がん征服 下山進 さん著書の読後感想
私が初めて目にした膠芽腫という悪性腫瘍の
手術現場の描写からこの本は始まります。
古くからある放射線治療から
新しい光免疫療法の詳細な現場が語られます。
患者の立場で見ると待ったなしの
カウントダウンの渦中です。
しかし成果を追求する研究者、慎重な承認者や
製薬会社には、時間がかかり待ったばかり
の中にあるように見えます。
保身や勢力争いなどもかいま見えます。
治験の事に関しても膨大な資源のかかることで
もはや一国1企業のできることではないようです。
しかし光免疫療法のように楽天の三木谷さんの英断があり
急に進むこともあります。
推定承認というのは、ある意味、
受けたい患者の意向に沿っているように感じました。
一人でも治った、延命したと聞くと
リスク承知で受けたいと思うでしょう。
悪性腫瘍の治療はほとんどが定石化されていると聞きます。
この本の内容は現在進行形ですが、
ドラマ化され、多くに人たちに
知ってほしい話だと思いました。