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デザイン実践とデザイン投資の往復で広がった視野と行動範囲

この記事は、root Design Advent Calendar 2023 の12月11日分の記事です。

rootのがたまりです。
日々過ごしていると爆速で1日が終わり、1ヶ月が終わり、もう年の瀬。この1年、どんな変化がありましたか?

rootはOKRが導入されて組織化が進むといった変化がありました。この変化の中で活動するうちに、自分の視座や活動範囲が「個からチームへ」「手段から目的へ」と広がっていきました。今回はこの変化が起こった理由を振り返ってみます。

「今の自分の視野や行動にとどまらず、関わる範囲や視野をもっと広げていきたい!けど何からやっていけばいいのだろう…」と悩めるデザイナーさんに届いてほしいです。


目の前の目的に囚われなくなった

チームの中で必要な行動を全体的に捉え、やる。この行動を繰り返したことで、上位目的をとらえ、チームとしてどんな成果や価値が必要で、それを提供できるには何をする必要があるか?を考えるようになりました。

1年前:上位目的を認識せずに手を動かしていた 

私はスタートアップで新規事業の立ち上げを担当することが良いのですが、当時の自分は、事業が長期的に目指したい状態とその上で現フェーズで最低限ユーザーに届けたい価値をちゃんと認識せずに目の前の施策に取り組んでいました。

例えば、ユーザーフィードバックから改善要件を言語化し体験設計を進めるとき、プロダクト全体を見渡して関連する全機能を含めた理想系の改善案を考えてしまいがちでした。

もちろんフェーズによっては理想を突き詰めたり、プロダクト全体の改善が必要な場合もあります。ですが、スピードが求められるスタートアップにおいて毎回理想を描いてしまうと、開発スピードが落ちたり本来時間を使いたいところに時間を使えず事業成長に影響が出てしまいます。

今:上位目的を認識し、手段を考える

根底にある目的・目標と、目の前のタスクを紐づけるようになりました。

例えば、プロダクトが目指す方向性を長期目線で把握し、戦略と今取り組んでいるタスクを紐付けて優先度から手段を考えるといった具合です。また、CEOやPOが見ている視座を捉えるためのアクションも行いました。

長期的な目標やCEOやPOが見てる視点を捉えることで、自分が取り組んでいる施策が事業成長における1ピースである捉えられるようになり、優先度の判断がしやすくなりましたし、何よりチームとして必要とされる動きに視点が向くようになりました。

きっかけはrootの組織づくり

デザイン投資活動(root社内の組織づくり活動)で自社の組織・事業が成長するにはどうすればいいかを考えるようになったのが1つの理由です。当時はその時最適だと思う取り組みを実行していましたが、組織の成長へのつながりがなかなか見えず、手探りな部分も多かったです。

しかし、会社としてOKRを立てるようになってからは、デザイン投資活動を成果に繋げるものにする方針に整備され、成果につながるための手段を選ぶようになりました。きっかけになった1つの活動が、rootが主催するデザイナーが集うイベントDesign Sprout Bar、略して「デザすぷ」の立ち上げです。

施策を考える際、以下のような流れで会社のOKRから目指したい状態、そのための設計へつなげました。

1. KRを達成するにはどんな施策が必要か?
2. イベントにするなら、誰に届けたいか?
3. このイベントでどんな状態を目指したいのか?
4. どんな場の設計にできるといいのか?

目的から手段を選んでいくことで、選んだ手段が本当に成果につながるものなのかを気にするようになりました。「イベントを立ち上げる」というのが目的ではなく会社を成長させていく手段であることを認識して動いていたというがこれまでの自分との変化です。

得た視点を開発チームに持ち帰り実行

この視点に気づいてから早速プロジェクトに持ち帰り実行しました。「ユーザーからこんな意見があるから、こんな機能が必要だと思っています」という要望を受けた後に、POの意図やプロダクトの戦略とのつながりに目を向け一度目を向け考えるようになりました。

また、プロダクト成長に向けて組織拡大の準備が必要になった時は、開発生産性の向上に向けてエンジニアと振り返りを実行したり、ファウンダーがいなくても全員がプロダクトの方向を考えられるようプロダクト成長においてファウンダーが見てる視点や考えを、エンジニアに声をかけ一緒にキャッチアップしにいきました。

エンパシーマップを使ってファウンダーの見てる視点をキャッチアップしに行った

直にファウンダーの視点を拾いに行ったことで、「rootもそれぞれの役割で見ている視点や考えてることがあるはず。それを捉えにいかねば」と思い、CEOとの1on1で今の支援体制を選んでる理由や数年後の会社の組織構想をヒアリングし、目の前の施策の解像度を高めていきました。

このようにデザイン投資とデザイン実践、それぞれの活動を往復しながら行動していたことが変化につながったと思っています。往復しながら得られた視座を往復の中でまた活用し、活用し、活用し…を繰り返すことで視野が広がり、自分の視点と行動範囲が広がっていきました。

視野が先か行動が先か

これまでの経験から、まずは機会を掴み行動してチャレンジし、その結果気づきが増え視野が広がっていったように思います。

「知ってる」と「やったことがある」では大きな違いたあると思っていて、視野が広がり見えているものが増えたからといってそれが血肉になっていくにはやっぱり行動とそのため機会があるかどうかはやっぱり重要になってきます。

最初は本当にこれでいいのか不安になりながら見えない道を走り、壁にもぶつかります。ですが、壁があるかは走ってみないとわからない。

壁にぶつかりながらも走っていると、道の全貌がだんだんわかってきます。すると少し先の道が見えてくる=視野が広がっていく。この流れが作れたのは今のrootにたくさん機会が転がっているからこそだと思っています。感謝。機会があればあとは自分で掴みにいくだけです。

広げた視野と行動で、チームでの共創を目指す

より目標や成果に向かってゆけるために、自分ができる方法だけでなく、チームでできる方法を考え主体的に行動し、共創を加速させていきたいです。個が集まり力を出し合えばもっとできることが増え、世の中に与えるインパクトも大きくなると思っています。

大きくなる過程では変化はつきものなので、その変化を楽しみながら、まずは個からチームで力を最大化することを目指し、出せた成果を「デザインの実践を個から組織・事業へ広げていく」世界へのガソリンにしていきたいと思います。チームで組織にも事業にも関わることに関心のある方、ぜひ一緒にやってみたいよという方、ぜひお話ししましょう。


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