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【風の声を聴く】’20.4②~春の寒冷渦〜

みなさん、体も心も、健やかにお過ごしでしょうか。
私は在宅勤務になって、早1か月。これまでと変わらない、いやむしろ増えつつある仕事の分量と時間的拘束に対して、合間に発生する家事との両立に、正直、疲弊しつつあります。
ただ、在宅勤務という選択ができるのは、こうしたコロナ禍でも、がんばって出局して、メールで送られてきた放送原稿をアナウンサーに届けたり、電話会議に基づいてCGを作成したり、生放送で機械を操作したり、スタジオでコメントをしたり…といつも以上に過剰にかぶさってくる業務をさばいてくれる仲間がいるからです。感謝しないといけませんね!

さて、先日、気象庁から、冬の天候の特徴と要因について、異常気象分析検討会の分析結果が発表されました。(気象庁HPより)

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要因は、これまでも『風の声を聴く』シリーズでお伝えしてきた通りです。

1.シベリア高気圧やアリューシャン低気圧が弱く、日本付近が西高東低の冬型の気圧配置になる日が少なかったこと
2.日本付近で、偏西風が北側に蛇行していたため、寒気が流れ込みにくかったこと
3.正の北極振動が卓越していて、シベリア付近で寒気が蓄積されなかったこと
4.地球温暖化に伴って、気温の上昇傾向が続いていること

2の偏西風の蛇行の原因については、1月号第1刊で取り上げた、正のダイポールモード現象がかかわっているといえます。
お時間のあるときに、過去の記事と照らし合わせてみるといいでしょう。

気象庁も認める異常気象となった冬。
その余波で、今、日本付近は寒気の影響を受けやすい大気の流れになっています。振り返っていきましょう。

==== 目次 ~2020.4.19号~ ====================
◆できごと【4月5日(日)~4月18日(土)】
◆解析のポイント『春の寒冷渦』
◆旬のキーワード『雨と風の強さ』
◆今後の見通し・編集後記
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