送り火に寄せて。
昨日八月十六日、京都の夏の夜空に燃え上がる大文字。
全国的に有名どすが、絶対に京都の夏の夜の観光イベントやおへん。(何回も言うてますな)
去年、送り火が縮小されることを報道された番組で、
某司会者が「大文字焼き」言わはりましたが、
「あの人なに言うたはんの」笑いながらも、
京都人の腹の中は、煮えくったはった方が多かったみたいどす。
今年も縮小されましたが、とぼし(灯す)て頂けて有り難い。
小雨降るなか「大」は六箇所「鳥居」は二箇所
その他のお山は一箇所ずつ。
人もまばらで、ご先祖さまを静かにお見送りできた方が多かったのではないでしょうか。
祖母、母から「他人を責める前に己の足下をみなさい」教わりましたが、
コロナが治まらぬ日々、対策をとれない政治家を責める前に、
各々が自分の行動を自粛すれば、早いこと治ってくれるのでは?
そんなことを考え、二人に別れを言うときには、やっぱりこの言葉どした。
「お父さんをまだ迎えに来たらあかんえ」
九十歳の父どすが、もう少しそばにいさせてほしい。
他府県の方、どうか大文字焼きなどとおっしゃらないで下さい。
またご覧になる機会がおしたら、お酒を飲んで騒ぐなどお避け下さい。
送り火に向かって手を合わせ、涙している京都人がいるのですから…。
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