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日米の違いについて in NY 《CM》

アメリカ🇺🇸のTVCMは、ストレートな表現のものが多い。私は日本🇯🇵の''あれ?これ何のCMだっけ?''のようなCMが好きなので、ストレートなアメリカ🇺🇸CMには「もっとひねろうよ〜!」と言いたくなってしまう。面白いものもあるのだが、とにかく製品の性能や安さをアピールするものが多く、携帯電話、車、各種保険、食べ物、ビールが目につく。あとはTVショッピングの「今なら何と2個$19.99!」(こちらが恐らく本場)や、訴訟大国のせいか弁護士事務所のCMも多い。

日本🇯🇵では見ない、アメリカ🇺🇸ならではのCMは、マットレス草刈機など。家も庭も広いアメリカは需要があるモノが違う!と、最初とても新鮮だった。草刈機は人が乗ることができてコンパクトでこんなに馬力がある!と宣伝していてなかなか衝撃的だった。日本では見慣れている洗濯機、エアコン、冷蔵庫など家電のCMは見ない。家電は賃貸物件だと作り付けのことが多いせいかもしれない。何故か窓わくのCMが多い。アメリカ人はしょっちゅう家の窓わくを交換するのだろうか…?マットレスのCMも多く、地下鉄にも広告が掲出してある。ベッドでも枕でも掛け布団でもなく、マットレスである。需要は国それぞれだ。

あと🇺🇸ならではと思うのは、お金に対する感覚の違いか、車のCMの最後に表示される金額は、月にローンで幾ら払うかであり、総額いくらかは出ないことだ。他にも、スマホでポチッと車が買えたり、ポチッとお金が借りられたり、ポチッとギャンブルができたりするアプリのCMもある。これは、アメリカの人々の関心は、モノの値段より月に幾ら払うのかにあり、あとは、大金を使うのも稼ぐのも手軽にできるに越したことはないと思っている、ということなのだろうか。お金の使い方が豪快というか、''金は天下の回り物"と思っている人が多いように感じるので、このようなアプリがあり、かつCMが多いのではないかと思う。

あともう1つ🇺🇸ならではと思うのは、状況への対応の速さ今回コロナウィルス感染拡大時に、NY市はロックダウンし、stay home, stay safe がスローガンとなった。普段のCMとは違うモノが流れることが多くなったのは、震災の時の日本の対応と同じだ。最初はNY市の広報CM、病院のCMが増え、''stay home がみんなを救う"と訴えていた。日本と違っていたのは、そこから各企業がすぐに工夫を凝らしたCMを流し始めたことだ。人々が家で過ごし、色々工夫して繋がる姿を強調し、''離れていても繋がっている"というメッセージのものが多くなった。また、医療従事者への感謝を表す拍手の動画を入れたり、医療従事者や必要不可欠な仕事をしている人の働く姿を入れたり、zoomのTV会議の''あるある"を取り入れたものが出てきたり、''こんなふうにみんな頑張ってるよ"と訴える形のものも増えていった。そういうCMは「みんなstay homeの中で頑張っているんだから自分も頑張るか」という気持ちを生み出していたと思う。CMが世の中の雰囲気作りの一端を担おうとしていたし、またその対応がものすごく早く、さすがアメリカ🇺🇸と思ったところだった。個人的にはGoogle 社の、子供がオンライン授業になったことで、勉強を教える苦労をすることになった親たちが、先生の普段の苦労を実感し「Thank you teacher!」と叫ぶCMが大好きだった。

私は基本的に日本🇯🇵のCMの方が好きだが、日本ももう少し迅速に、状況に合わせて社会の流れを後押しするようなものを作り、企業の意思をアピールしてもいいような気がしている。今回、色々あった中でそう強く感じた。


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