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愛とは

無償の愛とは何なのか。 わたしは生まれてから1度も人とお付き合いをした経験がなければ告白をされた事もない。 カップルは無償の愛を相手にあげ、貰った側はそれに値する愛を返す。 そのようなサイクルが恋人間の中であるとは思うが、そのサイクルを実際に経験したことはまだない。
だから無償の愛ってなんなの、と思う。 わたしは有難く友人に恵まれ、これまで友人からたくさんの無償の愛を貰ってきて、わたしも無償の愛をあげてきた。 だがこの友人間の無償の愛と恋人間の無償の愛は違うと思っている。 ただ本当に恋愛経験が無いから、恋愛経験のある人に「友人間と恋人間の無償の愛は一緒だよ!」と言われれば何も言うことが出来ないが、わたしが言いたいのはそれとはまた別の話である。
前述したように恋愛経験のないわたしは恋人間で起こる喧嘩の原因も恋人間で話す内容も全てが分からない。
どのような感情で恋人といるのか、どのような仕組みで何が起こっているのかなど気になるから、恋人がいる友人に「喧嘩するのって何が原因なの?」「デートの時ってどんな話するの?」「一緒にいて好きだな〜って思うことある?」など幼稚園児のようにたくさん質問もした。
だが聞いたところで未知の域であるから、やはり恋愛、無償の愛ってなんだろう…と堂々巡りになるのである。 さらにわたしは恋人に向ける愛がどのようなものか分からないのだ。 小学生の頃に好きな人はいたが、小学生の時だったので「いいな〜」くらいにしか思ってなかったし、それからも何人か気になる人はいたが付き合えないと前提で思っていたからろくに恋愛もしていない。
「恋人と推しは別物」というのをよく聞くが、推しがいるわたしはそれを聞く度に「推しに思っている『嫌な事は起こらず幸せに溢れて欲しい』とかいう莫大な愛は恋人には感じないの?」と思ってしまう。 そしてその度に「今のこの推しへの感情以上のものを恋人に感じることは出来ないの?」と不安になってしまう。
恋愛をした事がないから気になったから付き合う、とかなんか好きかも、みたいなものが全く分からない。 自分の好きな人の基準は自分が「この人の事好きだ!」と思ったら好きな人。と友人に言ったら好きな人のハードルが高すぎると言われた事がある。 しかし好きな人のハードルを下げたところで恋人になる確率が上がるわけでは無いのでは…?と変な方向に考えてしまう。
そしてそもそも自分の好きな人がわたしの事を好きというこの世の奇跡みたいな事が起こること自体を疑っているから街中で歩いているカップルを見ると「平然な顔してるけどあなた達奇跡みたいな出会いしてるんだよ?」と思っている。 このように恋愛や恋人間に対する疑問をつらつらと並べてきたが、恋愛と無償の愛は実際に経験してみないと絶対に分からないものだと思うし、恋人に向ける胸のときめきだとか心のざわめきだとかそういうものをこれから先の人生で経験する事があるかもしれない。 だけどわたしは今のこの「恋愛がなにか分からない…そもそも人とお付き合いをするって何…?」みたいな無知状態の気持ちを忘れたくないのだ。
だからもしもこの先恋人が出来て無償の愛を恋人にあげる事が出来たら、またこのnoteを見て恋愛が宇宙のその先の話に感じていた自分を懐かしく思いたい。

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