意外と難しい英語の短縮形の発音
前回ご紹介した「同化」の続きで、今日は「短縮形」の発音についてお話ししたいと思います。
短縮形はひとつの単語に聞こえてしまうので、意外と聞き取るのも発音するのも難しいのです。
短縮形には色々なパターンがありますが、今日はパターン1と2だけご紹介したいと思います。
まずパターン1をご紹介します。
パターン1)代名詞+be動詞
I'm sorry. (am) /ɑɪm→əm/sάri/
音声:
I'm home. (am)/ɑɪm→əm/hoʊm/
*homeのmを弾く方が大半ですが、弾くと母音のようなゥっぽい音が入るため、ここは絶対弾きません。音声は前半が弾いたバージョン、後半が正しいhomeの発音です。
I'm done. (am) /ɑɪm→əm/dʌn/
*/dʌn/の/n/の発音を、ほとんどの方が舌先で弾くと思いますが、文末の/n/を弾くのはNGです。音声は前半が弾いたバージョン、後半が正しいdoneの発音です。
音声の前半語尾のnを弾いたときは、アっぽい音が入ってしまいます。こうなると別の音になってしまうので、文末のnは絶対に弾かないようにします。これは英語上級者に多いくせです。
You're telling me. (are) /jˈʊɚ/→/jɚ/→/jə/telɪŋ/mi/
*you'reは、文章になるとほとんど/jə/で発音されます。tellingの/ŋ/も弾きません。
You're missing the point. (are) /jə/mísɪŋ/ðə/pˈɔɪnt/
They're over there. (are) /ðeɪə/óʊvə/ðeɚ/
We're late. (are) /wɪɚ/→/wɪə/leɪt/
パターン2)疑問詞/代名詞/名詞+be動詞
How's it going? (is) /haʊz/í(t)/góʊɪŋ/*itのtは飛ばして読みます。
Who's calling, please? (is) /huːz/kɔ́lɪŋ/plíːz/
*pleaseのpとlの発音に注意します。日本人に多いのは、pの後ろにウの母音が入り、「puli:z」と言ってしまうことです。pは弾くだけで後ろのLに行く間の音が入っているだけで、母音ではありません。puと言ってしまうと
通じないので注意が必要です。
音声 please のみ:
音声:Who's calling, please?
Where's he now? (is) /wéɚz/→/weəz/ (h)i/nάʊ/
*heのhは文章になるとほとんど読まれないです。
前の音とつながってしまうため、まったく別の音に聞こえるようになってしまいます。
上の文章でいくと、 /wéəzinάʊ/になります。
That's right. (is) /ðˈæts/rάɪt/
*That'sの語尾の/ts/の発音は正しくは、弾いて出す/ts/です。ですが、弾くと一度音が切れてしまうため、文章で後ろときれいにつなぐ場合は/ts/が弱くなってきれいに後ろとつながるようになります。
What's going on? (is) /wάts/góʊɪŋ/ɔn/
*What'sの語尾の/ts/の発音も上と同じで、/ts/が弱くなってきれいに後ろとつながるようになります。
What's his name? (is) /wάts/(h)ɪz/néɪm/
*What'sの語尾の/ts/の発音も上と同じで、/ts/が弱くなってきれいに後ろとつながるようになります。hisのhも文章になると読まれま せんので /wάtsɪznéɪm/となります。
文章になると音がつながったりして変化してくるので1つずつ発音しながらルールと音を覚えていくことが大切ですね。