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植物エキスを抽出するのに、なぜ真空低温蒸留法を導入したのか?
どうも、中の人です。
私が、MARIKOさんのnoteアカウントを乗っ取る(笑)にあたり、一通り過去の記事を見直しました。
その中でも、いい記事だな~とか、大切だな~と思う記事を、次は私の視点から書いてみようと思い筆をとりました。
(厳密には、筆ではなくキーボードですが(笑))
第一弾は、真空低温蒸留法についてです。
こちらが、MARIKOさんが書いた記事です。
導入の経緯と、真空低温蒸留法のメリットがMARIKOさんの視点から書かれていますが、私はもう少し深堀りしたいと思います。
真空低温蒸留法導入を検討した最初の最初
私はもともと日本茶の卸問屋に勤めていました。
当時、といっても今もですが、日本茶の農家さんは茶葉を育て、それを工場で熱や圧力をかけ、茶葉の中の水分を揉みだしながら乾燥させ、日本茶を作ります。
具体的には、もっとたくさんの工程があるのですが、シンプルに工程を伝えるとすると「揉んで熱をかけ乾燥させる」です。
これが、日本茶の工程です。
で、日本茶を扱う立場で、もっと農家さんや問屋の売り上げや利益が上がらないか、ずっと考えていました。
当時は、どんどん日本茶の取引単価が下がっていく時期で、それまで農家さんが稼げていた額が、稼げなくなっていった時期でした。
戦後は、水かお茶しか飲むものがなかったので、当時お茶は飛ぶように売れたそうです。
しかも、高単価で。
しかし、現在はさまざまな飲料があります。
急須で飲むお茶だけでなく、ペットボトル。しかも、お茶だけじゃなくコーヒー、ジュース、水、などなど。
あげたらきりがない。
そんななかで、圧倒的な飲料のシェアを誇っていた日本茶はいつの間にかそのシェアを他の飲料に取られていったのです。
時代の流れですね。
おわかりの通りシェアが奪われていくと、市場にあふれた日本茶の取引単価はどんどん下がっていきました。
そして、日本茶の生産をやめる生産者が出てきました。
さらに、後継者がつかず、廃業せざるおえない農家さんも出てきました。
どの市場も同じですね。
でも、しょうがないね~と言ってもいいですけど、何とかならないかと考えるのもありですよね。
そこで出会ったのが、この真空低温蒸留法でした。
真空低温蒸留法と出会って
当時は、日本茶の生産現場で活用できないか考えました。
そもそも、日本茶の生産現場では、熱をかけ、茶葉の中の水分を逃がし、固形部分を生産物としています。
この逃がしている水分を商品化することができれば、農家さんの収益源は単純に2倍になる!と思ったのが最初でした。
これまでわざわざ熱をかけ、空気中に逃がしていた茶葉の中の水分を抽出し、かつ乾燥させた固形分とともに両方とも商品化出来たら面白い!
で、走り始めたんですけどね~
誤解を恐れずに言うと、もちろん日本茶の世界は伝統があって、それが脈々と受け継がれてきているので、この製造方法を守っていることも理解しています。
古くからある伝統的な世界に、新しい製造方法が入り込んでいっても面白いと思うんだけどな~
だったんですけど。
あれよあれよという間に、ハーブの世界に来てしまいました(笑)
それからハーブの世界へ
自分で農業がしたくて。
日本茶の世界でやると、すでにたくさんの農家さんが茶葉の生産を行っています。
だけど、ハーブはあまり多くない。
しかも日本茶と違ってハーブの種類が多い。
試しがいがある。
これは・・・やりたい・・・
と、ハーブの世界にどっぷりハマる原因はハーブの栽培もできるから。
たくさんの人がやっている世界に入っていって、あまり荒らしたくない(笑)
ということで、あまり周りに栽培している人がいないハーブで、この真空低温蒸留法をうまくいかせないか?
で、4年目に突入しました。
日本茶の世界とは逆で、ハーブでは、逃がしている水分をメインに考えています。
日本茶の世界は固形がメイン。
ハーブは液体がメイン。
一般的なハーブの抽出は、オイルを抽出します。
ものすごく大きな装置を導入して(大きくなくても抽出できますが)、オイルの抽出をします。
そのオイルを、アロマオイルといって流通させています。
残ったエキスを「芳香蒸留水」として商品化。
つまり、ハーブでは、オイルと芳香蒸留水という2つを流通させているのです。
ハーブでは、水蒸気蒸留法がメイン。
ただ、この水蒸気蒸留法では、オイルと芳香蒸留水という液体は抽出できるのですが、固形は水浸しになり、商品化が難しいのです。
MARIKOさん書いていますが、真空低温蒸留法の優れた点は、この液体も個体も活用できる点です。
そこで我々は、この真空低温蒸留法で、植物エキス(液体)とドライハーブ(固体)を流通できないかと日々奔走しております。
深堀りできたかは、まったくもって謎ですが(笑)
こんな感じで私たちは、水蒸気蒸留法ではなく、真空低温蒸留法によるハーブエキスの抽出を通して、誰かのためにならないか?
こんなことを考えています。