FPの勉強は面白いよ!ライフプランニングと資金計画「社会保険その他②」編
前回「FPの勉強は面白いよ!ライフプランニングと
資金計画「社会保険その他①」編をご紹介させてい
ただいたが、今回はその続きをご紹介したい。
FPの科目は6つのパートに分かれている。
①ライフプランニングと資金計画
②リスク管理
③金融資産運用
④タックス・プランニング
⑤不動産
⑥相続・事業継承
の6つだ。
この6つから色々な内容にさらに、枝分かれ
している。
今日は①のライフプランニングと資金計画
の続きの項目をご紹介したい。
〜ライフプランニングと資金計画〜
「社会保険」のことをおさらいすると、国・地方
公共団体が管理・運営している保険のこと。
「社会保険=公的保険」には、5つあります。
1)医療保険
2)介護保険
3)労働者災害補償保険(労災保険)
4)雇用保険
5)年金保険
この中でも1)医療保険は3つの制度がある。
あ)健康保険
い)国民健康保険
う)後期高齢者医療制度
前回このあ)とい)に関して記事をかかせて
いただきました。
今日はう)の後期高齢者医療制度からお話させ
ていただきたい。
〜後期高齢者医療制度〜
退職後の公的保険はどうなるのか?
退職後も公的保険には入らなければいけません。
以下3つの方法を選択することができます。
①健康保険の任意継続被保険者になること。
退職日の翌日から20日以内に申請すれば
最長2年で健康保険のままいけますが、保険料は
自己負担です。
②国民健康保険に75歳まで加入する。
③子や配偶者の健康保険の被扶養者となる。
パートナーのどちらかが現役である場合は
被扶養者となれますし、子供が了承すれば、
子供の被扶養者となれます。
では75歳になるとどうなるか。
75歳になると、後期高齢者医療制度に
自動加入となります。
自己負担割合は1割となります。
〜3)労災保険と4)雇用保険〜
次に労災保険と雇用保険に関して。
労災保険は、全額事業主負担で自己負担はあり
ません。
業務上のケガ、障害、病気、死亡が対象です。
通勤災害も補償の対象です。
雇用保険の給付の基本手当は、失業者の求職
活動中に支給されます。一般の離職者の場合、
最大150日支給を受けられます。
支給にはハローワークに登録することが必要です。
〜5)年金保険〜
最後に年金に関してです。
年金の種類
①公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)
②私的年金(企業年金・個人年金iDecoなど)
年金は、国内移住者は強制加入です。年金保険料
の滞納は差し押さえ対象となります。
共済年金は、H27年に厚生年金に統一されました。
第一号被保険者は、自営業者、学生がこれに
当たります。20歳になると、本人が市町村に
届け出なくてはいけません。収入がない場合は、
学生納付特例の申請をし、働いてから追納する
ことが可能です。
第二号被保険者は、会社員・公務員がこれに当たり
ます。
第三号被保険者は、第二号被保険者の被扶養者
です。会社員の妻、あるいは夫ですね。
若い世代の人たちは、自分たちが年金をもらう頃に
は年金システムが崩壊しているだろうと思って、
年金を滞納している、未払いの人が結構います。
しかし年金は強制加入であり、差し押さえ対象と
なってしまうので、気をつけましょう。
しかも年金未払い期間は追納ができません。
将来無年金になってしまいます。ご自身で私的年金
を用意しているから大丈夫、と言っても公的年金は
強制加入、支払う義務があるのです。
老人人口が増えすぎて年金システムは将来崩壊する、
と信じている人がいますが、日本は人口減少傾向が
著しいです。子供の出生率が下がれば、その子どもたちが
高齢化したときには老人の数も少なくなり、高齢者
人口も減少すると言われています。
わたしは個人的に年金システムが崩壊するとは
思っておらず、公的年金も支払っていますし、
私的年金の用意もしています。今稼いでいるお金で
楽しく遊べていても、老後に苦しい生活はしたくないので、
老後資金計画はしっかりたてて準備すべきと思って
います。これが、FPの資格をとって一番変わった意識
だと思います。
会社員で企業年金がある方は、基礎年金+厚生年金+
企業年金の3階建てと言われています。
企業年金がある企業というのは、大企業しかないので、
ほとんどの方は、2階建ての基礎年金+厚生年金と
なります。この3階建ての部分を補いましょうという
システムがiDecoです。
個人的にiDecoはすでに加入しており、掛け金上限の
2.3万円を毎月支払っています。これを夫婦でやって
います。やはり、自分たちも3階建てで安心したいと
思っているからです。
一番将来の老後資金計画をしっかりとたてないといけ
ないのは、1号被保険者ですね。自営業者です。
夫が自営業者の場合、妻も1号被保険者ですので、
夫婦ともに基礎年金の1階建てということになります。
そのため、iDecoの1号被保険者の掛け金上限が6.8
万円になっているのですね。厚生年金がない分、ご自身
でしっかり準備しましょうということです。
1号被保険者には、付加年金というシステムもあります。
毎月400円国民年金保険料に上乗せすると、付加年金
納付月数x200円が、基礎年金に増額されます。
1号被保険者には他にも、国民年金基金制度というもの
があります。これとiDecoを併用することも可能ですが、
両方合わせて上限6.8万円までなので、注意してください。
さて、最後に基礎年金ですが、繰り上げ支給、繰り下げ
支給というものがあります。現在は受給年齢が65歳
です。それを60〜64歳から受け取る、66〜70歳
から受け取るというものですが、受け取る年金の金額が
変わってきます。
繰り上げでー30%、繰り下げで+42%です。
繰り上げはかなり減額されて損になってしまいますね。
しかし60歳で体調を壊し退職後どうしても働くこと
が出来ない等の理由で、やむなしという場合もあります。
そのときはこの制度をご利用することができます。
できれば70歳まで働いて繰り下げで多くもらい
たいところですが、71歳で死んでしまうかもしれない
なんて思ってしまうと、悩んでしまうところです。
個人的には受給開始年齢で受け取るかなと思います。