産後サプライズ。出産翌日、夫が無職に。

想像をはるかに超えた出産を終えて(世の中の母、みんなすごい!)、
分娩台の上で夫からのラインを読んだ。


「本当にありがとう、一生支え続けます!!!仕事辞めるかもしれません」


ん……?仕事を辞める……??
至極冷静に「ま、そんなこともあるよね~」と返信した私はわりと仏だったと思う。

退院の日、迎えに来た夫は予告通り無職となっていた。
当時、夫はグラフィックデザイナーのアシスタントとしてなかなかハードな生活を送っていて、きつそうだな〜とは思っていたものの。急展開。

子どもが生まれたら忙しい夫に代わって、母が手伝いにかけつける予定だったが、思いがけず計3名がまったく1日フリーという事態に陥った。

  • 産休・育休を取得中の私

  • 1ヶ月予定を空けていた母

  • 突然無職になった夫←NEW!!

対して、生まれた赤ん坊は四六時中爆睡しているタイプで、こちらから起こさない限りは特にすることもない。
ーーーーーーーーひまだ!!!!!
予想外に人手が余り、ウィークリーマンションを1ヶ月契約していた母は、わずか1日の滞在で帰って行った……。

はじめこそ、“新生児×無職の夫”という異色の組み合わせにドキドキしたし、育休を取っている会社に「子供と夫を、同時に私の扶養にぶちこんでください」と申請するときは、なんとなく後ろめたい気分になった。

でも、まぁ、同居人が朝から晩まで家にいて身の回りのことに専念してくれるってめっちゃ助かる。マメで面倒見のよい夫は、子どもが泣くとすぐにかけ寄って、かいがいしくお世話を楽しんでいた。
(仕事やめて赤ちゃん可愛くてハッピー☆って思っていたらしい)

もともと家事もパーフェクトな夫は、育児もおそらく私より向いていて、「なんで私より対応が早い?私は育休を取ってるのは私やぞ?」と腹が立つこともあった。産後のホルモンバランスが悪かったのか、無性にイライラして「子が夜に泣いても、私より先に起きるな」などという理不尽な取り決めを交わすなどしながら、約半年が過ぎた。


家事・育児の合間を縫ってコツコツと開業準備をすすめていた夫は、子どもが生後半年の頃に無事フリーランスのデザイナーとして独立。ありがたいご縁もあって、意外となんとかなっている。
(私が友達とお茶しながら「夫が出産翌日に無職になってさ〜w」と話したら、その友達の彼氏が参加している大きなプロジェクトに入れてもらえたり。夫が昔の職場の人にばったり道で会って、仕事をもらったり)

仰天サプライズな出来事だったが、結果として、生まれたてほやほやの赤ん坊と三人でのんびり過ごすことができたのは、本当によかったと思う。
(のちにNHK「あさイチ」の育休テーマ回で、鈴木アナにエピソードを読んでもらって感激した)


もうひとついいことがあった。
保育料は、前年度の収入によって決まる。産後しばらく無職×育休取得中の完全無収入世帯だった私たちは、1歳からの保育料について無双状態である!!!
よく「保育料が高くて、時短の給料では働いている意味がわからない」という声を聞くが、我が家の保育料は目を疑うほど安い……。これもまぁ、今となってはラッキーなことだった。


もし、夫が仕事がどうにもしんどい、フリーランスを志している、など仕事を辞める意思があるなら、意外と出産した翌日がおすすめかもしれない。
ただし、家事・育児でまったく使えない夫の場合、おそらく関係が地獄になるので注意!!!


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