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配信12ヶ月5〜冬から春へそしてお世話になりました〜

2020年が早いか遅いかわからないスピードで過ぎて、2021年が来た。4月から始めた配信ライブは9回を終えて、行く月、逃げる月、去る月の3回分を残すのみとなった。寒い日が続いて雪もいくらか降った。宮古島出身のMarinoは寒さに震えておひな様並みに重ね着していた。

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       ↑Marino初雪かき

第10回配信@Music Bar Birthday

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寒いし、感染も増えているので、会場選びは困った。いっそまた自宅でとも考えたが、やはりお店のほうが便利なので、またMusic Bar Birthdayを借りることにした。通常営業はしているが、なかなか客足は戻らないそうだ。

引き算

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前回は東京文化会館でカメラを8台も使って収録をしたので燃え尽きてしまった。もうこれ以上どうしたらいいか思いつかない。そこで、more ではなく、lessでいこうと決めた。引き算して徹底的にミニマムでやってみよう。

演者はわたしのみ。スタッフはMarinoのみ。編集はもとより、音響も、撮影も自分たちだけでやってみようと思った。投げ銭は集まらないかもしれないが、会場費だけでも集まればよしという気持ちだった。

お店のスタッフはオーナーのマユミさんと、息子の恭平さん。今後の配信に向けて見学したいとのことだったのでついでに手伝ってもらうことにした。

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朝から入ってセッティング。夕方には終えるつもりが、照明の具合などで手間取って、結局夜の9時くらいまでかかった。

おまけ映像

おまけ映像として、Marinoがテナーサックスを吹いているTenderlyというスタンダードナンバーの演奏を収録。激渋。こういう音の人は今はあんまりいないですね。Coleman Hawkinsとか、Ben Websterみたいなの。もちろん技術のある人はたくさんいる。そういう曲とアレンジがないというか、流行っていないというか。

「そんな音を出さないで」

と言われたさー、とMarinoがどこかの仕事の話をして笑っていた。そうだよね。バンドの場合はサウンドしなかったらだめだからね。特にこのごろは軽い音が流行る。Marinoのテナーみたいな音は浮いてしまうのだろう。音色って難しい。なかなか考えさせられる話だ。

第11回配信@松江プラバホール小ホール

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2月の配信収録場所は、プラバホールと決めた。わたしのセカンドアルバム「あなたへ」は2002年にこの大ホールで録音した。

今回は小ホール。小ホールといっても、ステージもない、いわゆるリハーサル用の練習室だが、大ホールより会場費も安いし、わりかし広さがあるのでゆったり使えそうな気がする。

1月はMarino(裏方)と二人でこじんまりと配信したので、二月はゲストを呼ぶことにして、歌島昌智さんとMarino(sax)を誘った。ピアニストの歌さんは、今回はドラマーとして参加していただくことに。

カメラマンには吾郷克彰さんを呼んだ。昨年10月の美保館の時にもサポートで来てくれていたフリーランスの映像カメラマンである。彼の撮影センスも素敵なので、今回も楽しみだった。

ジンバル

吾郷くんはジンバルを持ってるらしい。ジンバルはシンバルとは違います。手持ちのカメラを固定するでっかい自撮り棒みたいなものでそれで撮影すれば三脚で固定したカメラより動きのある絵が撮れてしかも手ぶれもしにくいと、説明を受けて、

よっしゃ、ジンバルで行こう。

と言ったら全員苦笑。言いたいだけ、っていうのがばれた。忘れないように声に出しておきたいだけだよ。ジンバル。ジンバル。

今回は元スクールMarikoのスタッフで力持ちの森田勉さんにも声をかけて舞台設営を手伝ってもらうことにした。歌さんのドラムセットもあるし、音響機材も奥田さんがたくさん持って来るだろうし、吾郷さんの撮影機材もずっしり重い(ジンバルもあるし)。手は多い方がいい。なにしろ、今回の会場は地下にあって、エレベーターがないのだ(ひぃー

カーペット

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外国のライブ動画を見ていると、カーペットやラグをひいてその上で演奏しているのをよく見かける。吸音がよかったり、見栄えがきれいだったりしてナイスだ。日本ではあまり見かけないのはなぜなのか。

もしかしたら靴を脱いで家に入る習慣があるからなのかも。なんだか、カーペットの上に靴で上がるのはちょっとだけ気が引けるし(知らんけどね)。

本物のカーペットやラグは高いし、保管場所もないので、カーペットよりは安いマットをホームセンターで買った。歌さんもドラム用にラグを持っていると言ったので持って来てもらうよう頼んだ。

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       ↑鏡越しに

配信会場の壁に鏡があったのは初めて。カメラマンの吾郷さんが来てすぐに「鏡を使って撮影したい」と言った。鏡の曇りや汚れは意外とカメラに写り込むので森田くんが丁寧に拭いてくれた。この人は大男で茶髪で一見怖そうに見えるけど、こういう細かいところにもよく気がつく人だ(ついでに言うと泣き虫笑笑)。

ドラム

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ピアニストの歌島さんをドラマーとして使うなんて、かなり贅沢。この日の歌さん用にカスタマイズされたドラムセット(韓国の太鼓とか、卵のかき混ぜ器で作ったスティックとか)が味わい深い。歌さんの叩くドラムは適度に間があって、ここちよい。

ソロ演奏のあと、Marinoのサックスと歌さんのドラムとともに演奏した。念願の「かもめ」とか演奏できて嬉しかった。

おまけ映像として、歌さんのピアノで歌うシーンを入れた。当初はピアノとサックスの間に座って歌うつもりだったが、なんとなく、ドラム椅子に座ってみたらカメラの構図的にも都合がいいので、そのまま歌う。弾き語りならぬ叩き語りをした。おもっせかったー!(出雲弁でおもしろかったー!の意)。

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このトリオは好評だったのでまたどこかでやってみたいと思う。

第12回配信@島根県民会館中ホール

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島根県民会館中ホールでのコンサートは2008年から毎年行っている(2019年度はコロナのため中止)。いつも開催の半年くらい前からミーティングをしている。出演者自らミーティングに来るのはあまりないそうだ(笑)。

今回は、コロナ禍であるということで、客席は半分以下(600席のところを200席)で、配信もセットで行うということを会館さんと決めた。出演は齋藤潔さん、Marino、そして岡山の檜山学さんというメンバーだ。ライブのタイトルは昨年の12月の「まりごころ」をいただいて「まりごころ2021」とした。

ミラーボール

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前日にみなで集まってリハーサルをした。ステージセットを見て驚く一同。バンドの並びはピアノを他のメンバーが取り囲む形だが、齋藤さんがピアノの影に隠れてしまわないように、台が用意されていた。台の上で嬉しそうな齋藤さんは金剛力士像みたいだった(笑)。

また、「ミラーボールがあったら嬉しいな」と打ち合わせで言ったら、なんと、4個も用意されていた。出演者が4人だから一人一個・・・(笑)。わーい。染太郎さんではないが、久しぶりの舞台でいつもより多めに回しておりますーーー!!!

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会館スタッフ

島根県民会館のコンサートではスタッフのみなさんが、楽しげに生き生きと動いてくれる。今回は外注の業者を1人も入れず、照明、音響、舞台を担当してくれている。会館スタッフの技術力も高いのだ。

また楽屋のケータリングにも松江や島根の名産が用意されて、ゲストにも喜ばれる。檜山さんも「ここのみなさんはとてもあたたかく感じる」と言ってくれて嬉しかった。お迎えする側のわたしとしても鼻が高い。

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配信チーム

今回は、森田裕典さんの会社U1createに撮影から編集までをお願いすることにした。いつもスタッフとして働くMarinoは今回は演奏に集中してもらう。

出演者が4人なので、カメラの台数も多めだ。森田さんの手配で、矢澤敏一(U1 create)さん、吾郷克彰(ONE DAY)さん、奥井惇士(Acchu)さんの撮影隊チームが来てくれた。配信の録音部分は、奥田隆さん。ありがとう精鋭たち。

再会

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今回のコンサートを見るために、宮古島から飛行機を三回も乗り継いで(宮古→那覇→伊丹→出雲)Marinoのご両親が来てくださった。なかなか宮古島に帰れずにいた彼女だったので、涙の再会だったと聞いてもらい泣き。再び元気に会えてほんとによかった。

家族でMGに行ったらお店の看板娘のあっちゃんとMarinoのお父さんが同い年で、音楽の話で盛り上がったそうだ。なんでしょう、あの団塊の世代の結束の強さ。

お世話になりました

今回のコンサートは盛りだくさんな内容となった。10年経った311のことや、ピアソラ生誕100周年や、筒美京平の楽曲や、檜山さん齋藤さんのオリジナル曲など、この日、この時のための曲を好きに勝手に演奏させてもらった。

アンコールは筒美京平ナンバーの「お世話になりました」。配信最終回の最後の曲はこの曲でと決めていた。それがこの時のまりごころだったのだ。1年間みんなよくがんばりました。

あ、そうそう。「みんな絶対知ってる歌だから」とこれを歌い出したら、20代の甥は「知らんけど」って思ったらしい。あ。それもそうか。昭和はもうデフォルトじゃないんだね。でも、そんな甥もいい歌だなって思ってあとで調べたらしい。「グッモー!」の井上順さんだよ。筒美京平さんらしいキャッチーなメロディだからすぐに歌えるはず。

感想

一年間の配信ライブは何かに憑かれたように夢中で走り抜けた。なんであんなにやらなきゃと思ったか、もう今となってはわからない。そう、そんな昔のことは忘れたんだよ。みなさんからの投げ銭をいただいて、本当に助かりました。その上、「毎月楽しみにしています」なんて言っていただいて、ありがたいことでした。

まだまだ感染はおさまらないけど、こんなことでつぶれるわけにはいかないよね。みんなで乗り越えて行きましょう。せっかく覚えた配信、秋からまた何かで役に立てようと思います。そのときはまたお付き合いくださいね。

覚書

Mariko Hamada Live  Stream vol.10

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配信日:2021年1月24日(日)20時~ 
出演:浜田真理子(p, vo) 
場所:Music bar Birthday(松江市)
音響:録音:撮影:編集:デザイン: Marino 
協力:Music bar Birthday 
選曲:1Crazy
      2彼方へ
    3涙としあわせ
    4スカイレストラン
        5舟唄
        6Mate
        (7Tenderly)

Mariko Hamada Live  Stream vol.11

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配信日:2021年2月27日(土)
出演:浜田真理子(p, vo)
共演:歌島昌智(dr)Marino(sax)
場所:松江プラバホール 小ホール
音響:奥田隆
撮影:吾郷克彰
編集:デザイン:Movie: Marino
舞台:森田勉
選曲:1The Crow
         2めぐりあい
         3あなたから遠くへ
   4やつらの足音のバラード
         5神様の街の酒場
   6かもめ
   (7Dream a little dream of me)

Mariko Hamada  Live stream vol.12

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配信日:2021年3月20日(土)
出演:浜田真理子(p, vo)
共演:齋藤潔(bass)檜山学(accordion)Marino(sax)
場所:島根県民会館
音響:島根県民会館スタッフ
照明:島根県民会館スタッフ
録音:奥田隆
撮影:森田裕典(U1 create)、矢澤敏一(U1 create)、吾郷克彰(ONE DAY)、奥井惇士(Acchu)
編集:森田裕典(U1 create)
舞台:島根県民会館スタッフ
選曲:1明星
   2たそがれマイラブ
   3赤い風船
   4はためいて
         5サイトウワルツ
   6極上のワルツ
   7Love Song
         8リベルタンゴ
         9さよならが降るとき
        10街の灯り
    11お世話になりました

Love & Peace

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感謝をこめて。



一週間に一度くらいの頻度で記事をアップできればと思っています。どうぞよろしくお願いします。