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利賀村にSCOTサマープログラムを行ってきたんだ


いつも参加の機会を逃していましたが、今年は参加できました!
利賀村での鈴木忠誌さん主催の演劇祭に行き、Noismの「めまい」と大賀昇平さん原作の「野火」を観劇しました。

☆Noismのダンス公演は、5月の黒部シアター2024春「セレネ、あるいは黄昏の歌」以来の観劇でした。
私は金森穣さんの振付と、井関佐和子さんのダンスがとても好きなので、今回の公演も楽しみにしていました。
「めまい」という、不思議なタイトルはヒッチコックの映画からテーマを引用しているらしい・・・と前情報を得ていたので、あの映画の世界観をダンスでどのように表現されるのか?とても興味を引かれていました。
☆まず入場して驚いたは、舞台の真ん中にシンプルなテーブルがあり、そこに頬に手をあて座っていた主役の佐和子さんでした。金髪のボブエアの美しい女性が仮面のような表情を浮かべて、ぴくりとも動きません。そのまま曲が始まってようやく動き始めた佐和子さん。…そこまでの時間がとても緊迫感があり、動き始めるまでの緊張感と、緩んだ時の弛緩の瞬間がたまりませんでした!
☆演出ノートに金森氏は「演技とは何か、死とは何か、そして人間とは何か。その問いに身をささげることが私たちの、私たちNoismの芸術活動だからである。」と記されています。
☆舞踏であるとか、演劇であるとかは、関係ない。芸術にこそダンサーが身をささげるべきもの。表現すべきものであるとの金森氏の気概を感じました。井関佐和子さんと探偵を演じた糸川祐希さんとの緊迫したダンスをみていると、なんだか分からないけど心に迫るものがありました。
観終わった後に感じる、緊張感から解き放たれた時の安堵感たるや。
これが良い作品を見たというカタルシスなのか?なんて、思ってしまいました。
⭐︎余談ですが、後半で金髪のボブへアのかつらを使ったやり取りがあり、かつらが行ったり来たりします。この場面で、Siaの「Channdelier」を思い出してしましました。(気になる方は、Youtubeで検索しみてね)


⭐︎その後に大岡昇平さん原作の「野火」も観劇しましたが、こちらは全く違うけれど心にズシンと来るお芝居でした。命の重さ、人間とは何なのか?尊厳を持って生きるとは?など、様々な事を示唆してくれる作品でした。

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