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発達障がい児を育てる私がWebライターを選んだ理由とママたちへの思い
ライターのわたなべ真理子です。
Webライターという在宅ワークは、子育て中のママたちにもとっても注目されている職業の一つです。
インタビュー企画第4回は、2023年7月にWebライターとして活動をスタートし、現在は幼児教育や発達支援に関する記事を中心に執筆している葉山ミノリさんにフォーカス。彼女は発達障がい(ASD)の長男を持つ二児の母でもあります。
ミノリさんは群馬県出身で、大学在学中に転勤族のご主人と結婚。数年前に広島県から埼玉県へ移り住み、子育てをしながらWebライターとして活躍中です。
また、発達障がいの我が子とより良い関係を築くために、「児童発達支援士」と「発達障害コミュニケーションサポーター」の資格を取得し、学んだ知識を日々の生活に活かしています。
今回は、ミノリさんのこれまでの歩み、Webライターとしての挑戦、そして今後目指す児童発達支援への想いをたどります。
大学受験で2浪後、通信制大学に進学し12年かけて卒業
ーーミノリさん、今日はよろしくお願いします。早速ですが、ミノリさんのこれまでの経歴を教えていただけますか。
はい。高校卒業後、大学を目指して2年間浪人してしまって、最終的に通信制の大学に進学しました。文学部だったのですが、特に印象に残っているのは国文学の授業です。その中でも百人一首の授業が一番好きでしたね。
ーー百人一首って懐かしいですね! 私も子どもの頃、百人一首のカルタで遊んでいました。文学部や国文学の学びって、今のWebライターのお仕事にも通じるものがありそうですね。
そうですね。もともと国語が好きだったので、文章を書くのは昔から得意なほうでした。ただ、通信制の大学は、早くて4年、最長で12年かけて卒業できるシステムなんですが、私は結局、フルにその12年を費やしての卒業となりました。
ーー12年も通われたのですね! 途中で挫折せずに最後までやり遂げたのはすごいですね。
2013年に結婚しましたが、卒業が迫る中で第一子を出産し、子どもを抱っこしながら卒論を書き上げました(笑)。
大学の先生にも協力していただき、特別にリモートで添削を受けることができました。本来であれば直接指導を受けるべきだったのですが、在籍期限が迫っていたこともあり、そのような形で進めざるを得なかったのです。
Webライターを始めて見えた新たな視点
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ーーWebライターとして実際に活動を始めてみて、どうでしたか?
自宅で働ける点は、とても魅力的に感じています。最初は文字単価0.1円や0.2円といった低単価の案件が中心でしたが、「最初はこんなものだろう」と割り切り、コツコツ取り組みました。
現在は子育ての真っ最中ということもあり、子育てジャンルの記事を中心に執筆していて、月に15本ほど納品しています。
一度、高単価案件に挑戦してみたこともありましたが、自分の得意分野ではなかったため続けられませんでした。結局、報酬よりも自分が得意とする分野で書く方が長続きするし、成果も出やすいということがわかりました。
ーー現在は幼児教育や発達支援に関する記事を中心に執筆されているということですが、これはミノリさんの強みですね!
そうですね、発達障がいの長男を育てているので、実体験をもとにした記事を書くことができるのは強みかもしれません。障がい児に関わっている人は多いと思いますが、実際に育てている人は限られているので、そこに価値があると感じています。
私は主に幼児教育に関する記事を執筆していますが、リサーチを進める中で「発達心理学」に興味を持ち、学び始めたんです。それが大きな転機となりました。
ーー発達心理学とは、どのような内容を学ぶのでしょうか?
「発達心理学は、赤ちゃんから大人になるまでの間に、考え方や心がどんな風に変わっていくのかを学ぶものです。この勉強は、子育てにとても役立ちました。
実際に学んだことを試してみると、子どもが本当にその通りに成長していく様子を見て驚きました。
もちろん、成長のスピードには個人差があるけれど、どんな子どもも順番通りに成長していくことを実感しています。
発達心理学を学んでからは、育児に対する考え方や視点が大きく変わり、子どもの成長を心から楽しめるようになりました。
ーー具体的に、お子さんの変化にはどのように対応していますか?
2歳くらいになると、自己主張がどんどん強くなるんですよ。例えば、遊んでいるおもちゃを「ちょうだい」とお願いしても、「やだ!」と全力で拒否されることが増えていきました。
最初は「わがままだな…」と感じていましたが、本やネットで調べたり他の人の話を聞いたりする中で、この時期における「自分が一番」という自己中心性が、成長に必要な段階だと理解できました。
それからは、むやみに怒るのではなく、子どもの気持ちを受け止めるよう心がけるようにしました。「今、これで遊びたいんだね」「貸したくない気持ちもわかるよ」と言葉で伝えながら、共感を示すことを大切にしています。
親としてはつい、「なんで言うことを聞かないの?」と思う瞬間もありますが、子どもの小さな自己主張を受け入れることが、成長を見守る第一歩だと感じています。
親の悩みの多くは、実は子どもの発達に必要な段階だったりするんです。すぐに問題を解決しようとするのではなく、子どもの成長を待つことが一番ラクかもしれませんし、何より子どもの成長を促すためにも大切なプロセスだと思っています。
ーーWebライターの仕事でも、これらの知識が役立ちそうですね?
そうなんです。子育てジャンルの記事を書くためにリサーチした内容が、実生活の子育てにも大いに役立っています。
実際にママ友から「ミノリさんの記事、すごく参考になったよ」と声をかけてもらうことも増えてきて…。Webライターの仕事を始めて本当に良かったと感じています。
発達障がいのある子どもとの向き合い方と日常
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ーー発達障がいという言葉は最近よく耳にしますが、実際にはどのような症状があるのでしょうか?
ASD(自閉スペクトラム症)には主に2つの特徴があります。一つは、対人関係やコミュニケーションが難しいこと。そしてもう一つは、強いこだわりや感覚の偏りが見られることです。
うちの長男もこだわりが強く、失敗に対してとても敏感です。
ーーそうなんですね。日常生活で、具体的なエピソードがあれば教えていただけますか?
はい。幼稚園のときのことですが、バス停でバスを待ちながら水筒のお茶を飲もうとしたら、誤って水筒がひっくり返って地面にお茶をこぼしてしまったんです。それ自体は仕方のないことだったのですが、長男は地面にこぼれたお茶をタオルで必死に拭き始めてしまって…。
その間にバスは出発。気持ちを切り替えるまでに3本もバスを見送りました。本人にとっては大きな失敗だったようで、ずっとそのことを引きずって落ち込んでいました。
ーー他にもエピソードがあれば、教えていただけますか?
そうですね。幼稚園に行くときは普通の路線バスを使っていたのですが、座席に帽子を忘れたことがありました。それがとても気になってしまい、バスを降りた後も帽子のことばかり考えて落ち着かなくなったんです。
また、癇癪(かんしゃく)を起こしたときは本当に手がつけられなくなり、ひたすら見守るしかありません。こちらが何か言ったり手を出すと、逆に気持ちがさらに高ぶってしまい、落ち着くまでに時間がかかるんです。
心の切り替えがポジティブな変化を生んだ
ーーミノリさんが同じ境遇のママたちを元気にしたいと思うようになったきっかけを教えていただけますか?
実は、産後にノイローゼになってしまったんです。生まれたばかりのわが子はかわいいはずなのに、抱っこしたいという気持ちが全然湧いてこなくて。かわいいと思えず、母親失格だと自分を責めていました。
ーーそんな大変な時期を経験されたんですね。その状況はどのくらい続いたのでしょうか?
半年くらい続いたと思います。「このままではまずい」と感じ、保健センターに電話して助けを求めました。そこでいろいろなアドバイスをいただき、徐々に気持ちが回復して、長引かずに済んだんです。
この経験から、悩んでいるときは一人で抱え込まず、誰かに相談することの大切さを実感しました。
ーー精神的に病んでいたとしても、案外気づかない人もいれば、気づいても隠してしまう人もいますよね?
そうですね。特に、自分に厳しく真面目な人ほど、悩みを自分のせいだと責めたり、「気のせいだ」と思って頑張りすぎたりする傾向があるかもしれません。
そういう方々に声を大にして伝えたいのは、悩んでいるのはあなただけじゃないということです。同じ悩みを持っている人は意外と多いんだということを、伝えたいですね。
ーー相談した保健センターでは、そういったアドバイスもいただけたのでしょうか?
「悩んでいるのは一人だけではない」というアドバイスは特にはありませんでしたね。でも、相談したことで気持ちが落ち着き、自分自身のメンタルにより目を向けるようになりました。それをきっかけに、メンタルヘルスや心理学を勉強し始めたんです。
子育てを楽しむ秘訣!まずは自分自身の心のケアがカギ
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ーー勉強熱心ですね。自分の身に起こることをスルーせず、しっかり向き合う姿勢が素晴らしいです。
いえ、私は心理士の資格を持っているわけではないので、ときどき自信を無くしてしまうこともあります。でもいまは、これまでの経験を活かして、もっと説得力のある話ができるようになりたいと思っています。
ーーそうだったんですね。たしかに資格を持っていれば強みにはなりますが、ご自身の経験を発信することで、誰かの役に立つことも十分に可能ですよね。
児童発達支援へ向けた新たな挑戦
ーーミノリさんの今後の目標をお聞かせいただけますか?
Webライターとして、児童発達支援や発達障がいに関わる方々にインタビューし、その方々の声を発信していきたいと考えています。
実は、ちょうど昨日もインタビューを行ったんですよ。
ーー実際にインタビューをしてみて、どうでしたか?
緊張しましたが、とても有意義な時間でした。インタビューしたのは、発達障がい児も預かってくれるベビーシッターの方でした。普通の保育園に預けることに不安を感じるご家庭にとって、発達障がい児の一時保育を任せられることは、本当に大きな助けになると思います。
私自身、広島から埼玉に引っ越して転園先を探した際、50件ほど保育園に電話したのですが、受け入れてもらえたのは5件だけでした。その経験を通じて、子どもを預かってくれる場所があることのありがたさを深く痛感しています。
ーー発達障がいを持つお子さんを育てる中で、どのような経験が今後の活動に活かされそうだと感じますか?
もともとは、自分が辛いときに乗り越えられたのは、同じく発達障がい児を育てているママ友の存在が大きかったんです。「わかるよ」と言ってもらえたことで、何度も救われました。
だからこそ、今後は発達障がい児支援に積極的に関わり、発達障がい児を持つママたちが元気になれるよう、ライターとしてできることをしていきたいと思っています。
具体的には、療育施設のコラム執筆や、発達障がい児支援活動のPRなどに取り組んでいきたいです。
子育てに悩み、自信を失っているママたちに、支援に関する知識や情報を提供するだけでなく、「今のままで大丈夫! あなたの力になりたいと思っている人はたくさんいるよ」と、伝えていきたいと考えています。
インタビューを終えて
発達障がいを持つお子さんを育てながら前向きに子育てに取り組むミノリさんの言葉には、とても力強さを感じます。
自身の経験を活かして、同じ境遇のママたちを元気にしたいという思いがひしひしと伝わってきました。
「もし、自分の欠点ばかりが目について落ち込んでいる人がいるなら、私に会うことで元気になってほしい」と語っていたミノリさん。
今後は、発達障がい児支援に携わりながら、ライターとして同じ悩みを抱えるママたちに支援情報や励ましを届けていくことでしょう。
最後に、貴重な実体験と子育てを楽しむための心の持ち方、今後の展望などすべて本音でお話くださり、ありがとうございました。
インタビュアーの紹介
改めまして、私は山形県在住のブックライター・取材ライターで、SEO記事も書いています。
経営者や起業家の想いを言語化し、魅力的なストーリーに仕立てるのが得意です。noteでは、自主企画のインタビュー記事を配信中。
書籍化の企画も担当しています。もし、印象的な経験や心に残るエピソードがあれば、ぜひお知らせください。それが、次の企画のきっかけになるかもしれません!
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今回も、最後まで読んでくださりありがとうございました✨