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倉敷発 東京で得た 実りの秋|2024.霜降・霜始降
霜始降(しもはじめてふる)
「上京」というのは、なんて響きが良いのだろうと思う。
両親の家が東京にあり、つい1年ほど前までは東京に住み、東京で働いていたわたしにとっては、東京は生活の場で。倉敷に移住してから数回帰省したけれども、「都会に来たぜ!」という高揚感よりは「ま、こんなもんだよね」と東京にいるわたしもまたどこかしっくりくるような気がしていたけれども。
でも、暮らしていたときと大きく異なるのは、それが日常ではなく旅になったこと。日常だったころは贅沢だとなかなか入れなかったパン屋さんや、本当は食べたいけれどもちょっと高級なお菓子も「せっかく東京に来たのだから」と食べられるようになったこと。
そんなわけで、InstagramのDMにフォロワーさんから
「真梨子さん、東京出張にいらっしゃるそうですね。私もその日は東京にいるので、お会いできませんか?」
とご連絡が来たときには舞い上がって、長野は軽井沢のベーカリー【浅野屋】を待ち合わせ場所に指定した。以前東京で暮らしていたときは最寄り駅にあったにも関わらず「なんて高級品!」と眺めているばかりだったベーカリー。
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今回連絡をくれたのは、わたしの発信を見て高梁川流域ライター塾の受講を決めてくれたかた。しかもなんと、わたしと同じ補聴器ユーザーさんで【情報アクセシビリティ対応】の希望を出して申し込みをしてくださったかたのひとりで。
耳がきこえにくくても、障がいがあっても、やりたいことを仕事に。住みたい場所に移住する選択肢を。
そんな事例のひとつとして「倉敷だったら実現できますよ」の発信をしている身として、お耳の仲間にわたしの発信が届いているというのはやっぱりうれしい。SNSって読んでくださっている人の顔が見えないぶん「本当に届いているのかしら」と心配になってしまう瞬間も往々にしてあるので。
おいしいパンを食べながら、わたしの発信を実際に見てくれているかたとお会いして、「キコエナイのにライターって。キコエナイのに移住って……」を当事者から実際に質問してもらって、それにじっくりと答えさせてもらう。なんだか、夢のような時間だった。
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ちなみにわたしが移住や転職に踏み切った理由は、わりとシンプルに「友人から誘ってもらった」なんだけれども。誘ってもらうために、仕事をしながら文章を書いて発信し続けていたし、わたしの人生をプラスに変えてくれる人と会う時間やそのためのお金を惜しまないでいたのは大きいと思う。
実際に移住・転職してみて思うのは
人間、余白がないと新しいモノを取り入れられない
ということ。大きなものを手放せば、その空いた余白には必ずそれだけのものが入ってくる。東京での生活、東京での公務員の身分を手放したからこそ、倉敷で大きく深呼吸をしながらずっと憧れていた「書く」を仕事にできるようになったように思う。
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たぶんこれは、東京で暮らしているまま、公務員をしながらではできない暮らし方や働き方で。便利の良い生活圏や安定した身分を手放すにはだいぶ勇気が必要だったけれども、今のわたしがここにいるためには必要な断捨離だったと思っている。
ただそれは、何も考えないでえいやっと決めたというよりは、数年かけてお友達に誘ってもらえる種まきをし続けたからこそ、お誘いがわたしにとって良いタイミングだったことが重なっただけの話であって。
今の生活を手放すことに不安があるうちは、種まきに精を出していても良いと思う。種をまかないことには芽が出ないけれども、出た芽を育てるか抜いてしまうかはそのときの自分が決めればよいので。
わたしはたまたま、「育てられるぞ」という環境が整ったタイミングで新芽が出てきて、それに水をやっていたらたまたま育っていっただけ。今まで見つけたけれども育てる自身や環境が整っていないからと、雑草と一緒に抜き取ってしまった新芽もたくさんあった。
高梁川流域ライター塾は、受講してそれで満足でもOK。そこから本格的にライター活動をはじめるもOK。まずは、受講すると決めてお金を振り込んで申し込みをした彼女の行動がすごいなと思うし、しかも直接会ったことのないわたしに「話を聞きたい」とDMをするなんて勇気が要ったはず。
せっかく受講すると決めたのならば卒業してほしいと心から思う。全力で応援の気持ち。
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ありがとうございます!
このあと参加した岡山県移住フェアでも、関東圏から倉敷への移住を検討する人たちとたくさんお話ができて
#くらしきで暮らす を1年近く発信し続けて、今このタイミングで「上京」できて本当に実りある秋。
実は、この前日に訪問した認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが、移住検討者や移住経験者にとってとてもおもしろい場所だったので、次回のnoteはそちらの紹介を検討中。
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【霜降】朝晩の冷え込みがさらに増し、北国や山里では霜が降りはじめる頃。
初侯:霜始降(しもはじめてふる)10月23日~10月27日
次侯:霎時施(こさめときどきふる)10月28日~11月1日
末侯:楓蔦黄(もみじつたきばむ)11月2日~11月6日