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停滞する西新宿物語

西新宿に住んで7年目も後半戦に差し掛かる。

1ヶ月、2ヶ月、地方や海外に行くことはあっても、丸々2ヶ月、家にいたことなんてない。6月以降の撮影は全て延期になってしまったし、今は家で書く仕事しかないので、毎日の散歩とたまに行くスーパーマーケット以外ほどんと家にいる。気が紛れるのは、パソコンかiPadを新宿中央公園に持ち込んでベンチで作業することくらいである。

新宿中央公園は、自粛期間だろうが、けっこう人がいるので、ベンチも争奪戦である。毎日移動して、色んなベンチを使ってみるのだけど、どう足掻いたってそこは新宿。ああ、この狭い青空を見上げながら壮大なストーリーを描くのか、とため息を吐きながら行っていた執筆も、ここ最近は周りの人も気にならなくなったし、そびえ立つ都庁も友達に見守られてるような感覚になっていて、正直捗る。没頭という感覚も久しぶりに感じた。家ではネット、Switch、食べ物、Netflixなど誘惑をあげたらキリがないが、その物語のことだけを考えて1時間文字を打ち続けることが、公園ではできたりするのである。

そんなこんなでなんとかやってきた自粛生活だが、結論から言えば、2ヶ月が限界だと思う。ひとり暮らしで、パートナーは海外にいるので長距離ソーシャルディスタンシング中だし、電話やオンライン会議以外で人と話すこともないし、握手やハグや面と向かっての会話がない生活は、やはり異常だなと思う。(幸いパートナーとは毎日電話しているので生存確認はされている)

毎日、目の前にそびえ立つ都庁を写真に収め、乱立するビルの隙間の青空に向かって、この異常な毎日が早く終息することを願う。

早く、新宿WARDから出たい。

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