おでこを出したら少し人生が明るくなった話
前髪は女の命。
毎朝入念にセットして、暇さえあれば前髪が崩れてないか気にしていた。
ちょっと伸びてきたら巻いて、それでも長くなったら前髪カットに行ったりしていた。
元々童顔で優しい顔(自分で言うな)なこともあり、酔っ払いや変な人に絡まれたり舐められるようなこともあった。
おでこを出してしまえ
そう思ったのは秋ごろ、コロナになって家で寝込んでいた時。髪もセットせず前髪も適当にセンター分けして数日間適当に過ごしていたら妙に気が楽だった。
当時の彼との関係にも悩んでいた頃だった。
数日間家であれこれ考えを巡らせていて、やっぱり別れを切り出そうと決心した。
病み上がりのデートではおでこを出してみた。
別れを決心していたのもあってもしかしたら顔つきも違っていたかもしれない。
おでこも出して、進撃の巨人でエレンが闇堕ちした時のような顔つきだった子もしれない。(エレンの覚悟なめんな)
「イメチェン?」
会った瞬間彼から言われたのを覚えている。
好きな人に告白する前にイメチェンをしてみたり、サッカー選手とかが大事な大会の前に髪を染めたりする感覚に近いのかもしれない。
ただおでこを出しただけなのに、明るく前向きになれた気がする。
街を歩いている時とかも、何の自信なのかわからないが、堂々とできる。
もちろん常常、こんなやつが生きててどうもすみませんねえ、という気持ちではいるんだけど、それでもちょっぴり自信がついた。
コンプレックスだった童顔もおでこを出すことでだいぶ軽減された。幸いに、持ち前の優しそう(チョロそう)な雰囲気もあってキツい印象にもならない。
人と話す時とか、前髪でおでこ(顔の一部)を隠すことで余計自分の顔に自信を失ってたりしたのかもしれない。
前髪大丈夫かな?変じゃないかな?と気にしていたのもそのせいかもしれない。
誤解しないでほしいのが、私は前髪ありの女性がめちゃくちゃ可愛いと思うし、ぱっつん前髪とか大好きだ。
こと自分においては気持ち的な面でおでこを出したらなんだか吹っ切れた、という話だ。
マスクが外せない気持ちとかもそれに近いのかもしれない。
案外、曝け出してしまえば気持ちが軽くなったりする。
おでこをテカらせながら、急にエッセイストみたいな文章を書き殴ってしまった。
もしこれを読んでくれてる人で前髪伸ばそうかな〜でも切ろうかな〜と迷ってる人がいたら、一回おでこを出してみるのをおすすめしたい。