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団欒長屋@豊中市 卒論リサーチの旅(関西編)

東京中野の戦後間もなく建てられた古民家を借りて、DIYでコツコツリノベした秘密基地を、みんなの秘密基地にしたい!
そんなことを在学中(2022年現在4年生)のBBT大学の卒業論文でも研究中です。様々な取り組みを知るために、6月末に関西へ旅してきました。

2日目は、西成〜大阪中之島美術館〜WeWork 御堂筋フロンティア〜尼崎〜豊中市〜高槻〜西成とあちこち大移動!

今回は2日目後半。
大阪の豊中市にある、"子どもを真ん中にした多世代交流の拠点"をめざして運営されている「団欒長屋」に見学に行ってきました!

団欒長屋の外観

団欒長屋とは
だんらん?ながや?長屋なの? 実際には長屋ではありません。
でもかつて長屋で暮らす人々は、
隣近所で困ったことがあれば「お互いさま」で助け合っていました。
子どもだってみんなで育てていました。

核家族で育った私たちには、イメージでしかありませんが、
そんな現代版「向こう三軒両隣」のような共生の風景を目指して、
大阪府豊中市蛍池に「多世代でつながる子育て空間」をつくります。

団欒長屋ホームページより
https://danran-nagaya.com/
代表の渕上桃子(ふちがみももこ)さんと一緒に

団欒長屋の代表の渕上桃子さんとは、1999年か2000年になった冬あたりに、ハンガリーのブダペストので出会いました。その頃の私の彼女に対する印象は、美人すぎるサックス奏者。実際にサックス演奏を聞いたことはありませんが、アメリカなどで演奏活動をしている話をきいたりして、めっちゃかっこいいなぁと思ってました。

団欒長屋プロジェクトの看板
保育所から学習支援など、様々な活動をされています。

ブダペストでは、そんなに話したりはしていませんでしたが、旅での繋がりは不思議で、なんとなく旅仲間同士でつながっている感じ。もともと放浪していたモモちゃん(渕上桃子さん)が、こんな風な活動をしているのがとっても面白くて、Facebookなどでいつも様子を楽しく見ていました。

あの頃、私も含めて放浪癖のある人たちは、日本に定住をするというイメージが湧かないような人も多かったなぁと思います。日本社会になじめず、あるいは自由な海外生活が楽しく、帰国してもお金を貯めてすぐに旅に出る人がたくさんいました。

モンゴルで会ったあとに、ヨーロッパで再会して、その数ヶ月後にネパールのカトマンズのインターネットカフェで隣に座っていたりする、なんていうのは、旅人あるある。まあ、行くところが同じような場所だし、当時は口コミで情報を集めているから、そうなるよね、という感じですが、旅人の世界も狭い世界だったなぁと、振り返ると思います。

そんな私もやどやゲストハウスを始めるまでは、根無草でふらりと生きていくのかなとも思っていたので、人生ってよく分からないものです。

モモちゃんも、あの頃の自分は今の自分を全く想像してなかったね、放浪しながら生きていくのかなと思っていた、と。

放浪から帰ってきて、様々仕事をして、シングルマザーになったときに、一人で子どもを育てることに不安を感じて、多世代交流の拠点を作れたら安心だなという想いで「団欒長屋」を作ったという話をサラッとしてくれました。

でも作ると言っても、子育てをしながら、収入も確保しなくてはいけないし、本当に大変だったんだろうな、と思います。

はじめは学童から試しにやってみて、その後、自ら保育士の資格も取得し保育所を開設。子供食堂の活動にも早くから取り組み、もともと地縁のなかった地域の方からも信頼を得て、今では行政の会議にも呼ばれる存在になっているとのこと。

とにかくやってみて、常に何が必要とされているのかを考え、試行錯誤を繰り返して、やってきているのが、本当にすごいなぁと思いました。

小さな空間を最大限に生かしている工夫が随所にみられます
業務用冷蔵庫の入ったキッチン
子供食堂はコロナでおやすみ中
かわりにお弁当のテイクアウトをやっているそう
「あしたのまち・くらしづくり活動賞」
内閣官房長官賞を受賞
私が伺ったときにも子どもたちがのびのび遊んでいました

草の根の活動ですが、こういう場所が私たちが子どものころは普通に存在していたのかもな、と思いました。

機能としては、保育所だったり子ども食堂だったりしますが、この場所を起点に、人々が集い、出会い、交流するというのが、ここの雰囲気だから肩肘張らずにいい感じにできるんだろうなぁと。

もちろんどんなことにも課題はあり、小規模の施設は、目に見える仕事だけでなく、裏側のあらゆる地味な仕事をやり切るリソースが足りないという問題は、他の場所と同様に持っているとのことでした。

これは組織の大小に限ったことではなく、事務仕事に時間を取られて、本来のやりたいことをやる時間が限られてしまう、などとのことはよくある話。

このあたりは、DX化で解決できることも現代なら多いけど、小さな場所ではじゃあ誰が考える?仕組みを導入する?など、限られた時間の中で全部はできない。

そのあたりもモモちゃんは考えていて、プロボノさんとの連携を進めていたりと、とても参考になりました。このような小さいけれど大事な組織の小さな課題を分解・見える化して、情報やリソースを共有できたりすると、いいのになぁ、なんて思ったり。

自分の周りを見渡して、必要とされていることをコツコツ積み重ねていくと、こんな風にどんどん形になっていく。とにかくまずはやってみることが大事なんだなぁとあらためて。

団欒長屋のホームページはこちらから

素敵なホームページ、ぜひみてみてください!

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