って思うかもしれないけどw
思春期の女子としては、なによりオシャレできないってことが大問題!
その後だんだんと、かわいい靴を履けないどころか、
フツーの靴も履けなくなってしまうんだけど。
もしかして、あれが原因じゃない?
私と私の家族だけが思い当たることがあった。
それは入院前の診察のとき。
簡易ベッドに横たわって足を上げたり伸ばしたりしてるうちに、
私の足がイタタタタと攣ってしまったことがあった。
フツーだったらしばらく放置したら治る程度のもの。
なのにDr.はおもむろに、
「大丈夫ですよ、この注射ですぐに治りますから…打ちますね」
そう言うなり私の太ももににブスっと💉刺した。
しばらくすると治るどころか、私は全身ガクブル状態 (((( ;゚Д゚))) で
診察台に座ってられなくなり床にずり落ちてしまう。
全身がしびれて脱力してしゃべることもできない。
たぶん白目をむいていたと思う。
今では記憶もおぼろげだけど、その瞬間のことだけは覚えてる。
これがアナフィラキシーショックってやつなんでしょうね。
打ったのは筋弛緩剤的なものだと思う。たぶん。
あまりにも咄嗟のことで、両親にちゃんと許可を得たのかどうかも謎。
そもそも足がつったくらいで注射を打つなんておかしいでしょ。
退院後しばらくして、それをDr.に問いただしてみても、
「そうかもしれませんねー」なんて言うはずもなく、
「片足に体重がかかることでバランスが悪くなり背骨が曲がってきたのかもしれませんね」なんてとぼけた回答をくれた。
母は「医療事故として病院と闘う!」と、
白い巨塔の見過ぎか!! みたいな感じだったけど、
親戚からの「負けるに決まってるしお金もかかるからやめとけ」
とごもっともな意見をもらい踏みとどまったらしい(私はよく覚えてない)
原因不明でいいじゃない
オトナになってから筋力低下に至る原因追及のため、筋電図やら、
いろいろとイタイ検査もしたけれど、結局「原因不明」
でも26歳(私のターニングポイントかも!)のときに悟ったのだ。
病名なんてなんだっていいじゃない。
名前があってもなくても私の状態は変わらない。
逆に名前が分かったらそのことに執着して探したり調べたり、
どーでもいい情報に振り回されるだけなんだから。って。
もちろん。病名がわかったおかげで治療に専念出来たり、
回復に向かう病気もあるけれど。
今でも思ってる。
原因は「あれだよね」って。
(以外としぶとく)