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14.機龍警察 未亡旅団

まだ、まだ面白い!!!怖い、機龍警察はどうなってるんだ!?正直、機龍警察→自爆条項→暗黒市場の3部作で特捜部3人の過去編も終わったのでここらへんで一旦小休止でも入るのかな?なんて失礼なことを考えていたけど、相変わらずずっと面白かったです。

さすがに4冊目なので、機龍警察のパターンみたいなのはわかってきた。まず最初に警察官が死ぬ。しかも大量に。そして、特捜が動き1ど『敵』に嵌められて絶望する。しかし、最後は沖津部長以下特捜部の面々が頑張って敵は倒し、(味方の被害も大き過ぎて手放しで喜べないのが辛いところ)一抹の希望を抱かせて終わる。

シリーズものなのでパターンが分かってても面白い。むしろ、慣れてきたからこそ、今度はキャラ同士の関係にも目を配らせることが出来る。

1巻の機龍警察では特捜部内でも搭乗要員の3人に対してみんな風当たりが強かったけど、それでも由起谷はユーリに対して最初から『警察官を日本でやり直したがってるんじゃないか』とか、ユーリが突入班に入れてくれと直談判したあとに、『少なくとも、今の警部はれっきとした警察官だと』とわざわざ話しかけにきたりと、何かと気にかけていた。
ユーリもユーリで由起谷の仕事っぷりに、生真面目さに、誠実さに父親の面影を重ねていたりしていた。
その積み重ねが、今回ようやく実ったというか…!!!

由起谷のカティアに向けた誠実さは、ユーリの一番心の柔らかい部分にあるモスクワ民警時代を由起谷が思い出させてくれた。警察官にどんなに絶望しても根っからの警察官であるユーリに、腐り切った警察組織の中にも『最も痩せた犬達』のような気概のある警察官がいるんだと思い出させてあげたこと、どれほどユーリの心を癒してくれただろうか。

だから由起谷が事情聴取を任され、なかなか犯人から証言を得られず、今日落とさないともう後がない!という場面で、ユーリが「痩せ犬の6か条」を由起谷に教えてあげたんだろうな。
大事な大事な自分の警察官としての根幹。それを由起谷に教えてあげるなんて。はー、嬉しい。

あと、由起谷がテロに対して厳しかったの、自爆条項で工事管理棟で大量殺傷を目の当たりにしてるからだよな。何が正義だ、無関係の人間を大量に殺しておいて正義など何もないと実感したからだろ。どんな正義を振りかざしても、テロはテロだと。どんな悲しく、辛い過去があってもテロでは幸せになれないとわかっている。

あと、これ2014年だけどちょうど2022年の今、ロシアがウクライナ侵攻の可能性が出てきておりこのチェチェンの話も非常に興味深かった。

この記事もすごい興味深かった。サイバー操作班も柔道させられんの…?!交番から始まるの!?大丈夫か!?って思うが,機龍警察を読んでると交番務めも柔道の練習もしないサイバー捜査班、絶対に警察内でうまくいくわけないか…


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