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【風の声を聴く】'20.12①~上空の寒気と降水予想~

今年も、テレビ各局が来年度の改編を見据えたオーディションを行う季節になりました。コロナ禍で募集をかけられるのか、果たして不安でしたが、私の勤務するNHKでも開催することになりました。
私はここ数年、キャスターの採用試験や研修を一貫して担当してきました。
NHKにおける息の長い気象キャスターの共通点は、「防災報道への対応力と意識の高さ」に尽きます。災害から人々の命を守るために、予報のブレを絶えず見逃さないように解析し、突然の放送でも進んで志願し、大げさに伝えることなく的確な言葉を選び、気象庁の発表する防災情報を落ち着いて放送で伝えられる気象予報士です。30年選手の大ベテランにも関わらず、驚くほどに謙虚で真摯な姿勢です。
気象の仕事に携わっていきたいと考えている方、ぜひ、画面の奥の人柄にも思いをはせながら、NHKの気象キャスターの解説を聞いていただきたいと思っています。
さて、前号の見通しで記しましたが、関東はぐずついた天気が多くなり、気温が予想ほど上がらない日が多くなりました。この記事を書いている5日土曜日の正午の気温は6.4℃。(気象庁HPより)

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12月第1週は、一度も最高気温が15℃に届きませんでした。
記録的に暖かかった11月から、いよいよ師走の寒さへ。冬に気を付けたい基本事項をおさえていきましょう。

==== 目次 ~2020.12.6号~ ====================
◆できごと【11月15日(日)~12月5日(土)】
◆解析のポイント『上空の寒気と降水予想』
◆旬のキーワード『新型コロナウイルスと低温・乾燥』
◆今後の見通し・編集後記
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