セルフライナーノート『Blanc』
２月になりました。今日は立春です。
前回の記事から１ヶ月も経ってしまいました。
Peppermint Leaf １５周年記念アルバム Vol.2 『Blanc』のセルフライナーノートを書いてみたいと思います。
アルバムタイトルの「Blanc」はVol.1の「Jaune」と対になっていて、こちらは「白」の意味。秋冬の曲を集めたアルバムになっています。
１．午前０時のHappy New Year
付き合い始めたばかりのカップルが、新年の午前０時に待ち合わせて初詣に行くというシーンを描いた曲。この曲を書いた２０２２年当時はいつ終わるともわからないコロナ禍で、ロックダウンや三密回避など世界中が閉塞感でいっぱいの時でした。そんな閉塞感を思い切り吹き飛ばすような曲を書きたいと思って作りました。この曲を発表したライブも対面ライブが出来なくて配信のみで開催したことを思い出します。
２．食前酒（aperitif）
始まりそうで始まらない恋の曲です。短い曲ですが曲のテンポが途中で変わるという仕掛けが気に入ってライブではセカンドセットの最初の曲に選ぶことが多い曲でした。アルバムバージョンでは普段ライブでは演奏しないアウトロも長めに演奏していますのでお楽しみください。
３．星空と粉雪
この曲は随分前に書いた曲でソロアルバムでは発表済みでしたが、Peppermint Leaf では初のレコーディング。可愛いカップルの日常を描いた歌です。テレビドラマやラブコミックの映像を思い浮かべながら聴いてもらえたらいいなと思います。平原雅啓さんのバイオリンが入ってロマンチックに仕上がりました。
４．シンプソン
友だちのリアルストーリーから着想を得た曲。一人の男のバイクでの砂漠の一人旅を描いた曲です。タイトルはオーストラリアのシンプソン砂漠から取りました。もちろん実際にはその砂漠は行ったことがないですけど。ソロアルバムにはすでに収録しています。この曲も間奏のテンポや拍子が変わる曲です。
５．Dual
アルバムの中では一番新しい曲。VR（バーチャルリアリティー）の世界は今やどんどん進化しいます。この曲は実在しない架空の人物と恋に落ちてしまうという物語。人間の脳は現実と空想の区別が正確にはできないといいます。物語や映画の登場人物に恋してしまったり、アイドルに恋してしまうことはよく聞く話ですが、AIの発達によりリアルな会話までできてしまうとなると、現実の人生よりもバーチャルの人生に価値を置いてしまう人も出てきてしまいそうです。
６．フェイク
この曲も比較的新しい曲です。今はAI画像や動画などによっていろんなフェイクニュースも溢れる時代になりました。そんな中で真実を見分けるのは結構難しい。自分自身の存在も誰かの身代わりではなく、正真正銘、本物の自分でありたいものですね。この曲は懐かしの８０年代のダンスナンバー調にしています。ライブでもいつも盛り上がれる１曲です。ゲストギターの小田原政広さんの凝ったギターアレンジも聴きどころ。ヘッドホンやイヤホンで聴いていただいても楽しい曲です。
７．光〜その先へ
この曲はベースのヒロシ（岩藤洋）くんに歌詞を書いてもらい、私が曲をつけた曲です。歌詞はコロナ禍でこれからどうなるか先が見えなかった時の気持ちを書いたものだそう。人生には暗いトンネルに入って先が見えなくなってしまうような時があると思いますが、その先には必ず光があると信じて生きていこうという歌です。あえて自分ぽくない力強い曲にしてみようと思って曲を作ったのを覚えています。こちらも小田原さんのギターサウンドが効いています。
８．Merry Christmas
この曲はバンドを結成するよりはるか昔に書いたクリスマスソング。Peppermint Leaf でもクリスマスの時期にはいつも演奏してきましたが今回ようやくレコーディングが叶いました。クリスマスの時期に大事な人を思い浮かべながら聴いてほしい１曲です。
以上になります。
セルフライナーノートはあくまで作った時の気持ちやエピソードを書いたものなので、聴く人それぞれの物語がそこに加わっていくことで曲が育っていくような気がします。ぜひ１曲１曲をどうぞ自由に味わってあなただけの曲に育てていってください。
《アルバムデータ》
Peppermint Leaf 15th Anniversary Album Vol.2『Blanc』
（2024年12月25日リリース）全８曲 ¥3300（税込）
１．午前０時のHappy New Year
２．食前酒（aperitif)
３．星空と粉雪
４．シンプソン
５．Dual
６．フェイク
７．光〜その先へ
８．Merry Christmas
演奏
Peppermint Leaf
三輪真理（Vo&Key）
石井聡至（Dr）
岩藤洋（Ba）
Guest サポート
平原雅啓（Vl)
小田原政広（Gt）
レコーディング・ミックス
原田勇（Studio Kobato)
カバーアート
石井聡至、三輪真理
《アルバム試聴動画》
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