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家庭料理絶滅

家庭料理はいつか絶滅すると思う。少なくとも、今生きている人たちが想像するようなおふくろの味は食べられないものになる。だから、大事にしていこう。

という話をスタッフによくしている。

という書き出しで始めたnoteの下書きを2023年5月に作っていたのに仕上げていなかった。実はこんなふうに仕上げていない記事が下書きに山ほど溜まっている。(怠惰!)

最近「note読みました!」と言われることがあり、読んでいる人がいるのかと真面目に見直したらなかなか酷い状況だったので一つ一つちゃんと公開していこうと思う。

・・・・・・2023年5月の時点で書いていたこと・・・・・・

普通のお母さんが作るみたいなごはんが食べたい

私が家庭料理を意識したのは、料理の仕事になんとなくついてしまったある日、なんとなしに友達に「どんなご飯が食べたい?」と聞いたところ「普通のお母さんが作るみたいなご飯が食べたい」と言われたこと。

色々調べたりして「家庭料理に価値があるかも」と思ったから、家庭料理の価値を再定義しようとはじめた。

家庭料理は誰が育ててきた?

7:3いやもののデータによっては8:2

仕事を持つ母親と専業主婦の割合。みんな何かしら働いているから家でポテトサラダ作る暇がない。副菜にそんなに時間割いてられない。

3時間で10品

これは家事代行サービスの作り置きの品数。要するに回転率の商売。これを実現するために同時調理効率化で料理を進めていくと、手数のかかる料理は省かれる。結局代行したとしてもコスパの意識がある限り、手間ご馳走は食べられない。

鰹節ひとつかみなんて、もう、誰も掴んだことないんじゃないかな。共働き世帯が大多数を占めるようになると、当たり前に家事にかける時間は短くなる。そして、洗濯や掃除と違い料理は大幅な時短が可能。ウーバー、冷凍食品、レトルト食品、ミールキット。家庭料理は時代と共にどんどん形を変えるものではあるけれど、家庭で料理しなくなったら形を変えるどころか家庭料理はなくなる。

今作っている料理を作り続ける


料理を仕事に。というと、女性たちはついつい構えてしまう。資格を取った方が良いのではないか。料理教室に通わないといけないのでは。でも、そうじゃないんだよ。もちろん仕事だから、できることだけやりますは困るけど。そういうことじゃない。もっと自分のやってきたことはスキルなんだという自信を持って、まずプロとしてお客様の前に立っていこうよという話。

家庭料理を「誰にでもできる作業」だと思っている人が、間違えている。「誰にでもできる作業を重ねることは、熟練したスキルなんだよ」と、熱くスタッフ語り。ややうざめの社長をかますことも、多々。

そんな今夜の我が家の晩御飯はコンビニのパスタで、息子はうまうまと嬉しそうに食べていました。家庭料理絶滅の実感が私の身にも迫っている。明日はご飯作るね。

・・・・・・2024年11月の時点で書きたしたこと・・・・・・

「調理の時短を意識」が直近3年間で増加傾向、「我が家の味がある」は約1割に

電通の「食生活に関する生活者調査2024」の衝撃的な見出し。

思っているよりも速いスピードで、家庭料理が絶滅しそうになっている。褌締め直して、頑張らなければと思う。

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