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この秋も 投票行って 外食を|2024.寒露・菊花開


菊花開(きくのはなひらく)

♪♪~ 投票行って 外食するんだ ~♪♪

初めてこの歌詞を見たときのわたしは小学生で、当然選挙がどんなものかわからなかったけれども。それでも、「トウヒョウ行って ガイショクするんだ」という歌詞はずっとずっとわたしの脳裏に刻まれ続けていて。

数年後、小学校の社会科の授業で「選挙」という制度を教えてもらい、地元の議員さん(母の幼馴染が議員さんだった)が主催するお食事会に呼ばれてその数日後に家族に連れられ中学校の体育館に足を踏み入れて「センキョ」が「選挙」だと気づき。「ガイショク」が「外食」と一致したわたしは、仙台で20歳を迎えた。

祖母の御前×選挙ハガキ

初めてわたしの選挙はがきが我が家に届いた日の祖母の喜びようを、今でも鮮明に覚えている。選挙公報の読み方、期日前投票のしかたをひととおり教えてくれた後に

「だれに投票するか、どのタイミングで投票するかは自分で決めるのよ」

とハガキを手渡してくれた。

あんなにも「自分のタイミングで」と言ったくせに毎晩「期日前投票、行った?当日急に病気になることだってあるんだから早く行くのよ!」と日々急かされ、投票した旨を伝えたときの安堵した表情と言ったら。

祖母は、あの時代にしては珍しいワーキングマザーで反原発で水環境のNPOの代表をしていて。とにかく尖った人だったけれども。それは、第二次世界大戦で夫を失った曾祖母が戦争遺族年金でシングルマザーとして育てた子だったことと、きっと繋がるんだろうと思う。

とにかく「わたしたちの権利」を真剣に考え、語る人だった。

倉敷市地域おこし協力隊×投票

そんな祖母に育てられたわたしは、我が家に届いた2024年岡山県知事選挙のハガキを祖母の遺影の横に置いて、期日前投票の初日を迎えたというわけ。

祖母が見ていると思うと、こういう機会にもちゃんと向き合えるような気がする。それに、聴覚障がい者として、地域おこし協力隊として地域に関わっていると、自然と議員さんとの交流も生まれてくるわけで。

「この人に投票すれば、こんな生活になるだろう」というのを、選挙ポスターを眺めながらなんとなく想像できるようになった今。すんなりと投票所へ足を運ぶことができた。

倉敷市の期日前投票の会場は、以下のとおり。

・倉敷市役所本庁舎
・児島支所
・水島支所
・玉島支所
・庄支所
・船穂支所
・茶屋町支所
・真備支所
・イオンモール倉敷(10/19~10/21のみ)

ということで、わたしは倉敷市役所本庁舎の会場へ。

高校生×選挙

会場に到着すると、市役所の職員さんの横に緊張した面持ちの学生さんが。なんと、高校の体験授業の一環で期日前投票の案内や投票用紙の交付をしてくれるんだとか。

そういえば。わたしが人生で一番投票権を欲しいと思っていたのは高校2年生くらいの頃だったように思う。

わたしの通っていた高校の政治経済の先生はとても熱心で、毎週必ず時事問題テストを実施していて、その点数が成績の大きな部分を占めていた。しかもそれがだいぶマニアックな問題だったので、各政党のマニュフェストのおおまかな内容を把握しておく必要があって。

夕食の時間にポロリと選挙の話をしたら、以外にも両親はそんなに関心がなくて。「それならば、その選挙権をわたしにくれよ!」とわりと本気で思っていた。

まったく尖った高校生だったはずなのに、成人を迎えるころにはなんでこんなにも選挙への関心が薄れてしまっていたのだろう……。そんなこともあったから、成人年齢の引き下げには賛成だったし今回の高校生の体験授業もなんて素敵な試みなんだろうと思う。

緊張しつつもはにかみながら高校生が渡してくれた投票用紙に、スラスラッと候補者の名前を書いて投票箱へ。

選挙×……

投票箱に投票用紙を入れる緊張感と、投票所を後にする清々しさって何度投票しても変わらないなと思う。そこら辺のサウナよりめっちゃ整う気がする。

【国民としての権利】を行使した達成感のおかげなのか、投票用紙に使われる「ユポ紙」の書き心地の良さのおかげなのか。

多分、両方。ユポ紙の書き心地の良さは、絶対に癖になる。

ユポ紙最高。

高石真梨子のInstagramより

投票終えた帰りは、外食とまではいかなかったけれども唐揚げを買って帰りました。

ジューシーなお肉、最高。
投票行って外食、最高。

【寒露】草に宿る露が冷たく感じる頃。
初侯:鴻雁来(こうがんきたる)10月8日~10月12日
次侯:菊花開 (きくのはなひらく)10月13日~10月17日
末侯:蟋蟀在戸 (きりぎりすとにあり)10月18日~10月22日

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