期日前投票、地球交響曲、配信ライブ
朝から盛り沢山な日。昨日東京でのライブを終えて戻ってきたマリノが配信ライブ動画の編集を遅くまでかかって仕上げていた。朝一で書き出そうとするが、パソコンの調子が悪くなかなかアップロードが進まない。
1時間経っても数パーセントしかはかどらないので、焦る。いやいやいやいや。ないわー。この調子では今夜の配信に間に合わない。そこでデータを一旦HDにコピーしてもらってわたしのパソコンからアップロードしたらすぐにできた。マリノのパソコンは配信用の動画で容量がいっぱいになっていたようだった。お仕事ご苦労さんです。アップロードできたことを確認して、とりあえず、期日前投票に出かける。宮古島から不在者投票用の書類を取り寄せていたマリノも一緒に市役所へ。投票はあっけなくすぐに終わった。5分かからなかった。こんなに簡単なのになあ。投票率が上がるといいなあ。
家に帰ってFMラジオの「浜田真理子のご機嫌さんで」を聞きながら、ユーチューブの体裁を整えて今夜の配信ライブの配信時間の予約も設定して準備万端整いました。気づくともうお昼。あわてて昼ごはんを食べて安来へ向かう。
安来のアルテピアの小ホールで、今日はしまね映画祭の「地球交響曲第九番」を見るつもりだ。しまね映画祭は今年30回を迎える映画祭で、島根県内の15会場で15作の映画がまわりもちで上映されるのだが、どの会場も1日限り。先日は松江テルサで「なぜ君は総理大臣になれないのか」を見た。今回の「地球交響曲第九番」は今年の映画祭のテーマ映画となっている。安来アルテピアはちょっと遠いけど配信ライブの準備もできたことだし、どうしても見たいから行く。
パンフレットを買ってご満悦。
「地球交響曲」は不思議な映画だ。パンフレットによれば「イギリスの生物物理学者ジェームズ・ラブロック博士が提唱する『地球はそれ自体がひとつの生命体である』と考えるガイア理論に基づき、様々な分野の賢人たちの珠玉の言葉を美しい映像や音楽とともに描く、龍村仁監督によるオムニバスドキュメンタリー映画『地球交響曲』シリーズの最終章」なのだそうだ。
初めてこのシリーズを見るのが最終楽章でいいのか、とは一瞬思ったがしかたがない。なんでもタイミングですから。今回は第九番だけに、ベートーベンの交響曲第九番を取り上げている。出演者の一人目はコバケンことマエストロ小林研一郎さん。なんと第九をこれまでに500回指揮してきた”炎のマエストロ”と呼ばれる人だ。
それから認知考古学者のスティーブン・ミズンさん。ホモ・サピエンスの前に生きていたネアンデルタール人は、最近の研究によって、言葉を持たず歌声でコミュニケーションをとっていたのではないかと考えられているそうだ。その部分を見ているとき、隣のマリノが「自分たち(宮古島の人たち)はネアンデルタール人の系譜だはずよ」とつぶやいて、興奮しているのか、落ち着きがない。こらこら、映画を見るときは静かに。
そして、2018年のノーベル生理学・医学賞をとった本庶佑(ほんじょたすく)さん、それから京都法然院の貫主の梶田真章さん。二人はいのちの仕組みを語り合う。
一見、それぞれがどう関係しているのか、最初はつかみづらいけれど、少し離れてみるとぼんやりとその大きな姿が見えてくる。個別の出来事は独立してあるようで、実は大きなパズルの🧩ピースの一つなのだとわかってくる。俯瞰が大事。そして俯瞰するためには鳥になって高く飛ばないと。
地球上に人類が現れたのは、地球の歴史からすればほんの最近のことだ。またベートーベンが最後に書いた交響曲第九番には、初めて人間の声、歌声が取り入れられた。うーん、なんか、わかりそうで、ちょっとまだもやっとしている。霧の向こうに何かある、という気がするのだけど。
とにかく、この映画の全体像を見るのにはやはり、第一番から見るのがよいのだろう。今度まとめて見ようと心に決める。
なんかオーケストラで第九も聞いたし、すごく壮大な気持ちのまま秋晴れの9号線を車を走らせて戻る。この空も、雲も、わたしも、地球の一部じゃないですか。ほらほら。という感じで。途中選挙カーにも遭遇する。あ、そうだと、また日常に意識が戻ったりして、レンズがズームインしたりズームアウトしたりする感覚で体が揺れるような感覚。はー、もしかしてこれがグルーヴというものでしょうか。知らんけど。
帰りにたい焼きカフェ鯛吉でたい焼きを食べながら、マリノと宇宙の神秘について語り合う。お土産にたい焼きを買って帰る。家に帰ると、娘が孫ABを連れて来ているし、妹が孫CDを連れて来ているし、なんか女ばっかりで4世代総勢9人(のちに姪が来て10人)、わやわやがやがやである。
わやわやなまま夕食(カレー)を食べていよいよ配信ライブ。みんなで拍手して見始める。孫CDが「これはやだー、アンパンマンを見たいー」と言ったが(苦笑)、それは優しくなだめてなんとか見始める。今回の配信ライブはゲストに鳥取県在住のシンガーソングライター奥田さやかさんをお迎えした。選曲テーマは「赤」にしてみた。秋ですし。「アカシアの雨が止むとき」は洒落ですけど。孫ABは「赤い屋根の家」を知っていると言い、一緒にくちづさんでいた。「赤い風船」の時には妹がハモろうとして音をはずしていた。そうやって家族で、仲間で見ていただければ嬉しいのだ。
11月14日まで見れますからねー。
奥田さやかさんは、わたしの作詞ワークショップで作った歌を歌ってくれた。彼女はこれまであまり自分のことを歌った歌がなかったが、今回は思い切って書いてみたと言っていた。麻薬探知犬の歌、奥さやの他に誰が書けますか?おめでとう。チャレンジに乾杯である。
忙しい日だった。それもこれも、みんな地球の一部の、そしてつながったできごとなんだろうか。ネアンデルタール人のことや、ベートーベンのことや、DNAのことや、石垣島の白保4号のことや、赤い屋根の家のことや、麻薬探知犬のマーカーのことや、選挙のこと、時間や距離を飛び越えて考えをめぐらせて、なんと今日は忙しいことだったろう。とにかく脳が疲れたので、配信ライブをもう一度一人でゆっくり見ながらたい焼きを食べることにします。