臨月にはいった。料理と暮らしと妊娠の記録
いよいよ臨月に入った。もう一ヶ月後には出産である。
長い長いトツキトウカであった。
胎動は更に激しさを増して、胃をドリルのような足でグリグリと押されて本当に痛くてしょうがない。遠くて手で防げない。唸り声を上げて、収まるのを待つしかない。
臨月に入ったので、これから先は一週間に一回の診察が始まる。37週をこえればいつ出てきても大丈夫なのだが、できればお腹の中でしばらくじっくり成長して、丈夫な体で出てきてほしいので40週を超えてもいいと思っている。
今週は料理にはまっている。
タルタルソースを手作りしたり、はじめて鮭を煮物にしてみたり、大豆ミートをつかってチリコンカーンを作ってみたりと色んな食材でチャレンジしている。
全く料理に興味のない人間でも、あまりにも暇すぎると料理をするのだ。夫がすごい勢いでたらふく食べてくれるので作り甲斐がある。よく高校生がたらふく食べるのをみるのが好きだという人がいるが、そういう人の気持ちがわかるようになった。見ていて面白いもんな。
夫がカービィのように吸い込んでご飯を食べるので、どんどん料理を作ってしまう。これが、料理の面白さか〜と実感した。私は一人暮らしのときは、二年間ほどサバのレトルトパウチが夕食で、あまり食事に興味がなく、コンロの火は一回も点火せずに引っ越してしまったタイプの人間が、料理をするようになったということは驚くべき成長であった。
今の好きなときに寝て、好きなときに起きて、好きな時にゲームをして、夫の休憩の時間まえに料理を用意するという生活があまりにも楽すぎて、これが幸せなんじゃないかなと思った。
これから先が忙しくなるのが辛くなるのが目に見えていて、このままずっとこういう生活がしたいと思ってしまう。いまの怠惰な幸せのまま何も考えず消えてしまいたいと思ってしまう。
お腹は重いし、腰もめちゃくちゃ痛くて、移動はだるすぎて好きなところに行けない不自由はある。あと20日ちょっとくらいでこの生活ともお別れか・・・と思うとさみしい。ただ、飽きも来ている自分もいる。
今しかできないことをやりたいなと思い、エンジニア的な勉強はちょっと違うしどうしようかなとおもっていたところで、この妊娠という体験を文章と絵で残しておくのはどうだろうと思いついてちょっとずつ書き始めている。
自分は時間を何に使ってどう過ごしたのかを記録を取っているので、それを見ながらその時何を思っていたのかを思い出している。
きっとこの気持ちも、どう思って過ごしたのかも貴重な記録になる。