自己紹介・英語コーチになった理由
こんにちは!英語コーチの矢野茉莉子です。今日は改めて自己紹介をまとめてみます。
シンガポールの自宅から日本人のお客様、特にビジネスパーソンの方に向けてオンラインで英語コーチをしているほか
ありがたいご縁があって、通訳翻訳事業・英会話スクール・キッズプログラミング・企業および教育委員会などへ英語研修を実施している日本の会社で取締役をしています。
昨年こちらの会社に英語コーチ部門を立ち上げて、現在は複数名の超敏腕コーチとともにクライアントさまのサポートをしています。
ちなみに私が英語コーチになるまでのキャリアとしては
上智大学の外国語学部英語学科を卒業したあと、大手日系企業や教育ベンチャーを経て外資系企業に転職。
ドイツ系とアメリカ系の2社で社長秘書や人材育成、社内通訳や経営企画室での企画運営などをやっていました。
計8年ほど外資で働いたあと、英語コーチとして独立。TOEICスコアは965。
…と、この様に書くと、
まるでもともと英語がめっちゃ得意だったかの様に見られることが少なくないのですが、
ここは声を大にして言いたい。
まったくもって、そんなことはないんです。
確かに英語は好きな科目だったし、だからこそ英語学科に進学した訳ですが
いざ入学して、期待に胸を膨らませた講義初日の絶望感は今でも鮮明に覚えています。
人生最大の挫折
ネイティブの教授が話し始めた瞬間、
「え、ぜんぜんついていけない。。」
「今の教授のジョーク、みんな笑ってるけどなんで?何が笑いのポイントだったの?」
「っていうか全然聞き取れないし英語で発言とか完全に無理なんだけど!」
これまで自分なりに一生懸命勉強して、得意科目を自負していた私の英語力は
大学の講義ではこれっぽっちも通用しませんでした。人生最大の挫折だったと言っても過言ではありません。
周りを見渡せば帰国子女や留学経験のあるクラスメイトばかりで、声だけ聞いていたらネイティブと変わらない美しい発音。
ずっと日本で勉強してきた自分の発音とのあまりの違いに、発言するのがものすごく怖くなりました。
自分が何百時間もかけて勉強してきた英語。それをあっさり飛び越えていく帰国子女のクラスメイトに対して、コンプレックスと嫉妬の塊でした。
「たまたま海外で生まれ育った、ってただのラッキーじゃん。私だって選べるならそういう家庭に生まれたかった。私は日本でこんなに努力して頑張ってきたのに、こんなの不公平だ」
今となっては、帰国子女には帰国子女なりの苦労があっただろうし、そこに公平も不公平も存在しないと思える様になりましたが
その当時は毎日の講義が憂鬱すぎて、すっかり自信をなくした私は毎晩の様に不安と悔しさで泣いていたのです。
「あんなにいっぱい勉強してきたのに、何だったんだろう」
「やっぱり向いていないのかな」
それでも諦めきれなかった。
せっかくあんなに大好きだった英語。自分の武器として、もっと磨きたいと思って入学したはずの英語学科なのだから、ここで諦めたくない。
人生の転機① イギリス留学
そんな思いを抱えて、大学3年生の時にイギリスへ交換留学をしました。これが私の英語力を大きく上げる1つ目の転機になります(留学費用の120万円を必死で貯金して留学した話はこちら)。
必死に貯金してやっと叶えた留学だからこそ、絶対に結果を出して帰りたい。そう思って、留学中に自分と約束していたことがあります。それは
「一語でも多く英語を聞いて、読んで、書いて、話して帰ってくること」。
日本人との交流を断ち、大量の課題図書やレポートに追われながらも毎日フラットメイトと必ず一言は会話をし、イギリス人や留学生との交流の機会を日々探しては参加して。
そうやって毎日必死に過ごしているうちに、いつしかイギリス人や留学生の友人が出来て、一緒に週末を過ごしたり旅行できる様になりました。
その留学を機に、少しずつコンプレックスが自信に変わっていったのです。
一語でも多く英語を聞いて、読んで、書いて、話す。
今思い返すとずいぶん遠回りで、非効率な勉強方法だったと思いますが、これを実行するために色々な勉強方法を試してみたおかげで
どう勉強していけば日本生まれ日本育ちでも英語を身につけられるのか、最短ルートが見える様になりました。
人生の転機② 初めての外資系企業
新卒では日系企業に就職したので、卒業後はしばらく英語から遠ざかっていましたが27歳の時にキャリアップ・年収アップを目指して外資系企業への転職を決意。
少しブランクがあった上にビジネス英語は全くの未知の世界だったので、書店でとりあえず良さそうなビジネス英語の書籍を何冊か買い込みました。
夜な夜なファミレスにこもって、また必死に勉強して、ドイツの某ブランドに転職することが出来ました。これが私にとって2つ目の転機です。
メールや電話などでビジネス英語を実際に使うのは初めてだったし、英語での会議なんてなおさら分からないことだらけでしたが
最短ルートで効率的に勉強するコツが分かっていたおかげで比較的スムーズにビジネス英語を身につけることが出来たと思っています。
少しずつ英語の会議でも発言が出来る様になって、本国からのエグゼクティブのアテンドをしたり海外出張にも行ける様になって
気づけば年収は日系企業時代の2倍を超えていました。
外資系企業、と一口に言っても社内には英語が得意な人とそうでない人がいます。
業務内容によっても、英語の必要性や使う頻度はバラバラであることも多いですが、ある程度しっかり本社に評価されようと思うと英語は避けては通れません。
私よりも勤続年数が長い人や年上の社員も多くいた中で
周りよりもビジネス英語を使えたというだけで、たくさんのやりがいあるお仕事を経験させてもらえただけでなく昇給まで叶えることが出来たのです。
英語で人生は変えられる
その頃から、新しくこんな思いが生まれました。
「英語にコンプレックスを持っている人や英語で苦労している人の助けになりたい」
「英語で人生を豊かにしたいと思っている人をサポートしたい」
「英語ができるだけで人生は変わる。そんな人を一人でも増やしたい」
あんなにコンプレックスの塊だった私が少しずつ英語に自信を持てる様になって、英語を使ったお仕事が出来る様になったり年収アップを叶えることが出来た。
英語が出来なかったら体験できなかっただろう素晴らしい経験も数えきれないほどたくさんあります。
せっかくならこの経験を生かして、自分と同じ様に英語で歯痒い思いをしている人たちの力になりたい。
そんなことを考えながら、いつしか副業としてビジネスパーソンの方向けに英会話レッスンをする様になりました。
みなさんも見たことないですか?カフェで外国人とマンツーマンで話すっていう、あんな感じのレッスンを私もやっていたんです。(コロナ前はそうやってレッスンしている方をよく見かけていましたが、最近はオンラインが主流になって以前ほどは見かけないかもしれませんね)
やり始めた頃は「ネイティブでもないし、帰国子女でもない私でお役に立てることあるのかな?」と不安を抱えながら、ネイティブに引けを取らないレッスンをしようと必死で毎回のレッスンに臨んでいました。
しかし、ある日のレッスンでのことです。
「矢野先生が初めて外資に転職したとき、どんな勉強をしたんですか?」
「っていうか、そもそもどうやって英語を勉強したんですか?」
とある生徒さんに質問されました。
そこで私は先ほど書いた様な、これまでの自分の学習方法を生徒さんにお伝えしました。「でも、正直この方法は遠回りだから、もっと手っ取り早く勉強するならこういう方法が良いですよ」と、その生徒さんの実力と目標に合わせて学習方法をご提案してみたところ、
「うわ〜、こういう話はネイティブの先生からは聞けないので、めちゃめちゃ助かりました!」と喜んでもらえたのです。
喜んでもらえたことがとても嬉しかったとともに、「これ、もしかして日本人として英語を学んだ自分にこそ出来るレッスンなんじゃ…?」と閃くものがありました。
第二言語として英語を学ぶための道筋
それを機に、レッスンの中に日本語で解説を挟んだバイリンガル形式の英会話レッスンや、英語学習方法のコンサルティングなど「第二言語として英語を学んだ自分だからこそ出来るレッスン」を展開する様になりました。
これが今の英語コーチとしてのお仕事にも繋がっています。
せっかく自分を選んでいただいたからには、絶対に後悔させないレッスンにしたい。自分にしか出来ないレッスンをしたい。そう思いながら毎回のレッスンを全力で準備して、一人一人に合わせた内容でカスタマイズしながらレッスンを重ねるうちに、少しずつリピーターのお客様がついてくれる様になりました。
しかも、結構な大企業にお勤めの方だったり、お医者さまだったり、はたまた某バンドのギターリストさんだったり。
普通に考えたら自分が接点を持つことも難しい様な、社会的に権威のある人が私のレッスンを受けてくれる様になっていったのです。
今思えば、本当の意味で帰国子女へのコンプレックスが無くなった瞬間はここだったかもしれません。
自分がこれまでさんざん遠回りをしてきた経験ひとつひとつが、目の前のクライアントさんの役に立つ源泉になっているのを実感するたび、
「あー。あの苦労は無駄じゃなかったんだ」
「今まで頑張ってきて良かった」
と心底思える様になった気がします。
さんざん苦労して英語を身につけたから、日本人が英語を勉強する大変さはよーくよく分かっている。
でも、最短ルートで効率よく勉強すれば、英語は必ず誰にでも身につけられるスキルであることも身を持って知っている。
同時に、そうやって努力して身につけた英語力は、その努力の何倍にもなって自分の人生を豊かにしてくれることも知っている。
私自身がものすごいコンプレックスの塊だったからこそ。
私自身が苦労して、遠回りして英語を身につけたからこそ。
そうやって身につけた英語で世界が何倍にも広がって、ものすごく大きな価値を感じているからこそ。
同じ様にコンプレックスを解消したり、英語で自己実現する人を増やしたい。
だからこそ、私はいま英語コーチをしています。
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