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更年期との付き合い方

更年期とは?
個人差はありますが、50歳を過ぎたころから女性は更年期が始まり、生理が止まり心身ともに大きなトランジションが訪れます。

他人事に思っていた私が、ついに、このステージが訪れました。
アメリカ国内を西から東に引っ越し、ビジネスでも大きな変化が訪れ、公私ともに心身ともにインパクトがある時期となりました。
自分のためでもありますが、女性の誰もが通過するであろう更年期について、情報を共有しておきたいと思います。


更年期の3つのステージ

更年期は、閉経周辺期、更年期、閉経後と3つのステージにわけられます。
エストロゲン濃度が徐々に低下していく過程を閉経周辺期と呼び、個人差がありますが3~5年、人によっては10年続き場合があります。
最後に生理が来てから1年間生理がこなければ、閉経と診断されます。この1年間の間が更年期で、排卵が完全にストップし、エストロゲン濃度は大幅に低下します。
最終生理から1年が過ぎた閉経後は、様々な健康へのリスクが生じることを知っておかなければなりません。

更年期の症状

ホットフラッシュ、不眠、骨密度の低下、コレステロールの上昇、膣の乾燥、感情のアップダウン、体重増加、性欲の減退。。。多くは女性ホルモンの低下により生じるものです。

図:大塚製薬 更年期とは

私の経験では、急に顔のほてりと動機があり、「あ~これが噂のホットフラッシュ?」と思ったのが始まりでした。そして、数か月すると、不安感、イライラがとてつもなく強くなってきたのです。
これは経験してみないと辛さがわかりませんね。。。

エンドカンナビノイドシステムと更年期

エンドカンナビノイドシステムは、細胞にある受容体どうしのネットワークで、体の恒常性を保つ役割があります。麻に含まれるカンナビノイド(THCやCBDなど)が受容体に結合しますが、エンドカンナビノイド(体で作られるカンナビノイド、内因性カンナビノイド)にも影響を与えます。

エストロゲンは、ある種のエンドカンナビノイドを分解する脂肪酸加水分解酵素(FAAH)を調整する働きがあり、エンドカンナビノイドシステムに関与しています。エストロゲン濃度が高ければ、エンドカンナビノイド濃度も高く、エストロゲン濃度が低ければ、エンドカンナビノイド濃度も低くなります。

ある予備研究で、早期閉経はエンドカンナビノイドの欠乏が関係していることが示唆されています。
エストロゲンは、感情や感情の返答を調整するためにエンドカンナビノイドを利用することから、エストロゲン濃度が低下する更年期で、気分のむらが生じるのはつじつまがあいます。

更年期症状への大麻草(カンナビス)の良い働き

では、更年期の様々な症状に大麻草がどのように働きかけるのか、ご説明します。

1.ホットフラッシュ
神経伝達物質のアナンダミドは、化学的にTHCと似通っており、幸福感や快感を司ります。また、体温を調整する大事な機能もあります。
大量のTHCは体温を下げる働きがあることがいくつかの研究でわかっており、THCはホットフラッシュを抑えるカギとなるカンナビノイドである可能性があります。
反対に、少量のTHCは体温を上げるので、正しい摂取量というのを知る必要がありそうです。

※日本では、THCは法的に使えませんが。

2.不眠
寝ているときに、ほてりや発汗があると、何度も目覚めてしまい睡眠障害の原因となります。体温調整やリラックスのために大麻草が役立つ可能性はあります。

3.感情のアップダウン
エストロゲンは気分や感情への影響を安定させるために内因性カンナビノイドの利用に一役買っています。この内因性カンナビノイドのレベルの低下は、不安やうつ症状の引き金になる可能性があります。

幸いなことに、多くの人々がCBDとTHCが助けになると感じています。研究によれば、カンナビスは気分を調整し、うつや不安の感情を軽減するのに役立つことが示されています。

4.性欲の低下
更年期の訪れにより、パートナーとの関係に大きく関係するのが性欲の低下と膣の乾燥ではないでしょうか。
正直、男性にこの更年期の辛さを理解してもらうのは困難極まります。膣の乾燥による性交痛により、ますます性欲は低下し、夫婦の関係性にも悪影響を与えかねません。
THC含有バーム、CBD含有インティマシーオイルなど、大麻草を使った局所に使用する製品も出回っています。

5.骨密度の低下
エストロゲンには、骨代謝に対して、骨吸収を緩やかにし骨からカルシウムが溶け出すのを抑えます。そのため、更年期によりエストロゲンが低下すると骨吸収の速度があがり骨が脆くなります。

ある研究によれば、CBG、CBD、CBC、およびTHCVは「骨成長を促進し、閉経後の骨粗鬆症の予防に役立つかもしれない」と報告されています。

6.体重の増加
いくら食べても太らなかった私も、更年期のホルモンには負けました。不快な症状も要因ですが、運動量も減って筋肉量も落ちて、とにかく太りやすくなっています。
THCは空腹感を増すことで有名ですが、他のカンナビノイドはそういった影響を与えません。代わりに、高THCVの品種は、食欲を抑える働きが期待できる可能性があります(動物実験ですが)。

おわりに

閉経前後の10年間を更年期だそうです。避けては通れないステージなので、客観的に自分をみて、自分を労わり、上手にかわしていけるようにしたいと思います。
そして、女性の皆様にもぜひ一緒にこの更年期を乗り切ってほしいと心から願っています。


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