『なぜレジ袋は「有料化」されたのか』を読んで

本日はこちらの本を読んでの感想です。2020年4月より始まったいわゆるレジ袋有料化について、これをひとつの規制と捉え、その制定過程と問題点を詳しく追ったものとなります。
救国シンクタンク叢書 なぜレジ袋は「有料化」されたのか | 救国シンクタンク, 渡瀬裕哉, 内藤陽介 |本 | 通販 | Amazon

第一章は渡瀬氏による規制改革の方法論や国際比較について。
第二章、第三章は内藤先生によるレジ袋省令の調査となります。レジ袋はあくまで題材であり、他の規制についても調査する際の教科書として使える事を意識して書かれています。
最後の立法プロセスチェック表だけでも買った価値があると思いました。
規制の制定プロセスを整理するための項目は以下の通りとなります。

立法プロセスチェック項目
【調査対象】:立法プロセスを調査する対象の規制の名称
【起】:動機
「なぜ、この規制を作ることになったのか」
調査対象の規制が作られることになった背景を調査する。規制を定める根拠となる法律の成り立ちに関係する政治状況・国際状況・国内状況を分析
①国際状況
②国内状況
【承】:審議会
「最初にどのような議論がおこなわれたのか」
審議会が立ち上がった目的、審議会を通して作ろうとしている法律無いようなどを明らかにしていく。関係省庁や政治家、召集された専門家の間でされた議論を調査し、ポイントをまとめる。審査会や調査会などの名称の場合もある。法律内容・政治状況・社会状況を分析
①法律
②政治
③社会状況
【転】:審議会
「議論の様相が変わったのはなぜか」
承の段階で話されていた議論の様相に変化が起きた後の審議会を対象に調査。関係省庁や政治家、召集された専門家の間でされた議論を調査し、ポイントをまとめる。審査会や調査会などの名称の場合もある。法律内容・政治状況・社会状況を分析
①法律
②政治
③社会状況
【結】:制度化
「どのようにして規制が作られるのか」
審議会を経て法律または省令として「制度化」された状況を指す。規制として「制度化」されて実施し、その後に発生した問題点をまとめる。
①法律
②省令
③実施・影響
【後】:事後質疑
「立法における問題点は何か」
承→転、転→結の問題点を分けてまとめる。起でまとめた規制が作られる動機の部分にどのような状況変化が起きているのかをまとめる。
①承→転、転→結の問題点
②起の状況変化

以上となります。
これを武器にすれば様々な規制、さらには税金についても調査できそうだと感じました。
自分が立ち上げた「出国税廃止を求める会」
(1) 出国税廃止を目指す会(@No__shukkokuzei)さん / Twitter
で対象としている国際観光旅客税についても、この整理手順に沿って調査してみたい。
過去に国際観光旅客税廃止法案をNHK党浜田参議院議員の提唱する諸派党構想によって浜田議員秘書の末永氏の協力で作成しました。
(1) 出国税廃止を目指す会さんはTwitterを使っています: 「法案骨子も既に出来ています!! NHK党の提唱する諸派党構想・政治版を利用し作成しました。 浜田聡議員@satoshi_hamada、末永ゆかりさん @yukari_suenaga にご協力頂きました。 #出国税 #国際観光旅客税 https://t.co/KriZpAIiB9」 / Twitter
【NHK党】国際観光旅客税廃止法案について、参議院法制局へ相談しています - YouTube

しかしながら法案は作成したものの、その後どのように活動すれば良いものか考えあぐね停滞していたのが実情です。
今回のチェックリストを活用し、出国税(国際観光旅客税)についての調査を進めていこうと思いました。

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